『エトロフ発緊急電』 佐々木譲 > 「このミス」完全読破 No.401
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.401
『エトロフ発緊急電』 佐々木譲
「このミス」1989年 : 4位
受賞(候補) : 「日本推理作家協会賞」受賞
「日本冒険小説協会大賞」受賞
「山本周五郎賞」受賞
総合ランキング : 「「このミス」が選ぶ過去10年のベスト20」 11位
「「このミス」20年のベスト・オブ・ベスト」 13位
「二十世紀傑作ミステリーベスト10」 21位
「東西ミステリーベスト100(2012年版)」 102位
年度ランキング : 「週刊文春ミステリーベスト10」 9位
読始:2010.11.22 ~ 読終:2010.11.24
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"
読んだ版 : 文庫本 <1994年1月>
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No.344「ベルリン飛行指令」とNo.24「ストックホルムの密使」の間に発表された、“第二次世界大戦秘話三部作”の2作目です。
このシリーズは3作全てが「このミス」で4位以内に入るなど評価が高いのですが、特に本作は、“過去10年のベスト(1998年版で実施)”で11位、“20年のベストオブベスト(2008年に発売)”でも13位に入るなど、「このミス」で長きに渡って評価されているのです。
それに、山本周五郎賞・日本推理作家協会賞長編部門・日本冒険小説協会大賞国内部門大賞の三冠にも輝いているほどなので、佐々木譲の初期の代表作といえば間違いなく本作といえるでしょう。
ちなみに、このシリーズはそれぞれ独立した話なのでどの作品から読み始めても大丈夫ですが、“太平洋戦争直前→開戦間際→終戦直前”と時系列順になっていますし、本作には前作「ベルリン飛行指令」の後日談的な話も出てくるので、やはり順番に読んでいった方がいいでしょうね。
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そんなわけで本作は、日本軍による真珠湾攻撃の直前における物語となっています。
スパイとして日本に潜入する日系アメリカ人を中心にして、真珠湾奇襲攻撃計画に対する激しい情報戦が、アクションシーンを交えつつスリル満点に展開していきます。
この主人公以外にも日米の軍人やスパイが数多く活躍するのですが、それぞれが熱い物語や強い意志を擁しているので、それらがぶつかり合うことでかなり迫力のある人間ドラマも繰り広げられていくのです。
そこにさらに軍やスパイとは関係ない一般女性が絡んでくることで、単なる軍事物の人間ドラマに終わらず、作品全体に厚みと人間味が加わっていましたね。
戦記部分やサスペンス部分だけでなく、こういった人間ドラマ部分にも魅力があるからこそ、これだけの評価になっているのだろうし、読んでみればそれが伝わってきましたね。
そしてやはり、史実を元にしたシリーズだけあって、当時の日米の状況や太平洋戦争に突入していくまでの流れなど、小説として楽しむ以外に歴史の勉強にもなるところも、知識欲的な感じで楽しむこともできます(今の時代に読むと偏りを感じる部分もありますが)。
> 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★ 人間味ドラマ度 : ★★★★
下ネタエッチ度 : ★★★★ 感涙ウルウル度 : ★★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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> No.485 「警官の条件」
> No.424 「婢伝五稜郭」
> No.423 「五稜郭残党伝」
> No.401 「エトロフ発緊急電」
> No.344 「ベルリン飛行指令」
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> No.282 「巡査の休日」
> No.230 「廃墟に乞う」
> No.200 「警官の血」
> No.175 「暴雪圏」
> No.152 「警官の紋章」
> No.151 「警察庁から来た男」
> No.138 「うたう警官 (笑う警官)」
> No.048 「制服捜査」
> No.024 「ストックホルムの密使」
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