『バッド・チューニング』 飯野文彦 > 「このミス」完全読破 No145
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.145
『バッド・チューニング』 飯野文彦
「このミス」2008年版 : 13位
受賞(候補) : (「世界バカミス☆アワード」最終候補/9位)
総合ランキング :
年度ランキング :
読始:2008.12.25 ~ 読終:2008.12.26
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"後"
読んだ版 : 単行本 <2007年8月>
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“とにかくヒドすぎる作品”という評判だったので、どんだけヒドいのか楽しみに読んでみたのですが、これがまあ想像を絶するくらいにヒドすぎでした。
“ヒドい”といっても、作品のレベルや文章などがヒドいわけではなく、主人公の行動など作品の内容があまりにイカレていて、とんでもない方向にぶっ飛んでいるので、けなしているのでも揶揄しているのでもなく、褒め言葉としての“ヒドすぎる作品”なのです。
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主人公は元刑事の探偵で、ある日密室と化していた自宅に虐殺死体が置かれているのを見つけ、その犯人を見つけだそうと捜査を始める、といった話です。
こう書くと結構まともそうなのですが、捜査を始める度に主人公の妄想世界が全開に放出され、モラルや常識など吹っ飛んでいるような思考や行動などが展開されていき、作品がどんどんとイカレた方向に向かっていくのです......。
そんなイカレた展開の中でも特に圧巻なのが、中盤辺りから繰り広げられる1対1でのバトルシーンですね。
実際に目の前で繰り広げられているように感じるほどに物凄い迫力なのですが、そのバトル内容というのがこれまた一段とヒドすぎなので、もうこの得体の知れないパワーには、気持ち悪がったり嫌悪感を抱いたりするのを通り越して思わず笑ってしまったほどでしたから。もうホントにヒドすぎで凄すぎで最高でした。
そんな作品なので、あまり普通のミステリ好きの方には薦め辛いものがあるのですが、ただゲテモノ好きの方には声を大にして薦めたいほどの傑作でしたね。
ちなみに、読始~読終期間を見てもらうとわかるように、なんとこの作品はクリスマスの日に読んでいたのです。しかも電車の中で。
クリスマスムードで浮かれている車内で、このエログロ度ぶち切れのイカレた作品を読んでいるというのも、なんとも気分の良い感じでしたねェ。
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> 個人的評価 : ★★★★★ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★★★★
ビックリ驚愕度 : ★★ おどろおどろ度 : ★★★★★
熱アクション度 : ★★★★★ 主キャラ魅力度 : ★★★
恋愛ラブラブ度 : ★★★★ 人間味ドラマ度 : ★★
下ネタエッチ度 : ★★★★★ 感涙ウルウル度 : ★
衝撃バカミス度 : ★★★★★ 気軽に読める度 : ★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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