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2010年8月 2日 (月)

週刊少年ジャンプ読切! 「瞬間×ヒロイズム」 三浦悟

週刊少年ジャンプ 2010年8月16日号 NO.35週刊少年ジャンプ 2010年8月16日号 NO.35
佐々木尚

集英社 2010
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 “第6回 金未来杯(ゴールドフューチャーカップ)”のエントリーNo.2として週刊少年ジャンプの2010年35号(8月2日発売)に掲載された読切作品が、「瞬間×ヒロイズム(しゅんかん・ひろいずむ、“×”は○の中に× <⊗>)です。

 ちなみに、書かれている場所によってタイトルの語尾に“!”が入っていたりなかったりするのですが(先週号までの予告や今号の表紙では“!”ありで、今号の作品紹介ページや巻末では“!”なし)、扉絵には“!”が付いていなかったため、この記事では“!”なし表記にしています。

 作者の三浦悟(みうら・さとる)は、「なまくらShra Pnel~小夜の花風~」で“JUMPトレジャー新人漫画賞”(2009年2月)の佳作を受賞(この作品はWeb掲載されています→ 集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト)。

 そして“赤マルジャンプ2009SUMMER”に「なまくらShraPnel記憶巡り」が掲載されて誌面デビューを飾り(週刊少年ジャンプ増刊! 「赤マルジャンプ2009SUMMER」参照)、本作にて本誌デビューとなりました。


 内容の方は、仮面ライダー的学園熱血ヤンキー漫画です。

 高校生の兵堂ばつ丸は、転校初日になぜか見知らぬヤンキー女子高生に呼び出され、友達宣言されることに。

 そのヤンキー女子高生・木南しのは、“ヒーロー伝説”~街のゴロツキ共を高笑いしながら退治していく×印が目印のヒーロー~の正体だと噂されている、悪名高いヤンキーなのでした。

 強引に友達付き合いさせられるうちに、実は×印ヒーローの正体ではないことや×印を背負う理由を聞くなどして次第と打ち解けてゆくのですが、そんな中でバツ丸が不良たちにさらわれてしまい.....。


 作者がいまだ10代ということもあって、とにかく情熱的な勢いのある作品でした。

 やはり今年に入って十代で本誌デビューを果たした青戸成(週刊少年ジャンプ読切! 「デビル☆クラッチ」 青戸成参照)なんかもそうですが、こういった若い漫画家の場合、完成度よりも若さ弾ける勢いや将来性を評価されての本誌掲載となっているのではないでしょうかね。

 あと、デビュー作でもある「なまくらShraPnel記憶巡り」は、絵や雰囲気的にジャンプっぽくない作品でしたが、それと比べると本作は、絵にしろ盛り上げ方にしろずいぶんとジャンプ的に変わっているように感じました。

 それでもやはりジャンプの中では異色の枠に入るのでしょうし、合わない人には全く受け付けられないような読者を極端に選ぶ作風なのは変わらないと思うので、今後に向けては、あくまでこの作者ならではのインパクトをなくさずに、いかにジャンプ読者層に受け入れられるような作風に変えていくのか、といったところが注目点でしょうか。

 そしてやはりこの作品を語る上で避けられないのは、「うろおぼえウロボロス」との類似点ですね。

 この「うろおぼえウロボロス」とは、小畑健(作画)と当時ジャンプ初登場の西尾維新(原作)のコンビということで話題になった読切作品(2008年6・7合併号に掲載)なのですが、ストーリー展開や設定・演出・セリフなど共通する点が多すぎるため、ネット上でちょっとした騒動となっているのです(参考:検証サイト→週刊少年ジャンプ金未来杯「瞬間×ヒロイズム」を検証する)。

 パクリかパクリじゃないかということは置いといたとしても、読切作品としては結構定番的な話の展開で、それを感じさせないような“この作品ならでは”の強力な武器も見受けられなかったので、次作は作風同様に異様な勢いがあるような独特のストーリーを期待したいですね。


 ちなみに、扉絵に付けられている煽り文は、

×で繋がる 2人の絆!!

☆新感覚熱烈友情ヤンキー 読切C(センター)カラー47P!!

というものでした。


 

  投票受付期間:2010.8.2~8.23

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  投票受付期間:2010.8.30~9.20

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 【「三浦悟」関連記事】

  > 「ゆめとテツヲ!」 三浦悟 > ジャンプGIGA vol.3 (16.8.23)

  > 「かちぐみ!」(ジャンプVS -バーサス-) (13.3.22)

  > 「ShraPnel!!」(ジャンプNEXT! 2011SUMMER) (11.8.12)

  > 「瞬間×ヒロイズム」 三浦悟 > 週刊少年ジャンプ読切! (10.8.2)

  > 「なまくらShraPnel記憶巡り」(赤マルジャンプ2009SUMMER) (09.8.19)


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