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2009年4月 4日 (土)

『少女』 湊かなえ > 「このミス」完全読破 No.165

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.165

 『少女』 湊かなえ

   「このミス」2010年版 : 30位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2009.3.4 ~ 読終:2009.3.5

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2009年1月>

少女 (双葉文庫)少女 (双葉文庫)
湊 かなえ

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 昨年のNo.127「告白」で衝撃的なデビューを飾った湊かなえ待望のデビュー2作目が、この「少女」です。

 まあその「告白」がとてつもないフィーバーぶりで、年が明けてずいぶん経つ今でもまだ平積みされているほどなので、この作品にも期待が高まってしまうのですが、何といってもまず衝撃的だったのはこの表紙(とタイトル)ですね(後日追記:ハードカバー版の表紙のことです→)。

 これはちょっと恥ずかしすぎですよねェ。本屋で買うのも図書館で借りるのもためらってしまいそうです。でもまあ“あの「告白」の湊かなえの最新作”ってことで注目度や知名度はかなりのものがあるので、それほど気にしなくてもよさそうですが。

 なので、旬なうちに買ったり借りたりしてしまった方が良さそうですよ。

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 それで内容の方ですが、主人公である女子高生2人の話が、それぞれ並行するようにして交互に語られていきます。

 その話の中身というのが、「告白」同様に毒の効いたブラックな感じなので、前作を気に入った方ならば今作も楽しめるのでは。ただ、「告白」と同じタイプの作品だと思いながら読んでいくと、終盤で「そう来たか!」となるかもしれませんね。

 そしてこの作品の魅力的な部分というのは、“2つの話が並行して語られる”という所からも想像できる通り、この2つの話が徐々に繋がっていく点です。

 これなんかも、最初の頃はあまりにも上手く出来すぎた繋がりっぷりの連続なので、ちょっと引き気味になってしまいました。ところが、これがもう話が進むにつれて、中途半端ではなく徹底的にこれでもかと容赦なく繋がりまくるので、ここまでされたらもう拍手を送らないわけにはいかなかったです。

 それでこの、話が進むにつれてこんがらがっていた糸が次第にほつれて最後にはスッキリする、というのではなくて、話が進むにつれて糸が絡まってきて最後には縦横無尽に張り巡らされる、といった構成が、なんとなく道尾秀介作品に近いものを感じましたね。

 そんな作品なのですが、「告白」に衝撃を受けたことでこの作品に対しても多大な期待を込めて読んだ方なんかには、やはり前作との比較によりそれほど評価は高くなさそうです。

 ただ自分的には、「告白」はもちろん面白かったけど周りの評価ほどのものは感じなかったのですが、今作はもう手放しで褒めてしまいたいくらいに面白かったですね。3作目にも期待です。
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  > 個人的評価 : ★★★★★ ★★☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★       鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★       おどろおどろ度 : ★★★
   熱アクション度 : ★★        主キャラ魅力度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★        人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★★★      感涙ウルウル度 : ★★★
   衝撃バカミス度 : ★★★      気軽に読める度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “湊かなえ” 関連記事 】

  > No.833 「リバース」
  > No.637 「望郷」
  > No.438 「花の鎖」

  > No.345 「夜行観覧車」
  > No.306 「Nのために」
  > No.211 「贖罪」
  > No.165 「少女」
  > No.127 「告白」


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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

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