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2010年10月28日 (木)

『マリアビートル』 伊坂幸太郎 > 「このミス」完全読破 No.384

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.384

 『マリアビートル』 伊坂幸太郎

   「このミス」2011年版 : 6位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「大学読書人大賞」 大賞(1位)
              「週刊文春ミステリーベスト10」 3位
              「AXNミステリー 闘うベストテン」 7位
              「ミステリが読みたい!」 12位
              「キノベス」 18位

   読始:2010.10.17 ~ 読終:2010.10.18

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2010年9月>

マリアビートル (角川文庫)マリアビートル (角川文庫)
伊坂 幸太郎

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 No.381「グラスホッパー」に続く、シリーズ2作目です。

 両作のあらすじを見てわかるように主要人物がガラリと変わっていることもあり、続編というよりは姉妹編のようなので、前作を読まずにいきなり本作から読んでも問題ないように思えてしまいます。

 がしかし、最初は本作オリジナルな感じで進んでいくものの、次第に前作との繋がりが出始めて、“これは姉妹編なんかではなくれっきとした続編だ!”とわかるのですね。

 そのため、前作を読んでいないと理解しにくいやり取りや楽しめない場面も出てくるので、“絶対に前作「グラスホッパー」は読みたくない!”と強く心に誓っているような人以外の方は、まずは前作、その次に本作を読むことをオススメします。

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 そして内容の方ですが、前作同様に殺し屋たちが暴れまくる殺し屋エンタメ作品です。

 今回もまたとんでもなく個性的な魅力を持つ殺し屋たちが登場してくるわけですが、本作の面白いところは、最初から最後まで東北新幹線の車内が舞台となっているところでしょう。

 この限定された空間内に、殺し屋たちが蠢いているのですから、読む前にその状況を想像しただけでも面白くなるのは間違いないと確信できてしまいますからね。

 そしてその殺し屋たちは全く別の目的のためにその新幹線に乗り合わせているのですが、それが話と新幹線が進むにつれて目まぐるしいほどに絡み合ってきて、さらには前作の内容とも絡み合ってきたりするのです。

 そういった絡み合いなど様々な伏線を作中にばら撒き、それを次第に回収していくことで物語を大いに盛り上げるという技がやはり凄まじく、“面白くなるのは間違いないだろう”と思わせる設定を想像以上に面白くさせてしまう力量、そして最初から最後まで手を緩めることなく勢い全開で突っ走るパワーは、“さすが伊坂幸太郎だ”と唸らされてしまいました。

 それに、前作では軽快な部分とダークな部分が上手く融合していないように(個人的に)感じたのですが、本作の場合は両部分共に一段とパワーアップした上で見事なまでに融合していたので、自分的には断然本作の方が好きですね。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★★       鬼畜グログロ度 : ★★★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★       おどろおどろ度 : ★★
   熱アクション度 : ★★★★★    主キャラ魅力度 : ★★★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★         人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★★        感涙ウルウル度 : ★★★
   衝撃バカミス度 : ★★★       気軽に読める度 : ★★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “伊坂幸太郎” 関連記事 】

  > No.809 「火星に住むつもりかい?」
  > No.794 「キャプテンサンダーボルト」
  > No.732 「首折り男のための協奏曲」

  > No.695 「ガソリン生活」
  > No.672 「死神の浮力」
  > No.627 「死神の精度」
  > No.618 「残り全部バケーション」
  > No.612 「夜の国のクーパー」

  > No.528 「P K」
  > No.384 「マリアビートル」
  > No.381 「グラスホッパー」
  > No.367 「バイバイ、ブラックバード」
  > No.312 「蝦蟇倉市事件 1」

  > No.310 「オー! ファーザー」
  > No.289 「SOSの猿」
  > No.125 「ゴールデンスランバー」
  > No.084 「アヒルと鴨のコインロッカー」
  > No.021 「重力ピエロ」


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