『そして扉が閉ざされた』 岡嶋二人 > 「このミス」完全読破 No.261
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.261
『そして扉が閉ざされた』 岡嶋二人
「このミス」1988年 : 6位
受賞(候補) :
総合ランキング : 「本格ミステリ・ベスト100」 72位
「本格ミステリ・オールタイムベストアンケート」 83位
年度ランキング :
読始:2009.11.18 ~ 読終:2009.11.19
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"
読んだ版 : 文庫本 <1990年12月>
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ある男女4人がふと目覚めると、見覚えのない密室に閉じ込められていることが判明する場面から話は始まります。
まるで映画「ソウ」シリーズの先駆けといった設定で、話の冒頭から引き込まれて読み進めずにはいられなくなること確実ですね。
そして密室からの脱出劇が描かれていくのですが、ただこの作品の場合、ただの脱出劇に終わらずに、本格ミステリ的要素が多分に盛り込まれているのです。
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というのも、この密室から脱出する方法を探るのと同時に、過去に起きた事件の真相を推理し合うのですが、密室の中にいながら推理を行うというこの常識の逆をいくような設定が、なんとも面白いですね。
そしてそれは、密室の外にいながら(いまだ開いていない)密室内のことについて推理するというNo.37「扉は閉ざされたまま」(石持浅海)と全く逆の設定となっているのですが、ただ常道の裏を狙うような試みは共通しているので、続けて読んでみるとお互いの作品の魅力がより鮮明に浮かび上がってくるかもしれません。
そういった設定の妙味に加えて、終盤にはどんでん返しの連続が待ち受けているなど、発表から20年経つ今でも読まれ続けている傑作であることに納得せざるをえない面白さでしたが、ただ個人的には、メインの登場人物のキャラクターに対してどうにもいけ好かなく感じてしまって、ちょっと気持ち的に乗りきれませんでしたねェ。
> 個人的評価 : ★★★☆☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★★ おどろおどろ度 : ★★★
熱アクション度 : ★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
【 “岡嶋二人”関連記事 】
> No.406 「クラインの壷」
> No.261 「そして扉が閉ざされた」
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