週刊少年ジャンプ読切! 「明治百機八匣譚DENGI」 芝田優作
今週号(2009年35号)から5週に渡って、「第5回 金未来杯(ゴールドフューチャーカップ)」が開催されます。
この金未来杯というのは、新人漫画家の読み切り作品を毎週1作ずつ掲載し、読者アンケートにより優勝者を決めるという、この時期恒例の企画でして、現作家陣では、天野洋一(「AKABOSHI-異聞水滸伝-」)・大石浩二(「いぬまるだしっ」)・椎橋寛(「ぬらりひょんの孫」)・田村隆平(「べるぜバブ」)の4人がこの金未来杯出身です(ちなみに、大石浩二以外の3人は優勝経験者です)。
ただ、わずか1か月前に「JG1読切祭」という同じような新人読切作品の企画が行われていたので、今年は金未来杯は行われないのではないかとも見られていたのですよね。
こんなに新人読切企画を連発するということは、それだけ出来の良い新人作家&作品が集まっているということなのでしょうか?それとも何らかのアクシデントにより急遽読切で何週か穴埋めしないといけなくなっての措置だったりするのでしょうか?読者的には、前者の方が良いのはもちろんですが。
あと、金未来杯の中でどの作品が一番面白かったかという読み比べの他に、JG1読切祭と金未来杯のどちらが全体的にレベルが高かったか比べるのも楽しそうですね。
そして今年の金未来のトップを飾ったのが、エントリーNo.1「明治百機八匣譚DENGI(めいじひゃっきやこうたん・デンジ)」です。
作者の芝田優作は、今年2月のJUMPトレジャー新人漫画賞で準入選(歴代2人目)に選ばれています。
その受賞作「ARMORED-アーマード-」が8月に発売される赤マルジャンプ2009SUMMERに掲載されることが決まり、この作品でデビューとなるかと思われたのですが、その受賞作よりも一足先にこの「明治百機八匣譚DENGI」でデビューとなったのでした。
この作品は、明治時代の東京を舞台とした、バトルアクション漫画です。
主人公は、平賀源内の養子であり助手である平賀電次で、源内の頭脳を転送させたカラクリ犬を相棒に、盗まれた源内作による108つのカラクリ「百機八匣」を取り戻すため、「百機八匣」を悪用している者との戦いが繰り広げられます。
この「百機八匣」というのが、その性質や性能によって番号が付けられていて、それが全部で108つもあるということなので、これは連載を前提とした設定のようですね。
そして、迫力あるバトルシーンや全体的な絵柄など、これがデビュー作とは思えないくらいの出来なので、今後どれだけ成長していくのか非常に楽しみになってしまいます。
ただ、ストーリーの幹になる部分ががっちりしていなかったり、クライマックスシーンに向けた求心力があまり感じられなかったり、良い意味での引っ掛かりや演出面での緩急などに乏しかったり、時代設定が上手く活かされていないようにも思いましたけどね。
ちなみに、扉絵に付けられている煽り文は、
「あいつがやらねば誰がやる!!
蠢く悪を打ち砕け!! 電光石火活劇、開幕!!」
「☆刮目せよ!!超大型新人、堂々デビュー!!
電撃アクション特別読切Cカラー47P!!」
というものでした。
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