『玻璃の家』 松本寛大 > 「このミス」完全読破 No.179
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.179
『玻璃の家』 松本寛大
「このミス」2010年版 : 51位
受賞(候補) : 「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」受賞
総合ランキング :
年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 20位
「黄金の本格ミステリー」 選出
読始:2009.5.1 ~ 読終:2009.5.11
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2009年3月>
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「第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を、選考委員である島田荘司の大絶賛と共に受賞した作品です。
舞台はアメリカで、登場人物もほぼアメリカ人なので、海外ミステリを読んでいるかのような雰囲気が漂っているのですが、ただ主人公は日本人留学生で、その日本人的な視点が核心部分を照らしたりもするのが面白いところですね。
内容の方は本格ミステリでして、殺人事件の犯人を少年が間近で目撃するものの、この少年にはある障害があるために、事件解決に向けての重要な手掛かりであるにもかかわらず役に立たない状況となってしまいます。
この少年の目撃証言をいかにして事件の重要証拠として成立させるのか、そしてこの事件の犯人は一体誰なのか、この二本柱を中心にストーリーが進んでいきます。
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この少年の障害というのがこの作品の肝となってくるのですが、どちらかというと二本柱のうちのこちらの方に力が入っているような感じで、専門用を使ったうんちくを交えながらじっくりと語られていきます。
なので、事件自体の展開というのはとても緩やかで、それほど盛り上がりもなく進んでいくので、人によってはこの序盤から中盤にかけて退屈してしまうかも。
しかし、それまでの遅れを取り戻すかのように、クライマックスに入ると怒涛の展開で事件の全貌が明らかにされるのですが、これがもう迫力満点で圧倒されてしまうのです。
しかもその内容というのがかなりのややこしさで、さらに登場人物が外国人の名前ということもあって余計にややこしさに拍車がかかるので、もう難解でしょうがなかったです。
でもそこがこの作品の楽しみどころでもあると思うので、硬派な本格ミステリ好きの人向けかもしれませんね。
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> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★★ おどろおどろ度 : ★★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★
恋愛ラブラブ度 : ★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 気軽に読める度 : ★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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