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2010年2月25日 (木)

『SOSの猿』 伊坂幸太郎 > 「このミス」完全読破 No.289

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.289

 『SOSの猿』 伊坂幸太郎

   「このミス」2011年版 : 投票数0

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2010.2.1 ~ 読終:2010.2.2

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2009年11月>

SOSの猿 (中公文庫)SOSの猿 (中公文庫)
伊坂 幸太郎

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 現在絶賛公開中(2010年2月時点)のNo.125「ゴールデンスランバー」を始め、数多くの作品が映画化されている伊坂幸太郎です。

 ただ、その「ゴールデンスランバー」以後、特に前作の「あるキング」では、それまでの作風とはあえて変えた作品を発表しているのだそうです。

 それは、それまでは読者の期待に応えるような誰もが楽しむことができる作品を書いていたのが、現在は作者が好きなタイプの、作者が書きたい作品を書いていく、といった、ベクトルの向きが変わった感じでしょうか。

 これは、自分がくみ取ったものなので、実際には違っているかもしれませんが。

 そして本作は、まさにその後者の流れにある作品といってもよいのではないでしょうかね。

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 主人公は2人いて、一方は超常現象的なことに関わりを持っている人物で、もう一方はとても現実的な思考でもって行動する人物と、かなり対称的です。

 それでも両者ともに現実世界に地を足付けての生活を送っているわけですが、そこに絡んでくるのが、中国の古典小説である西遊記なのですねェ。

 といっても間接的に絡むのではなく、驚くほど直接的に現実世界と絡んでくるので、とても不思議な作品世界が作られていました。

 そしてミステリ小説のように誰もが納得するようなすっきりした解決がなされるようなタイプではないので、大衆向けとはいえないのかもしれませんが、それでもエンタメ性やドラマ性も持ち合わせた独特の魅力がある作品だと思うので、この作品世界にハマる人はどっぷりとハマってしまうのではないでしょうか。


  > 個人的評価 : ★★★☆☆ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★        鬼畜グログロ度 : ★★★
   ビックリ驚愕度 : ★★        おどろおどろ度 : ★★★
   熱アクション度 : ★★★       主キャラ魅力度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★        人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★★        感涙ウルウル度 : ★★★
   衝撃バカミス度 : ★★★      気軽に読める度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “伊坂幸太郎” 関連記事 】

  > No.809 「火星に住むつもりかい?」
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  > No.695 「ガソリン生活」
  > No.672 「死神の浮力」
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  > No.618 「残り全部バケーション」
  > No.612 「夜の国のクーパー」

  > No.528 「PK」
  > No.384 「マリアビートル」
  > No.381 「グラスホッパー」
  > No.367 「バイバイ、ブラックバード」
  > No.312 「蝦蟇倉市事件 1」

  > No.310 「オー! ファーザー」
  > No.289 「SOSの猿」
  > No.125 「ゴールデンスランバー」
  > No.084 「アヒルと鴨のコインロッカー」
  > No.021 「重力ピエロ」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「十字架」 重松清

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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