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「このミステリーがすごい!」完全読破 No.253
『さらば雑司ヶ谷』 樋口毅宏
「このミス」2010年版 : 投票数0
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2009.11.5 ~ 読終:2009.11.5
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2009年8月>
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作者の樋口毅宏は、「みうらじゅんマガジン」や「コリア・ムービー」などムック本系雑誌の編集長なども務めたフリー編集者で、本作にて作家デビューとなりました。
帯の説明では、「不夜城」(馳星周)、No.135「私が殺した少女」(原尞)、そして夏目漱石の「こころ」という3作品の名前が挙がっていることからもわかるように、様々なジャンルの魅力が闇鍋のようにごった煮となった作品でしたね。
自分としてはこの3作品の他に、No.145「バッド・チューニング」(飯野文彦)も加え入れたいところですが。
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それで内容の方は、素人探偵によるハードボイルドが中心となってくるのですが、その素人探偵のキャラクターや行動がなかなかのイカレっぷりで、しかもこの主人公のバックグラウンドとなるものが、これがまたかなりのぶっ飛びようなのです。
さらには、行く先々で出会う登場人物たちもとてつもなく個性的で、そのやり取りも、どす黒くありながら軽快さも持ち合わし、とにかく暴走しまくりなのですねェ。
そんな漫画的でもある濃く無軌道な作品世界なのに、タイトルにもなっている“雑司ヶ谷”という実在する地が舞台となっていたり、所々にサブカル系の実在する固有名詞や話題が出てきたりもするので、この現実世界と非現実世界との絡み具合によっても、独特な味のある世界観が作られていました。
まあ、エログロ度も振り切れるほどで、とにかく徹底的にC級を突き抜けた作風なので、好き嫌いははっきりと分かれるだろうし、やはりデビュー作ということもあってか完成度としてはそれほど高くはないとも思うのですが、ただそれゆえにコントロールの効かない有無を言わせぬ迫力が作り出されているので、こういうのが好きな人にはたまらないでしょうね。
> 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★★★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★★★
熱アクション度 : ★★★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★★★★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★★ 気軽に読める度 : ★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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