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2009年12月24日 (木)

『天使たちの探偵』 原尞(りょう) > 「このミス」完全読破 No.260

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.260

 『天使たちの探偵』 原尞(りょう)

   「このミス」1991年版 : 5位

   受賞(候補) : 「日本冒険小説協会大賞(最優秀短編賞)」受賞
            (「日本推理作家協会賞」候補)

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2009.11.15 ~ 読終:2009.11.17

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"

   読んだ版 : 文庫本 <1997年3月>

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 No.11「そして夜は甦る」No.135「私が殺した少女」に続く、“私立探偵・沢崎シリーズ”の第3弾です。

 以後に発売されたNo.321「さらば長き眠り」 No.351「愚か者死すべし」も含めて、このシリーズの全作品が「このミス」で5位以内に入るなど、とにかく人気のシリーズでして、もうそろそろ発売されるのではないかと噂される最新作にも期待が高まってしまいます。

 そして本作はシリーズ唯一の短編集なのですが、読む前には、やはり「そして夜は甦る」が2位、「私が殺した少女」が1位という勢いに乗る形での、シリーズのブランド力による高順位だったのかな?と思っていました。

 ところが、実際に読んでみたら、そんな考えは浅はかだったことがわかりましたね。

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 収録されている6編の短編作品は、いずれも未成年の少年がからむ事件を扱っているという共通点があります。

 その少年たちと主人公との関わり方や巻き込まれる事件というのが、話ごとに全く違う面を見せるので、共通のテーマを持っているとはいえ、それぞれが個性的な雰囲気を持っていて飽きることなく楽しむことができました。

 そしてなにより、短編だとは思えないくらいに濃密で読み応えのある作品揃いで、その完成度の高さには本気で驚いてしまったほどです。

 特に、終盤に入ってそれまでの流れを一転させてしまうような展開など、基本的にハードボイルド小説であるものの、ミステリ好きの読者にも絶賛されそうなくらいの素晴らしさでしたからね。

 なので、このシリーズの面白さというのが短編集であっても充分に盛り込まれていると思うので、長編作品に手が出しにくいというような方は、まずこの短編集から読んでみるのもいいかもしれません。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★        鬼畜グログロ度 : ★★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★       おどろおどろ度 : ★★
   熱アクション度 : ★★★       主キャラ魅力度 : ★★★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★        人間味ドラマ度 : ★★★★
   下ネタエッチ度 : ★★        感涙ウルウル度 : ★★
   衝撃バカミス度 : ★★★      気軽に読める度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “原尞(りょう)”関連記事 】

  > No.1009 「それまでの明日」
  > No.0777 「ミステリマガジン700 【国内篇】」

  > No.0351 「愚か者死すべし」
  > No.0321 「さらば長き眠り」
  > No.0260 「天使たちの探偵」
  > No.0135 「私が殺した少女」
  > No.0011 「そして夜は甦る」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「そして扉が閉ざされた」 岡嶋二人

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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