『灰夜 新宿鮫VII』 大沢在昌 > 「このミス」完全読破 No.400
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.400
『灰夜 新宿鮫Ⅶ(7)』 大沢在昌
「このミス」2002年版 : ランク外
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2010.11.19 ~ 読終:2010.11.20
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"後"
読んだ版 : ノベルス <2001年2月>
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No.27「新宿鮫」、No.43「毒猿」、No.75「屍蘭」、No.171「無間人形」、No.262「炎蛹」、No.348「氷舞」に続く”新宿鮫”シリーズの7作目です。
でも実は、刊行順でいうと8作目にあたるのですよね。
というのも、この作品の1年前に毎日新聞社からハードカバーでNo.419「新宿鮫 風化水脈」が発売されているのです。
ただ、作中の話としては本作の方が「風化水脈」よりも前になるため、1年後に本作がカッパノベルスから刊行された際には“新宿鮫VII(7)”という表記が付き、「風化水脈」の方も後にノベルス化された際に“新宿鮫VIII(8)”という表記が付け加えられたわけなのですね。
なので、刊行順と作品内での時系列順とでは読む順番が変わってくるわけですが、でもここはもう時系列順・表記のナンバリング順に、まずは本作から読むことにしたのです。
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というわけでシリーズ7作目となる本作、やはりこれだけ続いているシリーズものということもあってか、これまでのシリーズ作品とは大きな変化がいくつか見られます。
まずは、今回の舞台が新宿がメインではないところ。まあ新宿以外での描写は過去作品にもありましたが、ここまで新宿を離れた鮫島の行動を描いているのはシリーズ初です。
さらには、鮫島以外のメイン(サブ)キャラクターが今回は出てこないことからも、番外編的な位置付けの作品ともいえますね。
そして今回は、いきなり鮫島が身に覚えのない暗闇の部屋で目を覚ますという、これまでにないような場面から話が始まっていきます。
これによって、前半ではサスペンス的展開で盛り上がりますし、そこにこれまでと同様の捜査ミステリ的な展開も絡んでくるので、これまでのシリーズ作品の面白い部分を保ちつつ、新たな演出を加えることによりマンネリを打ち破っていたように感じました。
それに、1作目から共通するエピソードにも大きく関わってくるので、「このミス」では残念ながらランクインしなかったものの、シリーズの中でも大きなアクセントとなる作品といえるのではないでしょうか。
> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★★
熱アクション度 : ★★★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★ 人間味ドラマ度 : ★★★★
下ネタエッチ度 : ★★ 感涙ウルウル度 : ★★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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