『ふたりの距離の概算』 米澤穂信 > 「このミス」完全読破 No.366
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.366
『ふたりの距離の概算』 米澤穂信
「このミス」2011年版 : 33位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 11位
読始:2010.9.14 ~ 読終:2010.9.15
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2010年6月>
ふたりの距離の概算 (角川文庫) 米澤 穂信 角川書店(角川グループパブリッシング) 2012-06-22 売り上げランキング : 68 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」 No.365「遠まわりする雛」に続く、“古典部シリーズ”の5作目です。
これまでの4作では古典部部員の1年生時の出来事や事件が描かれていましたが、本作からは2年生時における話に入っていきます。
それでまあ1年時の話を全て読んでから本作を手にした方が楽しめるのはもちろんなのですが、ただ4作もあるので、事前にそんなに読むのは面倒くさいと思う方もいらっしゃるでしょう。
そんな方でも、このシリーズの予備知識として、本作の一つ前の「遠まわりする雛」だけでも読んでおいた方がよいと思います。
その理由については、No.365「遠まわりする雛」の方に書いてあるので、そちらをご覧ください。
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というわけで本作ですが、2年生に進級した古典部部員を中心とした、新学期に入った直後の話となっています。
新学期ということで新入部員を勧誘しなければならないわけですが、古典部にも一人とはいえ新1年生が入部することに。
その新入生は2年生の4人とも上手くやっていけそうな感じだったものの、仮入部期間終了直前になって突然、”入部出来ない”と告げ部室を去っていくのでした.....。
なぜに突然気持ちが変わってしまったのか、そしてそのきっかけは何だったのか、といった謎を、校内マラソン大会に参加しながら(走りながら)主人公は推理していくのです。
というわけで、日常の謎にマラソンが組み込まれているというとても変わった外観の作品なのですが、ちょっとした出来事の中に潜む引っ掛かりに気づいていくことで真相への道が造られていく技など、内容的にも相変わらずの素晴らしさ&面白さでした。
それに、そうやって事実を積み重ねて真相にたどり着いた途端に、ほろ苦い青春物語が浮かび上がってくるところなんかも、やはり米澤作品らしくてさすがですね。
> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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