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2010年7月28日 (水)

『赤い森』 折原一 > 「このミス」完全読破 No.338

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.338

 『赤い森』 折原一

   「このミス」2011年版 : 投票数0

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2010.6.24 ~ 読終:2010.6.25

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2010年4月>

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折原 一

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 「黒い森」に続くシリーズ2作目です。

 とはいえ、全くの新作というわけでもないのですよね。

 というのも、この作品は大きく3章に別れているのですが、1・2章にあたる作品は、すでにそれぞれが文庫で発売されているのです(「樹海伝説―騙しの森へ」と「鬼頭家の惨劇―忌まわしき森へ」)。

 それに書き下ろしを加えて1冊の本に仕上げた、という作品なのです。

 章ごとに独立して発売されていることからもわかるように、前作「黒い森」を読んでいなくとも楽しむことが出来ると思います。

 ただ、作品舞台は共通しているので、「黒い森」から順に読んだ方がより楽しめるのかもしれませんね(前作を読んでいないので確かなことはわかりません.....)。

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 というわけで、「黒い森」と同様に、樹海とその中に建つ山荘を舞台としています。

 その山荘ではミステリ作家の一家が惨殺されたという伝説があり、その伝説に誘われてか、語り部である民宿の主人の話にいざなわれてか、人々は樹海へと足を踏み入れていくのです。

 サスペンス的な展開になったり、作者らしいミステリ的な仕掛けがあったりしますが、全体的にはホラー的な雰囲気で包まれている感じでしょうか。

 そして、状況がはっきりと把握できないような複雑で困惑を誘う構成にもなっているので、まさに読んでいる自分も樹海に迷っているような気分を味わえましたね。

 ハッキリとした形でのどんでん返しがあるわけでもないし、スッキリとする結末でもないので、この作中の“樹海をさまよっている感”を味わうべき作品なのではないかと思います。

 ちなみに、クライマックス付近には袋とじがありますが、“驚愕のどんでん返しが書かれている”というようなタイプではないので、袋とじだからといってあまり期待値を上げすぎるのではなく、水に濡れてくっ付いてしまったページを剥がす感覚で開け読んだ方が、効果的になるのではないですかね。


  > 個人的評価 : ★★★☆☆ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★★       鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★       おどろおどろ度 : ★★★★
   熱アクション度 : ★★★       主キャラ魅力度 : ★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★        人間味ドラマ度 : ★★
   下ネタエッチ度 : ★★        感涙ウルウル度 : ★★
   衝撃バカミス度 : ★★★★     気軽に読める度 : ★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “折原一”関連記事 】

  > No.691 「潜伏者」
  > No.512 「帝王、死すべし」

  > No.407 「追悼者」
  > No.338 「赤い森」
  > No.325 「倒錯のロンド」
  > No.231 「逃亡者」
  > No.153 「倒錯の死角」


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