週刊少年ジャンプ読切! 「黒鉄 -クロガネ-」 池沢春人
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“2011年もトバしていくぜ!! ジャンプ本気印(マジじるし)の漫画カーニバル”の第3弾として、週刊少年ジャンプ2011年03・04合併号(2010年12月20日発売)に掲載された読切作品が、「黒鉄 -クロガネ-」です。
作者の池沢春人(いけざわ・はると)は、“JUMPトレジャー新人漫画賞(2009年7月)”の佳作を「ATELIEA -アトリア-」で受賞(「ATELIEA -アトリア-」はWeb掲載されています→集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト)。
そして本誌2011年01号で発表された“第80回手塚賞”の佳作を「0.99 -ダブルナイン-」で受賞し、本作にて漫画家デビュー&本誌デビューとなりました。
ちなみに、ちょうど昨年の今頃ですが、当時行っていたmixiやTwitterに担当編集者との生々しいやり取りを書いたり、歯に衣着せぬ文章だったりしたこともあって、少しだけ話題になったりしたことも。
内容の方は、青春スポコメ剣道漫画です。
黒鉄ヒロトは、数学の難問をあっさりと解いてしまうほどの秀才でありながら、極度の運動音痴ぶりに劣等感を抱いている高校生。
ある日の下校中、学校で噂の“着物を着た長髪女の幽霊・刀条さゆり”にバッタリ出逢い、日本刀で斬りかかられるも、持ち前の視力の良さでかわし、逃げることに成功。
しかしさゆりはそんなヒロトに対し、江戸時代に滅びた“桜一刀流(剣道の一派)”の後継者となり得る才能を感じ、市松人形に乗り移って付きまとい、嫌がるヒロトになんとか剣道をやらせようとするが.....。
というわけで、一応剣道を題材としたスポーツもののような感じです。
元々その競技をすることを嫌がっていた主人公が、紆余曲折を経て最終的にその競技をやることを決意する、というスポーツものの読切作品の定番的な展開ではあります。
ただ、その“紆余曲折”の部分が、江戸時代の幽霊が出てきたり、幼女キャラが出てきたり、バトル漫画的な見せ場があったりと、スポーツもの以外のジャンルの魅力が詰め込まれていて、それでいてスポーツものの魅力もしっかりと内在されているように感じました。
元々ジャンプのスポーツものは鬼門のジャンルとなっていて、普通に競技を行っているだけではなかなか人気を取りにくいと思うので、こういった直球ではないスポーツものの方がジャンプとの相性は良さそうだし、かなり見やすい絵もプラスになりそうですね。
ちなみに、扉絵に付けられている煽り文は、
「少年よ― 竹刀を握れ!!」
「見据えよ、己の未来!! 斬り開け、その刀で!!
新感覚剣術読切C(センター)カラー49ページ!!」
というものでした。
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