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2010年2月26日 (金)

『十字架』 重松清 > 「このミス」完全読破 No.290

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.290

 『十字架』 重松清

   「このミス」2011年版 : 投票数0

   受賞(候補) : 「吉川英治文学賞」受賞

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2010.2.2 ~ 読終:2010.2.3

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2009年12月>

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重松 清

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 “いじめ”をテーマにした作品です。

 ただ、いじめの描写自体はほんのわずかなもので、いじめを受けていた中学生が自殺した後の話が中心となっていきます。

 そしてその話には、その後の展開をより興味深くし、よりドラマ性を高めるような仕掛けが施されているのですね。

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 それは、自殺した少年の遺書に込められているのですが、そこにはいじめの加害者である同級生2人の名前の他に、“親友”と名指しされた同級生の少年と、“ごめんなさい”という言葉と共に名前が書かれた同学年の少女、この2人の名前も添えられていたのです。

 この全くの予想外に遺書に名前が書かれていた少年を主人公に、同じような境遇となった少女や自殺した少年の家族との関わり合いを中心にして物語は進んでいくわけです。

 この主人公たちの置かれた設定によって、先の展開にが気になり物語世界に意識が吸い込まれるようになりますし、いじめの問題やそれに関わることになる人それぞれの罪や罰の意識についてとても考えさせられますし、より重く深い感動を生み出していますからね。

 ちなみに、話が進んでいくと、主人公たちは自分と同じ1975年4月~1976年3月生まれの学年だということがわかるのですが、それを知ってからはもうそれまで以上にこの作品に込められたドラマ性が他人事ではないように心に染み入ってきました。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★        鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度 : ★★        おどろおどろ度 : ★★★
   熱アクション度 : ★★        主キャラ魅力度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★★       人間味ドラマ度 : ★★★★★
   下ネタエッチ度 : ★★        感涙ウルウル度 : ★★★★
   衝撃バカミス度 : ★★        気軽に読める度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “重松清” 関連記事 】

  > No.1060 「木曜日の子ども」
  > No.0290 「十字架」
  > No.0132 「疾走」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「水魑の如き沈むもの」 三津田信三

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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