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2010年10月24日 (日)

『トロイメライ』 池上永一 > 「このミス」完全読破 No.380

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.380

 『トロイメライ』 池上永一

   「このミス」2011年版 : 109位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2010.10.11 ~ 読終:2010.10.12

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2010年8月>

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池上 永一

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 2008年に発表されたNo.124「テンペスト」は、ミステリ要素のほとんどない時代エンタメ作品にも関わらず「このミス」でも11位にランクインするほどに、高い評価を受けた作品でした。

 そして本作は、その「テンペスト」に続くシリーズ第2作目となります。

 とはいえ、続編といった内容ではなく、番外編というか外伝・特別編といった感じの話になっているのです。

 そのため、前作を読んでいなくても楽しむことが出来ると思いますが、ただ前作を読んでいるからこその面白さもあるので(後でちょっとだけ説明します)、出来ることなら前作を読んでからの方がよいでしょうね。

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 本作も、前作と同じ時期の琉球を舞台としていますが、前作は王宮人を中心に描かれていたのに対し、本作では庶民の目線から見た琉球が描かれています。

 主人公は、琉球の治安を守る筑佐事(岡っ引き)の仕事に就いたばかりの血気盛んな少年で、この主人公が関わる6つの事件が語られていく、連作集的な捕物帖作品です。

 捕物帖といっても、謎めいた事件やその捜査・解決場面よりも、事件を通して庶民たちの生活や文化、人情味溢れるやり取りを映し出している感じでしょうか。

 そして、人間としても筑佐事としても無知で未熟だった主人公の成長物語としても楽しめますし、この主人公を含めた登場人物たちの力強く活き活きと生きていく姿が、読んでいるこちらにまで活力を与えるくらいに情熱的ですからね。

 そんな登場人物たちの物語が、ほのぼのとコミカルに、時にしんみりと感動的に描かれていくので、超大作である前作とはまた違った魅力を持った、それでいて共通する面白さも感じられる作品でした。

 あと、章ごとに一人ずつ「テンペスト」の登場人物がゲスト的な感じで物語に絡んでくるので、そういった“前作を読んでいてこそ”の面白さもありましたね。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★        鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度 : ★★         おどろおどろ度 : ★★
   熱アクション度 : ★★★       主キャラ魅力度 : ★★★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★         人間味ドラマ度 : ★★★★
   下ネタエッチ度 : ★★        感涙ウルウル度 : ★★★★
   衝撃バカミス度 : ★★★       気軽に読める度 : ★★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “池上永一” 関連記事 】

   > No.380 「トロイメライ」
   > No.124 「テンペスト」


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