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「このミステリーがすごい!」完全読破 No.337
『明日の空』 貫井徳郎
「このミス」2011年版 : 投票数0
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2010.6.24 ~ 読終:2010.6.24
読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2010年5月>
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貫井徳郎が昨年(2009年)発表した2作品は、「このミス」にはどちらもランクインしなかったものの、No.237「乱反射」が日本推理作家協会賞、「後悔と真実の色」が山本周五郎賞と、両作共に文学賞を受賞しています。
どちらの作品も、タイプは違うとはいえ濃密な人間ドラマをじっくりと書き上げた傑作です。
そして2010年最初の作品が本作なのですが、昨年の2作品とは全くの正反対といってよいほどの、軽快でとても読みやすい作風となっているのですね。
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主人公は、帰国子女の女子高生。
初めての日本での学生生活に対する不安と緊張。そして友情や恋愛などの青春ドラマ。次第に感じられてくる疑問や違和感。
事件らしい事件など起きないし、ミステリ的な展開にもあまりならないのですが、最後の最後で驚きの真相が明らかにされるのです。
そのため、ミステリ的な読み方をするのであれば、この“驚きの真相”が明らかにされるところが注目ポイントだと思うのですが、それほど衝撃的だったりとんでもなかったりするわけではありません。
とはいえ、この“驚きの真相”は、ただ読者を驚かすだけではなく、これによって作品に込められたメッセージ性が浮かび上がってくるので、その鮮やかさや巧みさはやはりさすがですね。
なので、あまり“驚きの真相(どれだけ驚かせてくれるのか)”に注目しすぎるのではなく、作風同様に軽い気持ちで読んで軽い気持ちで楽しむのが、この作品の読み方として最良なのではないでしょうか。
> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★★ おどろおどろ度 : ★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★★ 感涙ウルウル度 : ★★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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> No.556 「新月譚」
> No.337 「明日の空」
> No.237 「乱反射」
> No.099 「慟哭」
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