『ダブル・スチール』 藤田宜永 > 「このミス」完全読破 No.275
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.275
『ダブル・スチール』 藤田宜永
「このミス」1988年 : 9位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2009.12.21 ~ 読終:2009.12.22
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"
読んだ版 : 文庫本 <2006年5月>
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同じ「このミス1988年」にランクインしたNo.266「魔球」東野圭吾は、野球と本格ミステリが見事に融合した作品でした。
その一方で本作は、野球と犯罪ハードボイルドが見事に融合された作品なのですね。
主人公はプロ野球の投手でしたが、理由あって球界を追われ、パリでの生活を送っています。
そんな中で偶然にも野球と関わることになり、それをキッカケとして物語は大きく動き出していくのです。
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そこから主人公のパリにおける日常の(特殊な)生活部分と野球に関わる生活とが描かれていくのですが、それぞれが対照的ともいえるような内容であるにも関わらず密接した関係性があるので、どちらの展開も先が読めずにハラハラしてしまいます。
そして物語が進むにつれて、この両者の話が一つの塊のようになって、壮絶なる佳境を迎えることになるのです。
プロ野球に関する部分に、少々現実離れしたような展開があったり、時代を感じさせるような描写があったりもしましたが、それでもシンデレラストーリー的な盛り上がりがとても楽しかったですね。
それに、基本的にはノワール的な犯罪小説であるのだけれど、主人公の過去が絡んだミステリ的な展開をみせたりと、エンターテイメントとしても結構なサービスぶりでした。
ただ、ラストがちょっと自分には合わなかったので、後味はあまりよくありませんでしたね.....。
> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★★
熱アクション度 : ★★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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