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2010年1月19日 (火)

『製鉄天使』 桜庭一樹 > 「このミス」完全読破 No.265

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.265

 『製鉄天使』 桜庭一樹

   「このミス」2010年版 : 投票数0

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2009.11.30 ~ 読終:2009.12.1

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2009年10月>

製鉄天使 (創元推理文庫)製鉄天使 (創元推理文庫)
桜庭 一樹

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 「このミス2008年版」で2位にランクインしたNo.73「赤朽葉家の伝説」の、スピンオフ的作品です。

 もう少し詳しく説明しますと、「赤朽葉~」は旧家に生きる3代の女性たちを描いた作品なのですが、そのうちの2代目は、学生時代にレディースで大暴れする破天荒な人物でした。

 ただしかし、そのレディースの抗争部分があまりに長かったため、作品が完成した際にはその部分の多くを削ることになったのだそうです。

 そしてその削った部分を元に、登場人物名や細かな設定などを変更して出来たのが、この「製鉄天使」なのです。

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 というわけで、「赤朽葉~」とは直接的な繋がりがあるわけではないのですが、やはり読んでいると「赤朽葉~」と共通する設定やストーリーがあるので、外伝的な感じで楽しむことができました。

 ただそれでも、SFファンタジー的な演出が加わっていたり、三代記という縛りがなくなったというところで、あえて設定を変えたからこその、この作品独自の面白さも出ていましたね。

 内容の方はとにかく女ヤンキーたちの抗争が延々と続いていくのですが、だからといってリアルな暴力性やネチネチとしたような描写があるわけではなくて、むしろ爽やかな青春物語といった感じで、軽い心持ちで読むことができました。

 それに、やはり時代背景や言葉使いなどから、かなり漫画的な作風となっているので、漫画「花のあすか組」などが好きだった30・40代の女性なんかは特に、昔を懐かしみつつ楽しむことができるのではないでしょうか。


  > 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★         鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度 : ★★        おどろおどろ度 : ★★
   熱アクション度 : ★★★★     主キャラ魅力度 : ★★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★★       人間味ドラマ度 : ★★
   下ネタエッチ度 : ★★        感涙ウルウル度 : ★★
   衝撃バカミス度 : ★★★★     気軽に読める度 : ★★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “桜庭一樹”関連記事 】

  > No.473 「ばらばら死体の夜」
  > No.412 「伏 贋作・里見八犬伝」
  > No.265 「製鉄天使」
  > No.150 「ファミリーポートレイト」
  > No.073 「赤朽葉家の伝説」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「魔球」 東野圭吾

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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