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2009年11月 3日 (火)

『粘膜蜥蜴』 飴村行 > 「このミス」完全読破 No.240

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.240

 『粘膜蜥蜴』 飴村行

   「このミス」2010年版 : 6位

   受賞(候補) : 「日本推理作家協会賞」受賞
            (「世界バカミス☆アワード」最終候補)

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「週刊文春ミステリーベスト10」 7位
               「ミステリが読みたい!」 9位
               「ベストSF2009」 13位

   読始:2009.10.20 ~ 読終:2009.10.21

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 文庫本 <2009年8月>

粘膜蜥蜴 (角川ホラー文庫)粘膜蜥蜴 (角川ホラー文庫)

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 日本ホラー小説大賞長編賞を「粘膜人間」(受賞時のタイトルは「粘膜人間の見る夢」)で受賞した飴村行の、デビュー2作目です。

 一応タイトルが似通っているので、シリーズ物になるのかもしれませんが、作品の時代設定は共通しているものの、ストーリーが繋がっていたり登場人物が一緒だったりということはないので、この作品から読んでも全く問題はないでしょう。

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 時代は太平洋戦争前の軍国主義の日本なのですが、のっけから、権力と財力をまとう傍若無人な小学生がいたり、死体が眠る病院の地下施設が出てきたり、爬虫類人間が普通に人間世界に溶け込んでいたりと、かなりの怪しさです。

 ところが話が進むにつれて、残虐非道でエログロ満載で暴力全開でと、怪しいどころの話ではない方向にぶっ飛んでいくので、驚くと同時に、自分がどんな世界に連れていかれてしまうのかとドキドキ状態でした。

 ただし、そういったグロい系のホラー的要素で覆われながらも、その中では驚くほどエンターテイメント性に溢れる話が展開しているので、読んでてイヤ~な気持ちにもなるものの、どこか爽快感というか、ワクワク感なんかがあったりもするのですよね。

 それに、小説を読んでいて本気で笑えたのは初めてなんじゃないか、っていうぐらいに笑える場面もあったし、ミステリ的な驚きなどもあったりで、まあもうちょっとブチ切れるくらいに狂いまくってくれた方が大傑作になっていたとは思うものの、凄く面白くて一気読みしてしまいました。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★★      鬼畜グログロ度 : ★★★★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★       おどろおどろ度 : ★★★★★
   熱アクション度 : ★★★★★    主キャラ魅力度 : ★★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★★      人間味ドラマ度 : ★★
   下ネタエッチ度 : ★★★★    感涙ウルウル度 : ★★
   衝撃バカミス度 : ★★★★    気軽に読める度 : ★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “飴村行”関連記事 】

   > No.525 「粘膜戦士」
   > No.452 「爛れた闇の帝国」
   > No.332 「粘膜兄弟」
   > No.240 「粘膜蜥蜴」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「プリズン・トリック」 遠藤武文

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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