『人間動物園』 連城三紀彦 > 「このミス」完全読破 No167
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.167
『人間動物園』 連城三紀彦
「このミス」2003年版 : 7位
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 13位
読始:2009.3.9 ~ 読終:2009.3.11
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"
読んだ版 : 文庫本 <2005年11月>
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最近の連城三紀彦といえば、昨年発売されたNo.136「造花の蜜」が大好評なのですが、この作品と同様に、今回紹介する「人間動物園」も誘拐ミステリ作品となっています。
この誘拐劇が普通の誘拐物と比べてかなり異色で変わった状況で起きるのも同様で、出てくる人たちがみな怪しくて作中に謎がうごめいているのも同様です。
ただ違うのは、この作品の場合は一つの誘拐劇のみを徹底して描いている所ですね。
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最初から最後まで一つの誘拐劇オンリーなのですが、その内容というのがやはりマトモではなく、そもそもの発端からしてかなり異常な設定となっています。
その後に続く展開も、次々に謎が謎を呼んでどんどんと情景が変化していき、真相に近づいたかと思った瞬間にルーレットの台に乗ってしまったかのように状況がグルングルンと回転し始めるので、もう読みながら登場人物たちと一緒にこの事件になすすべなく巻き込まれるしかないですからね。
まあ、真相自体はそれほど驚愕するようなものでもないのですが、やはりそこまで持っていくまでの作り方がとにかく魅力的でして。ホントに職人芸といった感じでした。
ただ、この「人間動物園」というタイトルはどうなのでしょうねェ。まあ、最後まで読めばその意味がとても重要なものだということがわかるのですが、でも知らないでこのタイトルだけ見ると、かなり物騒で鬼畜的な内容だと思ってしまいそうで。
でも全然そんな内容ではないので、「造花の蜜」が面白かった方なんかは次にこの作品を読んでみるのがよいのではないでしょうか。
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> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★★ おどろおどろ度 : ★★★
熱アクション度 : ★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★ 気軽に読める度 : ★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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> No.795 「女王」
> No.789 「処刑までの十章」
> No.743 「小さな異邦人」
> No.449 「どこまでも殺されて」
> No.167 「人間動物園」
> No.136 「造花の蜜」
> No.036 「黄昏のベルリン」
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