『白銀ジャック』 東野圭吾 > 「このミス」完全読破 No.377
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.377
『白銀ジャック』 東野圭吾
「このミス」2011年版 : 91位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2010.10.7 ~ 読終:2010.10.7
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 文庫本 <2010年10月>
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No.285「カッコウの卵は誰のもの」 No.342「プラチナデータ」に続く2010年3作目の新作は、なんと驚くことに文庫での発売となりました。
これには推測できる理由がありまして、2010年10月に“実業之日本社文庫”が創刊され、その第一弾として本作もラインナップされたのです。
なので、創刊における目玉的な存在として発売されたのではないかと思うのですが、あの東野圭吾の新作がいきなり文庫で発売、ということで、これはもうかなり効果的なアピール&インパクトとなっているのではないでしょうかね。
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それで内容の方ですが、スキー場を舞台とした痛快サスペンス作品です。
客で賑わうスキー場に脅迫状が送られてきたことから、ゲレンデの安全を守る立場にある主人公を中心に、犯人に対して、そして客の安全よりも自分たちの保身を優先する上層部に対しての、情熱を込めた闘いが繰り広げられていくのです。
とにかくスピーディーに展開していくサスペンスでして、テンポよくスイスイと読めるのはさすがの東野作品でした。
そして、文庫だったり結構おざなりなタイトルだったりするところからも、軽い感じの作品なのかな?と思いつつ軽い気持ちで読み進めていたのですが、終盤に入ってくると物語が一気に動き出して、それまでの様々なエピソードが繋がっていき、感動の物語へとたどり着いたので、これには予想以上にドキドキワクワクさせられてしまいました。
とはいっても、大作というような内容ではなく、もしハードカバーで発売されていたら物足りなく感じていたかもしれないので、いきなり文庫なのは正解だったと思うし、文庫だからこそこの作品の魅力が充分に引き出されてもいるのではないでしょうか。
それに、東野作品に対しての高くならざるをえないハードルが、いきなり文庫での発売ということでちょうどいいくらいに下がったこともあってか、この疾走感溢れる作品を、多大な期待や先入観などなしに素直な気持ちで楽しむことができましたからね。
なので、東野作品だからと期待を大きく膨らまして読もうとする人よりも、“最初から文庫で発売する作品ってことは、どうせ大した内容でもないのだろうな~”と読む前から自然とハードルを下げてしまった人の方が、かえってこの作品の面白さを味わうことができるのかもしれませんねェ。
> 個人的評価 : ★★★★★ ★★☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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> No.0377 「白銀ジャック」
> No.0342 「プラチナデータ」
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> No.0236 「新参者」
> No.0184 「パラドックス13」
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> No.0010 「秘密」
> No.0006 「名探偵の掟」
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