『ジーン・ワルツ』 海堂尊 > 「このミス」完全読破 No.319
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.319
『ジーン・ワルツ』 海堂尊
「このミス」2009年版 : 42位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2010.4.20 ~ 読終:2010.4.22
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"
読んだ版 : 単行本 <2008年3月>
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“「このミステリーがすごい!」大賞”出身の中で一番の出世作家といえば、迷うことなくこの海堂尊で決まりでしょう。
結構紛らわしいので勘違いしている方も多いようなので、いわゆる“「このミス」”と“「このミス」大賞”との違いを簡単に説明してみますと、いわゆる“「このミス」”というのがその年のミステリ&エンタメ本のランキングで、“「このミス」大賞”というのはデビュー前の新人を対象に公募した新人賞なのですね。
それでこの海堂尊は、第4回の“「このミス」大賞”を受賞したデビュー作「チーム・バチスタの栄光」がやはり代表作であると思うのですが、「このミス」は自社作品は集計対象外となるため、宝島社から出版された「バチスタ」はランクインしませんでした。
その後に発表された他社作品もまだ「このミス」にランクインしていないものの(2010年版現在)、No.347「ブラックペアン1988」が2008年版で23位と票を集めているので、近いうちにランクインしてくるかもしれませんね(“「このミス」大賞”出身作家の初ランクインは東山彰良に先を越されてしまいましたが)。
そして本作ですが、2009年版で42位とランクインまでいかなかった作品なのですが、続編のNo.334「マドンナ・ヴェルデ」が発売されたということで、まずはこのシリーズ第1作から読んでみました。
ちなみに、海堂作品は全作品がリンクしていることで有名ですが、このシリーズは特に「医者のたまご」と大きくリンクしています。
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そして内容の方ですが、現在も医学に携わる著者の経歴を活かした医学ミステリです。
特に産婦人科学を中心に描かれているのですが、学者同士のやり取りや医師と患者のやり取りなどの人間ドラマを通して、産婦人科が抱える社会的な問題や代理母出産などが描かれています。
産婦人科学という専門的な内容だけでなく、出産についての知っているようで知らなかった情報なんかもあったりするので、読んでいてとても勉強になりましたね。
といっても別に堅苦しい作風ではありませんで、病院ドラマとしての盛り上がりもありますし、主人公の謎に関するミステリ的な演出もあるし、それにクライマックスではかなりとんでもない展開になったりもするので、エンターテイメント作品としても楽しむことができるのではないかと思います。
> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★★
下ネタエッチ度 : ★★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
【 “海堂尊”関連記事 】
> No.370 「ブレイズメス1990」
> No.347 「ブラックペアン1988」
> No.334 「マドンナ・ヴェルデ」
> No.319 「ジーン・ワルツ」
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