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2010年3月18日 (木)

『北帰行』 佐々木譲 > 「このミス」完全読破 No.298

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.298

 『北帰行』 佐々木譲

   「このミス」2011年版 : 15位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2010.2.24 ~ 読終:2010.3.1

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2010年1月>

北帰行 (角川文庫)北帰行 (角川文庫)
佐々木 譲

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 佐々木譲といえば、“道警シリーズ” “駐在警官・川久保篤シリーズ”などの人気シリーズや、直木賞を受賞したNo.230「廃墟に乞う」など、今やすっかり警察小説の第一人者といった存在になってしまいました。

 しかし直木賞受賞第一作となる本作は、最近お得意の警察小説ではなくて、逆に犯罪者側を中心に描いたクライム・サスペンスなのです。

 なので、頭の中がもうすっかり“佐々木譲=警察小説”となってしまった自分なんかだと、佐々木譲作品を読んでいるという気がしなくてなんか変な感じだったりもしましたが、それでもやっぱり話を勢い良く読ませる迫力や読んでいて熱くなる人間ドラマなど、警察小説ではなくても佐々木譲作品の魅力が充分に詰まった作品でしたね。

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 内容の方は、ロシアの女ヒットマンと日本のやくざによる、追いつ追われつの逃亡&追跡劇が繰り広げられます。

 この説明だけで充分なくらいにシンプルなストーリーなのですが、とにかく主要人物たちが活き活きと描かれていますし、状況も展開も目まぐるしく変わっていくので、読み応えは抜群です。

 それに、そういった生命をかけた抗争に巻き込まれてしまった一般人が主人公ということもあって、先の読めないハラハラドキドキの展開が自然と生み出されていましたし、読んでいる自分もその主人公の目線で物語を追うことができました。

 そして最後に「あ~そういうことだったんだ~」とわかるミステリ的な仕掛けがあったりもするので、サービス満点のアクション・エンターテイメント作品でしたね。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★        鬼畜グログロ度 : ★★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★       おどろおどろ度 : ★★
   熱アクション度 : ★★★★     主キャラ魅力度 : ★★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★★★     人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★★★      感涙ウルウル度 : ★★★
   衝撃バカミス度 : ★★★      気軽に読める度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “佐々木譲” 関連記事 】

  > No.840 「砂の街路図」

  > No.685 「代官山コールドケース」
  > No.615 「人質」
  > No.563 「回廊封鎖」
  > No.522 「地層捜査」
  > No.505 「密売人」

  > No.485 「警官の条件」
  > No.424 「婢伝五稜郭」
  > No.423 「五稜郭残党伝」
  > No.401 「エトロフ発緊急電」
  > No.344 「ベルリン飛行指令」

  > No.298 「北帰行」
  > No.282 「巡査の休日」
  > No.230 「廃墟に乞う」
  > No.200 「警官の血」
  > No.175 「暴雪圏」

  > No.152 「警官の紋章」
  > No.151 「警察庁から来た男」
  > No.138 「うたう警官 (笑う警官)」
  > No.048 「制服捜査」
  > No.024 「ストックホルムの密使」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「閉ざされて」 篠田真由美

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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