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2010年4月 7日 (水)

『五声のリチェルカーレ』 深水黎一郎 > 「このミス」完全読破 No.307

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.307

 『五声のリチェルカーレ』 深水黎一郎

   「このミス」2011年版 : 27位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 22位

   読始:2010.3.19 ~ 読終:2010.3.19

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 文庫本 <2010年1月>

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 深水黎一郎は、メフィスト賞を受賞したデビュー作「ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!」以後はNo.104「エコール・ド・パリ殺人事件」、「トスカの接吻」、No.251「花窗玻璃」と“芸術探偵シリーズ”を発表してきました。

 そして本作は、デビュー作以来となるノンシリーズ物なのです。

 とはいえ、専門的な知識を薀蓄的に語り、それを作品テーマに上手く絡み合わせるという深水作品らしい特徴などは変わりないのですけどね。

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 内容の方ですが、同級生を殺害した中学生の少年が、警察で取調べを受けている場面から始まります。

 その少年が事件について全く口を開かないため、少年の心を開かせ真相を語らせようと、担当刑事が少年や事件について調べていきます。

 それに並行して、イジメられッ子であったこの少年が事件を起こすまでの話が語られていくのです。

 そしてラストには驚くべき真相が明かされるわけですが、それほど衝撃的だったり独創的だったりするほどの驚きではないのです。

 ただ、読み終えた後に「それならあの場面は何だったの?」「それにあの時も.....」と振り返ってみると、見事なまでに伏線や仕掛けが施されていたことに気付くので、読んでいる時よりも読み終えた後で衝撃的な驚きが沸き起こってくるのですねェ。

 なので、読後には検証サイトを探して確認したくなることは間違いないと思うので、そういったところからもNo.68「イニシエーション・ラブ」乾くるみNo.190「黒百合」多島斗志之に近いタイプの作品と言えるのではないでしょうか。

 ちなみに、真相が明らかにされた後で回想シーン的な話が始まったものの、それまでの話と繋がりがないままいきなり終わったのできょとんとしてしまったのですが(そして自分が全く気付かなかった真相があったのかとも思ったのですが)、本編とは関係ない短編が最後に収録されていたのですね。すっかり騙されてしまいました.....。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★★★     鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★★     おどろおどろ度 : ★★★
   熱アクション度 : ★★        主キャラ魅力度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★        人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★★        感涙ウルウル度 : ★★
   衝撃バカミス度 : ★★★      気軽に読める度 : ★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “深水黎一郎” 関連記事 】

  > No.973 「ストラディヴァリウスを上手に盗む方法」
  > No.917 「倒叙の四季 破られたトリック」
  > No.837 「ミステリー・アリーナ」
  > No.725 「世界で一つだけの殺し方」
  > No.673 「美人薄命」

  > No.564 「言霊たちの夜」
  > No.488 「人間の尊厳と八〇〇メートル」
  > No.307 「五声のリチェルカーレ」
  > No.251 「花窗玻璃 シャガールの黙示」
  > No.104 「エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「挑発 越境捜査2」 笹本稜平

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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