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「このミステリーがすごい!」完全読破 No.322
『オーディンの鴉』 福田和代
「このミス」2011年版 : 投票数0
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2010.4.27 ~ 読終:2010.4.28
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2010年4月>
オーディンの鴉 (朝日文庫) 福田和代 朝日新聞出版 2012-09-07 売り上げランキング : 517145 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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福田和代は、ハイジャック・サスペンスのデビュー作「ヴィズ・ゼロ」がランクインまであとわずかの26位(2008年版)、大停電パニック・サスペンスのNo.629「TOKYO BLACKOUT」が17位(2009年版)と、サスペンス作品が「このミス」で大変評価されています。
そして本作は、ネットによる個人情報問題や監視社会を題材とした、作者お得意のサスペンス作品なのですね。
主人公は検事で、ある事件の謎を追う中で、ネット社会や監視社会と関わっていくことに。
そして作中には、動画サイトやSNS、匿名掲示板に今流行りのTwitterなどなど、インターネットサービスが実名だったりそれとなく匂わすなどして登場してくるのですが、主人公はネットに詳しくないため、その都度これらの知識を得ていく感じです。
まあ毎日のようにネットをしている人にとってこれらサービスサイトは基本的なことだと思うので、このブログ記事を目にしているような方なんかは、そういった情報が提示されていく前半は今さらな感じで少々乗り切れないかもしれませんね。
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ところが、中盤になって予期せぬ出来事が発生したのをきっかけにして、身の毛もよだつほどにスリル溢れる展開へと突入していくのです.....。
まあとにかく主人公がとんでもない目に合っていくのですが、それが実際の世界で今すぐに起きてもおかしくないと思ってしまうほどにリアルに描かれているため、読んでいて自分のことのように恐ろしくなってしまいましたからね。“もうネットするのをやめようか.....”と一瞬ながら本気で考えてしまったほどで.....。
そんな姿の見えない圧倒的な攻撃に対して真っ向から立ち向かっていく主人公に、いつしか自分が乗り移ったかのようになって、ハラハラドキドキバクバクしながらこの凄まじい展開を存分に味わい楽しめたので、サスペンス作品の評価が高いということに対しても充分すぎるほどに納得できてしまいましたね。
ちなみに、水野美紀や作者本人が出演する作品紹介動画を、Youtubeで観ることができます。
> 個人的評価 : ★★★★★ ★★☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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