週刊少年ジャンプ読切! 「宇宙のSPARROW」 高橋一郎
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3号連続企画“X'mas(クリスマス)&お年玉超豪華読切プレゼント”の第2弾として、週刊少年ジャンプの2010年3・4合併号に掲載された読切作品が、この「宇宙のSPARROW(うちゅうの・スパロウ)」です。
作者の高橋一郎(たかはし・いちろう)は、2007年に「バレーボール使い郷田豪」で連載デビューを果たしましたが、23週であえなく打ち切りに。
その後は、2008年8号に「OBAKE LIFE」が掲載されまして、本作にて約2年ぶりの本誌復活となりました。
内容の方は、ごく普通の高校生が突然スーパーヒーロー的な力を得てしまうことで巻き起こる、青春ヒーローコメディ漫画です。
その主人公である男子高校生・椿龍太は、目立たずに生活することをモットーとしているのですが、そんなある日、こともあろうか任務のために地球へと来ていた宇宙警察捜査官・スパロウの運転する車に轢かれてしまいます。
そのスパロウ捜査官が自らの命を与えることで龍太は命を吹き返すことが出来たのですが、その代償として、龍太は超人的な力を手にしてしまい、スパロウ捜査官の方は魂が近くにいた雀に乗り移ってしまったのです。
そこから、あくまで目立たぬ人生を歩みたい龍太と、スーパーマンのような力を利用して共に地球の平和を守ろうと働きかけるスパロウ捜査官とのやり取りが始まるのですが、コメディ的な展開でありながらも、そこに青春的なメッセージ性を込めるところなんかが、この作者らしさが出ていましたね。
そして、さっぱりして見やすい絵柄や、変に小難しくすることなくストレートに展開するストーリー、そしてシンプルでわかりやすいアクションシーンなど、「べるべバブ」に近い魅力を携えていたのではないでしょうか。
ただ、その「べるぜバブ」の読切版と比較してみると、設定やキャラクターにおける“この漫画だからこそ”のはったり的なインパクトに乏しく感じたので、連載を見据えてしまうとこのままでは少々厳しいかもしれませんね。
あと、ヒロインである朝緒カユの容姿や性格やキャラクター設定など多くの面が、「荒川アンダーザブリッジ」のヒロイン・ニノにあまりにも似すぎていたので、そこのところはちょっとどうにかならなかったのかな~と思ってしまいますねェ。
ちなみに、扉絵に付けられている煽り文は、
「現代の英雄がここに!?」
「☆普通が一番素晴らしい!?
普通男子系ヒーロー物語 特別読切47P!!」
というものでした。
投票受付期間:2009.12.21~2010.1.11
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