『ジョニー・ザ・ラビット』 東山彰良 > 「このミス」完全読破 No.176
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.176
『ジョニー・ザ・ラビット』 東山彰良
「このミス」2010年版 : 13位
受賞(候補) : (「世界バカミス☆アワード」最終候補)
総合ランキング :
年度ランキング : 「ミステリが読みたい!」 11位
読始:2009.4.17 ~ 読終:2009.4.20
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2008年12月>
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「タード・オン・ザ・ラン(改題「逃亡作法 TURD ON THE RUN」)」で「このミステリーがすごい!」大賞の記念すべき第1回大賞(銀賞)を受賞した東山彰良の、2008年2作目となる作品です(ちなみにこの受賞時には“東山魚良”という名前でした)。
内容は、うさぎが主人公のハードボイルド探偵小説。
こういった動物が主人公の小説といえば、動物たちが人間のように生活している架空の世界を舞台としているもの、あるいは現実的な世界を舞台にした上で動物たちを少々擬人化して描いているものと、大きく2つに分かれると思うのですが、この作品はちょうどその中間に位置するのではないでしょうか。
うさぎを始めとした動物たちが人間のように生活しているものの、それでも人間たちとの関係というのは現実と同様なので、そこのバランスにより面白味が出ていましたね。
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そしてこの作品の一番の魅力といえば、何と言っても主人公であるうさぎ探偵のキャラクターでしょう。
古風なまでにハードボイルドな探偵なのですが、これがまたクールで、渋くて、気高くて、キザで、一本気で、情熱的で、哀愁漂っていて、うさぎとは思えないくらいにカッコ良いのです。
そんなうさぎ探偵が、人間や動物たちの裏の世界を飛び跳ねながら、依頼された謎、そして自らが抱える闇の真実へと導かれていくこの作品自体も、やはりクールで渋くて気高くてキザで一本気で情熱的で哀愁漂っていて、シビレルくらいにカッコ良いのですねェ。
かなり男臭い(オス臭い?)ハードボイルドということもあって好みは分かれそうですが、「このミス」大賞出身作家初の「このミス」ランクインも狙えるんじゃないかと思うくらいに素晴らしい作品でした(後日追記:13位にランクインしました)。
> 個人的評価 : ★★★★★ ★★☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★★★★ 感涙ウルウル度 : ★★★
衝撃バカミス度 : ★★★★ 気軽に読める度 : ★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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> No.0176 「ジョニー・ザ・ラビット」
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