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2010年5月 5日 (水)

『扼殺のロンド』 小島正樹 > 「このミス」完全読破 No.318

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.318

 『扼殺のロンド』 小島正樹

   「このミス」2011年版 : 130位

   受賞(候補) : 「エキナカ書店大賞」受賞

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 17位

   読始:2010.4.16 ~ 読終:2010.4.18

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2010年1月>

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小島 正樹

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 「このミス2011年版」対象作品としてはすでに、ミステリトリックを詰め込めるだけ詰め込んでしまったという衝撃のNo.280「武家屋敷の殺人」を発表している小島正樹の、2010年第1作目です(「武家屋敷~」は2009年末に発売)。

 その前作は館を舞台にしたいかにも新本格ミステリといった外観をしていたわけですが、本作は捜査ミステリ的に進んでいくので、現代的なミステリ作品といった感じですね。

 とはいえ、とんでもない不可能殺人が連続していくという、本格ミステリトリックを出し惜しみなく注ぎ込んでいく特徴は相変わらずでした。

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 特に最初に起きる事件というのが圧巻でして、一つの殺人事件に対して、いくつもの不可能状況が積み重なって(判明して)いくのです。

 それにより、統一性のないミステリ的要素が絡み合いつつ一つの塊と化しているので、状況の不可能さが何倍にも膨れ上がり、なんとも不可思議で唖然呆然とするような魅力溢れる事件となっているのですね。

 この事件の謎を捜査していく中で、また別の奇怪な不可能犯罪が起きていき、クライマックスでは全ての謎を解き明かすのですが、最初の事件の謎だけでも最後まで引っ張ることが出来るパワーがありますし、このとんでもない謎に対して素直に納得できてしまうトリックにも驚かされてしまいました。

 そんな本格ミステリトリックに重きが置かれた作品なので、その部分をどれだけ楽しむことが出来るかでこの作品の評価も変わってきそうですが、前作に比べると間口は広いですし、最初の事件のトリックには一度読んでみる価値があると思いますねェ。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★★★     鬼畜グログロ度 : ★★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★       おどろおどろ度 : ★★★
   熱アクション度 : ★★        主キャラ魅力度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★        人間味ドラマ度 : ★★
   下ネタエッチ度 : ★★        感涙ウルウル度 : ★★
   衝撃バカミス度 : ★★★★     気軽に読める度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “小島正樹” 関連記事 】

  > No.318 「扼殺のロンド」
  > No.280 「武家屋敷の殺人」


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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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