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「このミステリーがすごい!」完全読破 No.157
『豪華客船エリス号の大冒険』 山口芳宏
「このミス」2010年版 : 投票数0
受賞(候補) :
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2009.2.4 ~ 読終:2009.2.6
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2008年11月>
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この作品は、鮎川哲也賞を受賞したデビュー作「雲上都市の大冒険」に続く、シリーズ第2作目となります。
なので、まずは1作目の「雲上都市の大冒険」から読むべきなのですが、その1作目は対象となる「このミス2008年版」では10月中旬発売というハンデがあったとはいえ1票も入らなかったし、別に1作目を読んでいなくても大きな問題はなさそうだったので、いきなりこの2作目の「豪華客船エリス号の大冒険」から読むことにしました。
それで結果的には、作中で前作の話題に触れられる場面はいくつかあったものの、読んでいなくてもそれほど影響はなさそうな感じだったので、全然問題はありませんでしたけどね。少なくとも自分は。
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そして内容の方は、タイトルからもわかるように、豪華客船を舞台とした冒険活劇なのですが、探偵が主役だったり、密室殺人が起きるなど、本格ミステリ要素も盛り込まれています。
ただ、その主役というのがイケメン探偵と義手探偵(とその友人)ということからも推測できるように、出てくるキャラクターもストーリーも漫画的な演出で楽しませてくれるタイプの作品なので、本格ミステリの部分もかなりぶっ飛んだものとなっているのですけどね。
そんなわけなので、そういった意味での“軽いノリ”がこの作品の魅力の一つだと思うのですが、読む人の好みが分かれてしまうのもまさしくこの部分なのではないでしょうか。
自分的には、こういったノリは好きな方なのですが、ただこの軽さのために、人が殺されたり主要人物が怪我したりしても全く心を動かされなくて、なんか作品全体がフワフワと宙に浮いて手応えがないように感じたのです。だから、自分と本との間に見えざる壁が存在しているようで、イマイチ乗りきれませんでした。
とはいえ、シリーズ3作目やこの作者の他の作品が発売されたなら、迷わず手に取り読んでしまいそうです。いずれ大傑作を書いてくれそうな予感がするのですよね.....。
ちなみに、作者自らが製作している「山口芳宏の公式Webサイト」では、この作品のテーマや豪華客船の取材旅行など裏話が書かれた『ここだけのあとがき』を読むことが出来るので、オススメですよ。
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> 個人的評価 : ★★☆☆☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★
熱アクション度 : ★★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★★ 気軽に読める度 : ★★★★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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