『カッコウの卵は誰のもの』 東野圭吾 > 「このミス」完全読破 No.285
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.285
『カッコウの卵は誰のもの』 東野圭吾
「このミス」2011年版 : 投票数0
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2010.1.22 ~ 読終:2010.1.22
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2010年1月>
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No.236「新参者」で自身2度目の1位に輝いた東野圭吾の新作が、早くも登場となりました。
いつも様々なタイプの作品で楽しませてくれるのですが、今回の題材はスポーツとしてのスキーで、具体的にはアルペンとクロスカントリーの選手が登場します。
アルペンやクロスカントリーと聞いてどんな競技かパッと出てこない人も結構多いのではないかと思われますが、ちょうど今(この記事を更新した時期)はバンクーバーオリンピックの真っ最中なので、テレビで競技映像を観てからこの作品を読んだ方がより楽しめるのではないでしょうかね。
ちなみに、この作品が雑誌で発表された2004~2008年のちょうど中間にはトリノオリンピックが開催されていまして、作者自身も現地取材を行ったそうなのですが、その時の様子を綴ったエッセイ集「夢はトリノをかけめぐる(Amazon.co.jp)」が出ているので、合わせて読んでみるのもいいのかもしれません。
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そして内容の方ですが、スキー競技を題材として、父と娘の家族ドラマが描かれていきます。
この家族ドラマを演出するのが、殺人事件が起こるなどのサスペンス的展開だったり、現在と過去の謎が次第に絡み合っていくミステリ的な見せ方だったり、話にスパイスを効かせる科学的な設定などで、そういった演出により東野圭吾らしいエンターテイメント作品に仕上がっていましたね。
ただ、過去に「このミス」で上位に入った東野作品のような、感情をわしづかみにされるようなドラマ性や、思わず唸ってしまうような超絶ミステリトリックなどを持ち合わしているようなタイプの作品ではありませんでした。
でもまあ、そういった大作にはない魅力があって、それを充分に味わうことができる作品だと思うので、あまり“東野作品だから”ということで「このミス」1位候補になるような超大作を期待して読むのではなく、肩の力を抜いて本と向き合ってみた方が、この作品をより楽しむためにはベストなのではないでしょうかね。
> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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> No.0377 「白銀ジャック」
> No.0342 「プラチナデータ」
> No.0285 「カッコウの卵は誰のもの」
> No.0266 「魔球」
> No.0236 「新参者」
> No.0184 「パラドックス13」
> No.0130 「聖女の救済」
> No.0085 「流星の絆」
> No.0053 「赤い指」
> No.0045 「容疑者Xの献身」
> No.0022 「超・殺人事件」
> No.0010 「秘密」
> No.0006 「名探偵の掟」
NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「天才までの距離」 門井慶喜
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