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2010年9月24日 (金)

『薔薇を拒む』 近藤史恵 > 「このミス」完全読破 No.362

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.362

 『薔薇を拒む』 近藤史恵

   「このミス」2011年版 : 91位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2010.9.6 ~ 読終:2010.9.6

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2010年5月>

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近藤 史恵

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 人里離れた館で殺人事件が起きるという、本格ミステリの典型的な設定の作品です。

 主人公は孤児である少年なのですが、彼にとっては思いがけないほどの好条件につられて、ある洋館で3年間住み込みで働くことになります。

 ただその洋館にはとても不吉な噂があったり、そこの住んでいるのは謎めいた人物ばかりだったり、主人公と同じ条件で一緒に働くことになる少年にも謎があったりと、とにかく作中には妖しい雰囲気が霧のように漂っているのですね。

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 そんな中で登場人物の一人が奇妙な死を遂げたのをきっかけにして、それまで謎に包まれていた様々な過去が次第に浮かび上がってきて、ミステリ的な展開となっていくわけです。

 ただ一般的な“館ものミステリ作品”のように、殺人事件自体やそこで使われたトリックなどがメインとなっているのではないので、そういった部分を期待しない方がよいでしょうね。

 でもその分、過去から繋がる因縁や愛憎入り混じる人間関係など、謎が解かれていくことで登場人物たち(特に主人公)の内面部分が滲み出て来て、切なく哀しい物語となっていくのです。

 まあとにかく退廃的な美しさで彩られた“青春ゴシックミステリ”なので、この物語を覆う雰囲気を楽しむべき作品だと思うし、そうやって読んでいくと、ラストではドキリとさせられてしまうでしょうね。


  > 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★★       鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★       おどろおどろ度 : ★★★
   熱アクション度 : ★★        主キャラ魅力度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★★       人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★★        感涙ウルウル度 : ★★
   衝撃バカミス度 : ★★★       気軽に読める度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “近藤史恵”関連記事 】

  > No.648 「サヴァイヴ」
  > No.514 「ホテル・ピーベリー」
  > No.362 「薔薇を拒む」
  > No.327 「エデン」
  > No.079 「サクリファイス」


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