『黒百合』 多島斗志之 > 「このミス」完全読破 No.190
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.190
『黒百合』 多島斗志之
「このミス」2009年版 : 7位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング : 「ミステリが読みたい!」 4位
「闘うベストテン」 7位
「週刊文春ミステリーベスト10」 8位
「本格ミステリ・ベスト10」 18位
読始:2009.6.3 ~ 読終:2009.6.5
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"
読んだ版 : 単行本 <2008年10月>
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この作品を読み終えたことにより、「2009年版」のベスト10ランクイン作品の読破を達成しました!
“「このミス」完全読破”という名前でやっていながら、これまで“読破した”と言い切れるようなことは何一つなかったのですが、これでやっと“初のベスト10作品読破達成”ということで、一安心ですね。
まあ、この「2009年版」に関しては、ランキング発表前にすでに、ベスト10ランクイン作品のうち8作品を読み終えていたので、あんまり“読破した!!”って感じでもないのですが。
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それでこの作品の内容の方ですが、終戦から数年後という時代における、中学生の男2人と女1人の甘く切ない一夏の青春物語です。
この3人の話を中心に進んでいくので、ミステリ作品というよりは青春小説のような趣きが全体的にあります。
ただ、そこに3人とは直接関係しない過去の話が挟み込まれて、それが中心となる3人の話との関連性を匂わすので、そこで“何かあるな”といった不穏な空気を感じながら読むことになるのです。
そしてあまりクライマックスっぽくない場面において突如、この不穏な空気を一気に吹き飛ばしてしまうくらいに衝撃的な事実が判明するのですねェ。
この衝撃の事実によって、これまで読みながら頭に思い描いてきた情景が全く違うものに変わってしまうので、これはもう再読せずにはいられませんね。
とはいえ、切れ味抜群というよりはジワリジワリと効いてくるといったタイプなので、結構好みは分かれそうですが、それでも「2009年版」の締め切りギリギリの発売にも関わらず7位に入っただけある良作でした。
あと、評論家・豊崎由美によるこの作品の批評を巡って一騒動起きたりとか、この作品の時代設定に関する誤りを検証したブログに作者本人がコメントを残したりなど、物語を離れた部分でも色々と話題に事欠かない作品なので、そちらの方を追っかけてみるのも面白いかも。
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> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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