『機龍警察』 月村了衛 > 「このミス」完全読破 No.390
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.390
『機龍警察』 月村了衛
「このミス」2011年版 : 109位
受賞(候補) :
総合ランキング : 「SUGOI JAPAN Award 2015」 ノミネート
* シリーズとしてノミネート
年度ランキング : 「ベストSF2010」 13位
読始:2010.10.27 ~ 読終:2010.10.28
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 文庫本 <2010年3月>
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作者の月村了衛は、元々小説家だったわけではありませんで、「ミスター味っ子」「少女革命ウテナ」「NOIR」などテレビアニメの脚本・構成などで活躍してきた人物です。
そんなアニメ作品に関わる仕事も20年を超えた2010年、本作で作家デビューとなりました。
ちなみに、公式ブログ「月村了衛の月録」を読んだ感じだと、今現在は作家活動の方に集中しているようですね。
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舞台は近未来の日本でして、近接戦闘兵器である機甲兵装(全長3mくらいの、人が乗り込む二足歩行マシン的なもの)が登場します。
その最新型が、タイトルにもなっている“機龍兵(ドラグーン)”なのですが、こういったSF的なところなどに、アニメ脚本家ならではの設定や魅力が感じられますね。
ただこの作品は、SF的な外観をしているものの、中身の方はド直球と言っても過言ではないような警察小説なのです。
主人公たちが所属するのは警視庁特捜部なのですが、機龍兵を導入した新設部署ということもあり、警察組織内で敵視されるほどの軋轢をもたらしていますし、外注の傭兵パイロットがいることで部内でも対立関係が出来るなど、警察内部の人間ドラマを描く警察小説の要素が詰め込まれているのです。
そこにSF設定が加わり、ハードボイルド的・パニックアクション的展開になだれ込んでいくので、様々なエンタメ要素が絡み合った“SFハードボイルドアクション警察小説”なのですね。
ただ、本作はシリーズの序章的な幕切れとなっているので、現在執筆中という第2弾No.492「機龍警察 自爆条項」の発売が今から楽しみです。
> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★★
下ネタエッチ度 : ★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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