『空想オルガン』 初野晴 > 「このミス」完全読破 No.386
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.386
『空想オルガン』 初野晴
「このミス」2011年版 : 33位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 20位
「ミステリが読みたい!」 20位
読始:2010.10.20 ~ 読終:2010.10.21
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2010年9月>
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No.268「退出ゲーム」 No.269「初恋ソムリエ」に続く、“ハルチカ・シリーズ”の3作目です。
このシリーズは1話ごとに話が変わる連作集で、冒頭では前作までの話の流れを簡単に説明しているので、いきなりこの作品から読んでも楽しむことが出来ると思います。
ただ、シリーズを通したストーリー的な面白さがある作品ですし、各登場人物たちの本作に至るまでの物語を知っていた方がより楽しめるのは確かなので、“どうしても早くこの3作目から読みたい!”というのでなければ、1作目から順に読むことをオススメしますね。
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それでこのシリーズは、高校の吹奏楽部が舞台となる青春ミステリなのですが、今回はとうとうコンクールに出場します。
前2作が、このコンクールに出場するまでの奮闘が描かれていたことを考えれば、青春物語としては本作で大きな山場を迎えた感じでしょうか。
そしてコンクールに出場となっても、この吹奏楽部の周りではやはり不思議な謎が起きるので、本格ミステリとしての展開となるのも相変わらずなのです。
ただ、本格ミステリ的には、前2作と比べると少々インパクトが控えめな印象で、青春物語部分も、コンクールという大盛り上がりとなりそうな要素を結構あっさりと描いているので、読み終えた後には、“本格ミステリ部分をもっとじっくりと読みたかった”自分と“青春物語部分をもっとじっくりと読みたかった”自分とがいました。
物語の展開的にはどちらの要素をもじっくりと読ませるのは難しいだろうし、このシリーズ的にいってどちらか一方に偏るわけにはいかないだろう、ということはわかってはいるのですけどね。
それでも、青春ミステリにしてはかなりの読み応えがあり捻りの効いている本格ミステリ作品なのは前2作と同様だし、今回は前2作にはなかったタイプの仕掛けが施されていたりもするので、期待通りの面白さだったことには変わりありませんでした。
> 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★
ビックリ驚愕度 : ★★★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★ 人間味ドラマ度 : ★★★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★★★
衝撃バカミス度 : ★★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
【 “初野晴”関連記事 】
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