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2009年9月14日 (月)

週刊少年ジャンプ新連載! 「賢い犬リリエンタール」 葦原大介

賢い犬リリエンタール  1 (ジャンプコミックス)賢い犬リリエンタール 1 (ジャンプコミックス)

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 2009年9月に投入された新連載第2弾が、42号から始まった「賢い犬(かしこいけん)リリエンタール」です。

 作者の葦原大介(あしはら・だいすけ)は、手塚賞(2008年上半期)の準入選を「ROOM303」で受賞すると、同作にていきなりの本誌デビュー(2008年33号)となりました。

 その後も、「賢い犬リリエンタール」が2008年51号に掲載、そして「トリガーキーパー」が2009年8&9号に前後編に分けて2週連続で掲載されるなど、あまり間を開けずに読切作品の本誌掲載が続いたということで、連載未経験なのに2週連続の掲載なんかも含めて、この作者に物凄い期待が掛けられていることが解りやすいくらいに感じられます。

 そしてこれらの読切作品の中から、2番目に掲載された「賢い犬リリエンタール」が、作者初の連載作品として選ばれたのでした。


 内容の方ですが、人語を操り二足歩行する犬・リリエンタールが主人公の、ほのぼの系コメディ&アクション漫画です。

 ある兄妹の元に初対面の弟がやって来るということで、空港まで迎えに行ったのですが、やって来た弟というのがなんと犬。しかも人間の言葉をしゃべる奇妙な犬。

 そんなリリエンタールを狙う敵役の組織が襲ってきて、その窮地を脱しようと奮闘したりするのが、第1話の大まかな話です。


 まずなんといってもこの作品の一番の魅力は、主人公・リリエンタールのキャラクターですね。

 週刊少年ジャンプで主人公が動物だった連載作品は、2001年の「もののけ!にゃんタロー」(小栗かずまた)までさかのぼらなければなりません(まあ正確には“猫の妖怪”でしたが)。

 つまりは、マスコット的なキャラクターの動物系主人公というのが、ここ最近のジャンプでは全くの手薄となっていたわけです。主役ではないとはいえ、そのような役割を担っていたのは、「ONE PIECE」のチョッパーくらいなもんでしょうか。

 なので、その点だけでも他の連載作品との差別化が良い意味で図られるだろうし、上でも書いたように編集部の期待の高さが窺えるし、最近の新連載では「トリコ」「べるぜバブ」などあまり頭を使わず単純明快に楽しめる作品がウケているようなので、早いタイミングでの打ち切りはないのではないかと思うのですけどね。


 あと、読切版と比べると、コメディやギャグ要素が控え目になっていて、その分サスペンス風味が加えられていたように感じたのですが、2話以降でどのような方向に重きを置いていくのかも気になるところです。

 リリエンタールと兄妹たちとのやり取りで、ほのぼの系日常コメディにもなりそうだし、読切版に出てきた怪盗紳士みたいなキャラクターを使ってギャグ寄りにもなりそうだし、「ROOM303」のようなホラー&ミステリー&サスペンスっぽい展開も、「トリガーキーパー」のようなアクション的な展開も使えそうだし、引き出しはかなりありそうな感じです。

 なので個人的には、出し惜しみせずにこの作品に全ての要素をつぎ込むくらいの勢いで、回ごとに違った魅力が溢れているような作品になってほしいですけどね。リリエンタールというキャラクターがあれば、それでも作品の芯の部分は崩れないのではないかと思うので。


  

  投票受付期間:2009.9.14~9.28

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