『魔法使いの弟子たち』 井上夢人 > 「このミス」完全読破 No.333
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.333
『魔法使いの弟子たち』 井上夢人
「このミス」2011年版 : 55位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2010.6.11 ~ 読終:2010.6.12
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2010年4月>
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井上夢人の9年ぶりとなる長編作品です。
最初の舞台となるのはある病院の周辺でして、この病院から発生した致死率が100%近い未知のウィルスが蔓延していくにつれ、世間はパンデミック・パニック的な様相となっていきます。
普通だったらあくまで“物語世界の話”としか感じなかったのでしょうが、ちょうど1年程前に世界規模のインフルエンザ騒動が実際に起きたばかりということもあって、なんかいつ現実に起きても不思議じゃないようで、我がことのように恐怖と迫力を感じてしまいました。
それで“この作品の情報をなるべく頭に入れずに読みたい”という方は、この記事を見るのはここまでにして、本の帯なども見ずに読み始めた方が良いのではないかと思います。
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と思わせぶりなことを書きましたが、別にこの先にネタバレ的なことを書くわけではありません。
この先こそがこの作品のメインテーマとなるので、そっちを主に説明した方がよいのでしょうが、知らずに読んだ方が“パンデミック・パニック小説かと思っていたらこんな展開になってしまうのか!”と驚きと共に楽しめると思うのですよね(現に自分がそうでしたから)。
というわけで先を説明しますと、物語が進んでいくにつれて、“このウィルスに感染すると確実に死ぬ”という状況の中で奇跡的に命をとりとめた3人の、その後の生活を中心に語られていきます。
この3人というのが、ウィルス感染の後遺症からかそれぞれ別の特殊能力(超能力)を身に付けていたのです。
なのでここからはSF的になっていくのですが、先が読めないほどに展開が目まぐるしく変わっていき、アクションシーンやスリルある場面もふんだんに盛り込まれているので、映画のようなエンタメ性の高さがありました。
そこに人類の中で特別な存在となってしまった人間の様々な感情や葛藤が渦巻くドラマが繰り広げられたりもするので、本の分厚さをあまり感じずにスラスラハラハラと読めるのではないでしょうか。
ちなみに、夢人.comでは本作の冒頭を立ち読みすることができます。
> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★★ 感涙ウルウル度 : ★★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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