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2010年12月 1日 (水)

「このミス2012年版」上半期のランクイン候補作品

 2010年11月~2011年4月に発売された作品を対象とした、「このミステリーがすごい!2012年版」上半期のランクイン候補作品を予想をしてみたいと思います。

 ただ、まだ対象作品が下半期も含めて全て出揃う前の時点で順位まで予想してしまうのはさすがに無茶なので、今回は、自分がこれまで読み終えることが出来た作品から、「ベスト10入りが確実と予想される作品」「ベスト20入りする可能性が高いのではと予想される作品」などの項目ごとに該当する作品を入れてみたいと思います。

 そして、11月の半ば頃に、「上半期~」「下半期~」を元に、最終的な“ランキング(順位)予想”の記事を書く予定です(後日追記:記事を更新しました→「このミステリーがすごい!2012年版」ランキング(順位)予想)。

 なお、対象となる上半期(2010年11月~2011年4月)に発売された中ですでに読み終えた作品は、以下の通り(この対象作品は、読み終えるごとに追加していく予定です)。

 * このリストのみ、タイトル部分のリンク先は当ブログの感想記事となっています。


【 これまでに読み終えた対象作品一覧 】

> 「廃院のミカエル」 篠田節子         > 「折れた竜骨」 米澤穂信
> 「伏 贋作・里見八犬伝」 桜庭一樹          > 「追悼者」 折原一
> 「郭公の盤」 牧野修+田中啓文        > 「琅邪の虎」 丸山天寿
> 「長い廊下がある家」 有栖川有栖       > 「やぶへび」 大沢在昌
> 「ポリス猫DCの事件簿」 若竹七海     > 「婢伝五稜郭」 佐々木譲

> 「カササギたちの四季」 道尾秀介      > 「ダークゾーン」 貴志祐介
> 「放課後はミステリーとともに」 東川篤哉     > 「白 虹」 大倉崇裕
> 「汝、隣人を愛せよ」 福澤徹三        > 「群衆リドル」 古野まほろ
> 「麒麟の翼」 東野圭吾               > 「月と陽炎」 三咲光郎
> 「杉下右京の事件簿」 碇卯人           > 「花の鎖」 湊かなえ

> 「雑司ヶ谷R.I.P.」 樋口毅宏           > 「迎撃せよ」 福田和代
> 「眠り姫とバンパイア」 我孫子武丸       > 「民宿雪国」 樋口毅宏
> 「私たちが星座を盗んだ理由」 北山猛邦   > 「サイコパス」 柴田哲孝
> 「純平、考え直せ」 奥田英朗        > 「獅子真鍮の虫」 田中啓文
> 「爛れた闇の帝国」 飴村行          > 「ジェノサイド」 高野和明

> 「進々堂世界一周 追憶のカシュガル」 島田荘司
> 「ユリゴコロ」 沼田まほかる              > 「ロマンス」 柳広司
> 「ミッドナイト・ラン!」 樋口明雄       > 「タワーリング」 福田和代
> 「ビブリア古書堂の事件手帖」 三上延        > 「淡雪記」 馳星周


 なお、これはあくまで素人である当ブログ管理人が個人的に予想しているものです。

 なので、「ベスト10入り確実」と言った作品が実際には1票も入らなかったりとか、名前を挙げなかった作品が10位以内に入るなどの可能性は大いに有り得ますので、その点をご了承の上で参考にしていただければと思います。

 ちなみに、2010年(2011年版)の予想実績は「「このミス2011年版」ランキング(順位)予想 <反省会・総論編>」、2009年(2010年版)の予想実績は「「このミス2010年版」ランキング(順位)予想 <反省会・総論編>」、2008年(2009年版)の予想実績は「「このミス2009年版」ランキング(順位)予想 <反省会>」にて確認ください。


 * 「ランク入り確率」は、(自分が予想する)ベスト20にランクインする可能性をパーセンテージで表したものです。つまり、100%に近いほど、ベスト20にランクインする可能性が高いと自分が予想している、ということです。なお、数字は適当なので、大体の目安程度に思ってください。

 * 作品名部分のリンク先は、「Amazon」の詳細ページです。

 * 下半期(11年5~10月)に発売された作品に関しては、「このミス2012年版」下半期のランクイン候補作品をご覧ください。


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【 ベスト10入りが確実と予想される作品 】


  ここでは、ベスト10入りが確実で、下半期のラインナップ次第では1位も狙えるのでは?と自分が予想した作品を挙げてみました。

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   折れた竜骨 / 米澤穂信 ・・・ランク入り確率 : 85%


 2010年版ではベスト10内に2作、ベスト20内に3作も送り込むなど、とにかく「このミス」ランクイン率がハンパなく高い米澤穂信の新作です。

 今回は中世ヨーロッパが舞台ということで新境地に挑んでいますし、それでいて米澤作品にしては珍しくド直球な本格ミステリでもあるので、これは上位にランクインが確実なのではないでしょうか。


 [ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
              >> No.402 『折れた竜骨』 米澤穂信

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   ジェノサイド / 高野和明 ・・・ランク入り確率 : 80%


 発売された途端にとにかく凄い評判となり、直木賞候補に選ばれるなど評価の方も高い作品です。

 作者的な「このミス」実績としてはデビュー作「13階段」しかランクインしていないのですが、ただ本作は様々なジャンルの面白い要素が詰め込まれたエンタメ超大作、ということで「このミス」に好まれるタイプですし、その迫力やスケール感は「このミス」にランクインしてきた歴代のエンタメ作品に勝るとも劣らないものがあります。

 なので、上半期の時点で早くも“2012年版1位の最有力候補”と言っても大げさではないでしょう。


 [ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
              >> No.459 『ジェノサイド』 高野和明


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【 ベスト20入りするのではないかと予想される作品 】


  ここでは、ベスト20にランクインする可能性が高そうな作品を挙げてみました。

  ただ、例年11~20位と21~40位辺りの作品の得票数というのはそれほど変わりはなくて、たった1人の投票者のさじ加減一つで大きく順位が変動してしまうほどの差しかないので、ここら辺になってくるとランクインするかどうかは運の要素も大きく関わってくるといってもよいでしょう。

  なので、この項目に挙げたのは、「40位以内には確実に入ってくると予想される作品」といった認識で参考にしてもらう感じでちょうど良いのではないでしょうかね。

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   カササギたちの四季 / 道尾秀介 ・・・ランク入り確率 : 50%


 直木賞受賞第一作である道尾秀介の新作は、久々の本格ミステリ作品です。

 ただ、登場人物のキャラクター重視タイプのミステリ作品なので、そこまで票を集めない可能性もありそうですが、それでもミステリ的技巧が凝らされていますし、「このミス」ランクイン率のかなり高い作家なので、自身の期間内作品との兼ね合いもありますが、本作もランクイン候補に入って来るのではないでしょうか。


 [ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
             >> No.432 『カササギたちの四季』 道尾秀介

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   ロマンス / 柳広司 ・・・ランク入り確率 : 45%


 柳広司の新作は、2年連続で「このミス」2位となった“ジョーカーゲームシリーズ”と同じ面白さを期待して読んだ人と、そうではない人とで、大きく評価が変わってしまうような作品です。

 やはり同じように評価が別れた昨年のNo.339「キング&クイーン」が次点(22位)になるくらいに票を集めましたし、本作は昭和初期の華族社会が味わい深くて通好みだと思うので、上位には入らなそうだけどランクインの可能性は大いにあるのではないでしょうか。


 [ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
                  >> No.463 『ロマンス』 柳広司


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【 ベスト20入りする可能性もあるかもと予想される作品 】


  ここでは、ベスト20入り確実!とは言えなさそうだけど、入らないとは強く言えないような、穴馬的な作品を挙げてみました。

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   爛れた闇の帝国 / 飴村行 ・・・ランク入り確率 : 30%

 “粘膜シリーズ”で知られる飴村行の初“粘膜”以外作品です。

 “粘膜シリーズ”ほどのスケール感はなかったものの、エログロの破壊力とコミカルさのバランス加減が絶妙でしたし、昨年(2011年版)のNo.332「粘膜兄弟」はそれほど評判が良かったわけでもないのに37位になるほどに票が入っていたので、本作で2度目のランクインの可能性もあるのでは。


 [ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
             >> No.452 『爛れた闇の帝国』 飴村行

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   ユリゴコロ / 沼田まほかる ・・・ランク入り確率 : 25%

 作中作がミステリ的な演出で魅力がありますし、ホラーやサスペンス要素もあるので「このミス」向けだと思いますが、それほど強烈に印象が残る作品でもないような感じもするので、発売時期的にランクインまでいくのは難しいでしょうか。でもすんなりランクインしそうな気もしますし。

 世間の評判はかなり良いものの、まだランクイン実績のない作家だけに、評論家(投票者)にどう評価されるのかの予想がちょっと難しいですね。


 [ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
                >> No.460 『ユリゴコロ』 沼田まほかる

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   私たちが星座を盗んだ理由 / 北山猛邦 ・・・ランク入り確率 : 15%

 様々な趣向でラストに驚きを演出する作品ぞろいで、ランクインする可能性はありそうですが、“ランクイン未経験作家のシリーズものではない短編集”ということを考えれば、ランクインには少しインパクトが足りなかったような感じもしてしまいます。


 [ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
             >> No.451 『私たちが星座を盗んだ理由』 北山猛邦

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   追悼者 / 折原一 ・・・ランク入り確率 : 15%

 かつての「このミス」常連も、2001年版以降10年もランクインがないのですが、本作は“全盛期の切れ味が戻って来た”という評価をいくつも見かけるので、久々のランクインもありえるかも。


 [ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
                >> No.407 『追悼者』 折原一

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   放課後はミステリーとともに / 東川篤哉 ・・・ランク入り確率 : 10%

 「本ミス」では毎年のようにベスト10入りしているのに、「このミス」では毎年のように票がほとんど入らないという、ランキング本によって評価がはっきりと別れる東川作品です。

 ただ、大ブレイクを果たした昨年のNo.421「謎解きはディナーのあとで」はランクインしなかったとはいえ「このミス」でも24位と票を集めたので、その勢いに乗って本作で初ランクインを果たす可能性はなくもないかも。


 [ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
             >> No.433 『放課後はミステリーとともに』 東川篤哉

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   ダークゾーン / 貴志祐介 ・・・ランク入り確率 : 10%

 昨年のNo.361「悪の教典」で“第1回山田風太郎賞”受賞&「このミス」1位に輝いた貴志祐介の新作です。

 今回は知略戦的SFデスゲーム作品ということで、「このミス」で票を集めやすいタイプだった「悪の教典」と比べてもジャンル的にランクインまではどうかな?とも思いましたが、作者のランクイン実績からとりあえずこのくらいの位置にしてみました。


 [ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
              >> No.428 『ダークゾーン』 貴志祐介

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   民宿雪国 / 樋口毅宏 ・・・ランク入り確率 : 10%

 発売以来じわりじわりと注目度が上がっている作品ですが、先の読めない予測不能な展開やミステリ的な演出など「このミス」向きな魅力があるので、作者の前2作にはほとんど票が入らなかったとはいえ、本作で票を集める可能性はあるのでは。


 [ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
                >> No.445 『民宿雪国』 樋口毅宏

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   白 虹 / 大倉崇裕 ・・・ランク入り確率 : 5%

 派手な展開やインパクトはそれほどない渋い魅力の山岳ミステリ作品ですが、同じようなタイプのNo.111「聖域」がランクインしているので(2009年版 19位)、発売時期的に不利となるものの本作も可能性があるかもしれませんね。


 [ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
                >> No.429 『白 虹』 大倉崇裕

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   麒麟の翼 / 東野圭吾 ・・・ランク入り確率 : 5%

 人気&ランクイン実績共に高い“加賀恭一郎シリーズ”の最新作ですが、東野作品に課せられるであろう高いハードルを超えるほどの内容ではなかった感じですし、他に期間内に少なくとも2作は大作が発売されるようなので、本作でのランクインは厳しいのでは。


 [ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
              >> No.437 『麒麟の翼』 東野圭吾


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【 未読のランクイン確率が高そうな作品 】


  ここでは、まだ読んでいない作品の中で、過去の実績や評判などからランクインする可能性のありそうな作品を挙げてみました。

  なお、ここに挙げた作品は、読み終えた後には削除し、ランクインしそうだと思ったら上のいずれかの項目に追加する予定です。

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  今のところなし

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