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2011年1月17日 (月)

『郭公の盤』 牧野修 田中啓文 > 「このミス」完全読破 No.413

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.413

 『郭公の盤』 牧野修+田中啓文

   「このミス」2012年版 : 投票数0

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2011.1.4 ~ 読終:2011.1.7

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2010年11月>

郭公の盤郭公の盤
牧野 修 田中 啓文 フジワラ ヨウコウ

早川書房 2010-11-09
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 牧野修と田中啓文による共著作品です。

 共著に至るまでの経緯などについてはあとがきに詳しく書いてあるのですが、これまでに一筋縄ではいかない作品を書いてきた両作家だけあって、この二人だからこそ創り得たとんでもない作品となっていました。

 それに、一方が思うがままに暴走すれば、もう一方が軌道修正してストーリーを進める、といった役割分担が本文中にもあとがきにも窺えるので、“どの部分をどちらが書いたのか”を予想しながら読んでいくのも面白いかもしれませんね。

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 それで内容の方ですが、奇想伝記スペクタクルホラーミステリ、といった感じでしょうか。

 音楽探偵の元に依頼されたとても奇怪な殺人事件と、学芸員の身に襲ってくる奇怪な現象とが結びつくことをきっかけにして、日本中に大混乱を巻き起こすようなとんでもない陰謀が明らかにされていきます。

 前半はオカルト系ホラー的な雰囲気で、おぞましい謎や演出が散りばめられながら本格ミステリとして進んでいくのですが、後半では次から次へとド派手でド迫力なスペクタクル的展開へと突入していくのですね。

 様々なジャンルがごちゃまぜになったかのようで全体的に一貫性がないものの、それこそがこの作品の魅力となっていますし、日本神話から東京スカイツリーまでというスケールのデカすぎる時間軸をたっぷりと作品の味付け&蘊蓄に使っているので、この常識外れな世界観には翻弄させられること間違いなしでしょう。

 まあそういった作品なので好き嫌いは分かれるとは思いますが、とにかくそのとんでも作品世界に圧倒されたい、というような方にはオススメです。

 ちなみに、この両氏による講演会(平成12年)における漫才のようなやり取りを読めば、この作品にも興味がわいてくるのではないでしょうかね(牧野修×田中啓文講演会<外部サイト>)。

 また、本作が刊行されるにあたり両氏が作成したPV映像(撮影・美術監督:牧野修、音楽監督:田中啓文)がYoutubeで発表されていたりもします(↓)。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★★      鬼畜グログロ度 : ★★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★       おどろおどろ度 : ★★★★
   熱アクション度 : ★★★★     主キャラ魅力度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★★★     人間味ドラマ度 : ★★
   下ネタエッチ度 : ★★★      感涙ウルウル度 : ★★
   衝撃バカミス度 : ★★★★     気軽に読める度 : ★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “田中啓文”関連記事 】

  > No.1035 「宇宙探偵ノーグレイ」

  > No.0678 「シャーロック・ホームズたちの冒険」
  > No.0453 「獅子真鍮の虫 永見緋太郎の事件簿」
  > No.0413 「郭公の盤」
  > No.0129 「辛い飴 永見緋太郎の事件簿」
  > No.0082 「落下する緑 永見緋太郎の事件簿」


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