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2009年9月10日 (木)

『ハーモニー』 伊藤計劃 > 「このミス」完全読破 No.198

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.198

 『ハーモニー』 伊藤計劃

   「このミス」2010年版 : 45位

   受賞(候補) : 「日本SF大賞」受賞

   総合ランキング : 「2014オールタイム・ベストSF(国内長編部門)」 1位
               「ゼロ年代SFベスト30」 11位

   年度ランキング : 「ベストSF2009」 1位
               「大学読書人大賞」 大賞(1位)
               「キノベス」 28位

   読始:2009.6.25 ~ 読終:2009.6.26

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2008年12月>

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 デビュー作「虐殺器官」が純粋なSF作品ながら「このミス」でも2008年版の21位とランクインまで惜しい所まで行った伊藤計劃の、待望の長編第2作目です。

 今回も「虐殺器官」同様にSF作品で、世界観も似ていることから続編的にも捉えられているようなので、「このミス」的にも期待して読んでみました。

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 そしたらやはり、設定や描写や登場人物の名前など、いかにもSF小説といった世界観や雰囲気だったので、これまであまり純粋なSF作品を読んで来なかったこともあって、ちょっと慣れるまで時間がかかりましたね。

 でもそういった外枠的な部分に慣れてしまえば、中身はやはり「このミス」でも評価された作家の作品だけあって、他の「このミス」系作品と同様な感じで、自然にすんなりと物語の中に入り込むことができました。

 それでいて、文章にHTMLに似た言語が組み込まれているなどSF的な趣向が上手く使われていて、これがクライマックスに活きてくるなど、SFだからこその魅力も溢れていたように思います。

 そしてこの作品を語る上で避けては通れないことがありまして、実は作者の伊藤計劃は、この作品を発表してわずか3ヶ月後に、癌のために34歳という若さでお亡くなりになられたのです。

 つまり、この作品を書いていた時は、生命をかけた闘病生活中だったわけで、それを踏まえた上でこの作品から伝わるテーマを思うと、もう涙なしでは読めないのですよね.....。

 なので、こういったSF作品は馴染みのない人には好き嫌いが分かれてしまいそうではあるものの、そんなミステリ好きの方にもぜひとも読んでもらいたい作品です。
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  > 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★       鬼畜グログロ度 : ★★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★      おどろおどろ度 : ★★
   熱アクション度 : ★★★      主キャラ魅力度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★       人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★        感涙ウルウル度 : ★★★★★
   衝撃バカミス度 : ★★★     気軽に読める度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “伊藤計劃”関連記事 】

  > No.579 「屍者の帝国」
  > No.198 「ハーモニー」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「トワイライト・ミュージアム」 初野晴

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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