週刊少年ジャンプ読切! 「詭弁学派、四ッ谷先生の怪談」 古舘春一
先週から始まった「JG1読切祭(ジャンプグレードワンよみきりフェスティバル)」ですが、そのエントリーNo.2として2009年28号に掲載されたのが、この「詭弁学派、四ッ谷先生の怪談」です。
作者の古舘春一は、「王様キッド」で“JUMPトレジャー新人漫画賞”の2008年8月期の佳作を受賞しWeb掲載という形でデビュー(この作品は現在でもウェブ上で読むことが出来ます→集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト)。
そして赤マルジャンプ2009WINTERに読切作品「アソビバ」が掲載され、本作にてジャンプ本誌デビューとなりました。
ちなみに、作者の名字の読みは「フルタチ」ではなく「フルダテ」です。
この作品は、タイトルからも推測できるように、語り口により恐怖を演出する怪談的ホラーです。
舞台は中学校で、催眠術的効果のある話術で怪談話を語るのが得意な変人国語教師・四ッ谷文太郎と、“怖がりながらも最後まで聞かずにはいられない性格”と“奇妙な悲鳴”をその教師に気に入られていつも振りまわされている女子生徒・中島真が主人公。
奇妙な死亡事故を元に主人公教師が怪談話を創作し、それを広めることで真相を明らかにする、という展開なのですが、善人というわけではない主人公のキャラクターや、真相を小出しにしつつ興味を最後まで引っ張る構成などから、ホラーといっても絵やストーリーで純粋な怖さを追求するというよりは、この独特の空気が漂う雰囲気を楽しむタイプのようですね。
そして絵も、静止の場面は上手いのに動きがあるとゴチャゴチャしていて見にくくなるな~と思っていましたが、見慣れていくと、この作品の不思議な魅力にとても合っているように見えてきました。
一般受けはしなさそうだけど、絵もストーリーも演出もなかなか味があるので、好きになったらハマってしまうような個性派の漫画家になりそうな感じがします。
ちなみに、扉絵に付けられている煽り文は、
「―怪しい話を、 聞きたくないかい?」
「☆新たな恐怖はここから始まる!
新時代ロジカルホラー読切C45P!!」
というものでした。
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