『8の殺人』 我孫子武丸 > 「このミス」完全読破 No.349
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.349
『8の殺人』 我孫子武丸
「このミス」1989年 : 18位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2010.7.24 ~ 読終:2010.7.26
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"
読んだ版 : 文庫本 <2008年4月>
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「このミス」が創刊された頃というのは、ちょうど”新本格”と呼ばれる作家たちが次々とデビューした時期と重なります。
この”新本格”とは、島田荘司の大推薦によりデビューした若手本格ミステリ作家たちをひとくくりにした呼び方でして、本格ミステリに挑戦する姿勢などが評価され人気作家となるも、”人間が書けていない”ということで激しい批判を浴びせられたりもしたのですよね。
そしてこの我孫子武丸もその”新本格”を代表する一人でして、本作はその記念すべきデビュー作なのです。
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内容の方は、館を舞台に連続殺人事件が起きるという、やはり本格ミステリの定番的なものです。
その館というのが、上空から見ると8の字の形をしている館でして、この館で起きた連続密室殺人事件の謎に、刑事とその弟妹が探偵と化して迫っていくのです。
8の字の館という奇妙な舞台設定や、途中で登場人物の一人によって語られる密室殺人講義など、デビュー作らしい本格ミステリに対する思い入れや意気込みが強く感じられますね。
ただ、主人公とその弟妹や部下とのやり取りが漫画的なコミカルさだし、後にNo.144「殺戮にいたる病」など傑作を生み出すとはいえ本作はあくまでデビュー作なので、軽い気持ちで楽しむことができる&楽しむべき作品なのではないでしょうか。
あと、作中に海外古典ミステリ作品のネタバレが出てきたりもするので、読む際にはご注意を。
> 個人的評価 : ★★★☆☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
【 “我孫子武丸” 関連記事 】
> No.446 「眠り姫とバンパイア」
> No.349 「8の殺人」
> No.144 「殺戮にいたる病」
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