「2009年版」に引き続いて、「このミステリーがすごい!2010年版」でも“ランキング発表前に対象作品を読んでしまおう!”というのをやってみようと思います。
それで、日頃から“どんな作品がランクインしそうかな?”って色々とチェックしているので、どうせならそれを発売された月別にまとめてしまおう!ということで始めたのがこの「月別ランクイン候補作品」です。
ここでは、とりあえず「このミス」の対象になりそうな作品をピックアップして、“作者の過去実績”や“なんとなくの前評判”を元に、推測されるランクインの可能性ごとに3段階に分けて並べています。
なお、これを書いている時点では作品をまだ読んでいない状況になると思うので、この3段階の分類は、作品を読んだ上で決めたものではありませんので、その点ご了承ください。
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>> 2008年11月発売の最有力候補っぽい作品 <<
【 悼む人 / 天童荒太 】
> 聖者なのか、偽善者か?「悼む人」は誰ですか。
> 七年の歳月を費やした著者の最高倒達点!
> 善と悪、生と死が交錯する至高の愛の物語。
「永遠の仔」で1999年版の1位を獲得した天童荒太の最新作ですが、7年もの月日をかけてようやく完成された大作ということもあって、その内容はもちろん、「このミス」的にも大いに期待が高まってしまいます。
ただ、直球のミステリ作品ではないようなので、やはりランクインするかは中身がどのくらいのレベルなのかによって決まってきそうですね。今から読むのが楽しみです。
[ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
>> No.155 『悼む人』 天童荒太
【 「このミス」20位以内ランクイン実績 】
> 「家族狩り」 1997年版 8位
> 「永遠の仔」 2000年版 1位
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【 オリンピックの身代金 / 奥田英朗 】
> 昭和39年夏。10月に開催されるオリンピックに向け、
> 世界に冠たる大都市に変貌を遂げつつある首都・東京。
> この戦後最大のイベントの成功を望まない国民は誰一人としていない。
> そんな気運が高まるなか、警察を狙った爆破事件が発生。
> 同時に「東京オリンピックを妨害する」という脅迫状が当局に届けられた!
> しかし、この事件は国民に知らされることがなかった。
> 警視庁の刑事たちが極秘裏に事件を追うと、
> 一人の東大生の存在が捜査線上に浮かぶ…。
> 「昭和」が最も熱を帯びていた時代を、
> 圧倒的スケールと緻密な描写で描ききる、
> エンタテインメント巨編。
「最悪」で2000年版7位、No.18「邪魔」で2002年版2位にランクインし、一躍「このミス」の常連となった奥田英朗の最新作です。
その後も2004年に「空中ブランコ」で直木賞、2007年には「家日和」で柴田錬三郎賞を受賞するなど、高く評価もされヒットも続けているのですが、「このミス」とは「邪魔」以降はすっかり距離が離れてしまった感じでした。
しかし今作はサスペンスということもあって、久々に「このミス」的に直球な作品となったので、これはもう期待してしまいますね。
2009年版の1位に輝いたNo.125「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎も11月発売のサスペンス物だったことですし、2年連続で似たような作品の高ランクインなりますかね?
[ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
>> No.154 『オリンピックの身代金』 奥田英朗
【 「このミス」20位以内ランクイン実績 】
* タイトル部分のリンク先は、当ブログの感想ページです
> 「最悪」 2000年版 7位
> 「邪魔」 2002年版 2位
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【 儚い羊たちの祝宴 / 米澤穂信 】
> ミステリの醍醐味と言えば、終盤のどんでん返し。
> 中でも、「最後の一撃」と呼ばれる、
> ラストで鮮やかに真相を引っ繰り返す技は、
> 短編の華であり至芸でもある。
> 本書は、更にその上をいく、
> 「ラスト一行の衝撃」に徹底的にこだわった連作集。
> 古今東西、短編集は数あれど、
> 収録作すべてがラスト一行で落ちるミステリは本書だけ。
あえて作品の名前を挙げることのないほど、毎年のように「このミス」にランクインしている常連作家・米澤穂信の最新連作集です。
ちなみに、2006年版から3年連続ベスト10入り、2005年版から4年連続ベスト20入りを続けていたのですが、2009年版対象期間内に新作が出なかったので、記録は途絶えてしまいました。
まあ出せば確実に上位にランクインするくらいに「このミス」とは相性の良い作家なので、この作品にも大いに期待できるのですが、いつもの米澤穂信テイストとはちょっと違った作品なので、その点でいつもより評価が上がるのか下がるのかがポイントになりそうです。
あとは来年(2009年)にも何作か発表される予定なので、票が割れないかどうかも重要になりそうですかね。あの「秋期限定栗金飩事件」が満を持して発売されるようですし。
そしてこの作品は、これを書いている時点ですでに読んでいまして、「ラスト一行の衝撃」のみに期待しすぎてしまうとガッカリしてしまいそうですが、そういった読まれ方をしないのであれば、上位は難しいかもしれないけれど11~20位なら充分に狙えるのではないでしょうか。
[ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
>> No.140 『儚い羊たちの祝宴』 米澤穂信
【 「このミス」20位以内ランクイン実績 】
* タイトル部分のリンク先は、当ブログの感想ページです
> 「さよなら妖精」 2005年版 20位
> 「犬はどこだ」 2006年版 8位
> 「夏期限定トロピカルパフェ事件」 2007年版 10位
> 「ボトルネック」 2007年版 15位
> 「インシテミル」 2008年版 10位
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【 チェーン・ポイズン / 本多孝好 】
> 誰にも求められず、愛されず、歯車以下の会社での日々。
> 簡単に想像できる定年までの生活は、絶望的な未来そのものだった。
> 死への憧れを募らせる孤独な女性にかけられた、
> 謎の人物からのささやき。
> 「本当に死ぬ気なら、1年待ちませんか?
> 1年頑張ったご褒美を差し上げます」
> それは決して悪い取り引きではないように思われた―。
> 新境地を開いた驚愕のミステリー。
「MISSING」で2000年版10位にランクインした本多孝好の最新作です。
講談社創業100周年記念として「書き下ろし100冊」という企画が始まったのですが、その第1弾としてこの作品が選ばれたことからも注目度が高い作品です。
内容的にはミステリのようですし、説明を読んでもなかなか面白そうなので、これは期待できるのではないでしょうか。
[ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
>> No.148 『チェーン・ポイズン』 本多孝好
【 「このミス」20位以内ランクイン実績 】
> 「MISSING」 2000年版 10位
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【 ファミリーポートレイト / 桜庭一樹 】
> あなたとは、この世の果てまでいっしょよ。
> 呪いのように。親子、だもの。
> ママの名前は、マコ。マコの娘は、コマコ。
> 『赤朽葉家の伝説』『私の男』―集大成となる家族の肖像。
日本推理作家協会賞を受賞したNo.73「赤朽葉家の伝説」で2008年版2位、そして同年発売された「私の男」で直木賞を受賞した桜庭一樹の、受賞後第一作となるのがこの作品です。
「赤朽葉家の伝説」の2位に対して、「私の男」が「このミス」ではランクインの僅か手前の23位となった要因は、やはりミステリ度の差なのではないかと思うのですが、したがって今回の作品も、どのくらいミステリ要素が入っているかがランクインには重要になってきそうですかね。
[ この作品の当ブログ感想記事はこちら!! ]
>> No.150 『ファミリーポートレイト』 桜庭一樹
【 「このミス」20位以内ランクイン実績 】
* タイトル部分のリンク先は、当ブログの感想ページです
> 「少女には向かない職業」 2006年版 20位
> 「赤朽葉家の伝説」 2008年版 2位
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>> 2008年11月発売の有力候補っぽい作品 <<
* 作品名部分のリンク先は、「Amazon」の詳細ページです
* 作者名横のカッコ内は、過去の「このミス」20位以内ランクイン作品数
約束の地 / 樋口明雄
女神記 / 桐野夏生 (3作)
踊るジョーカー / 北山猛邦 <感想記事はこちら>
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>> 2008年11月発売の候補っぽい作品 <<
* 作品名部分のリンク先は、「Amazon」の詳細ページです
* 作者名横のカッコ内は、過去の「このミス」20位以内ランクイン作品数
寒椿ゆれる / 近藤史恵 (1作)
元職員 / 吉田修一 (1作)
土井徹先生の診療事件簿 / 五十嵐貴久 (1作) <感想記事>
まいなす / 太田忠司 <感想記事はこちら>
笑うヤシュ・クック・モ / 沢村凛 <感想記事はこちら>
イン・パラダイス / 渡辺容子
草祭 / 恒川光太郎 <感想記事はこちら>
死刑基準 / 加茂隆康
豪華客船エリス号の大冒険 / 山口芳宏 <感想記事はこちら>
まず石を投げよ / 久坂部羊
最初に探偵が死んだ / 蒼井上鷹
誤審 / 麻野涼 <感想記事はこちら>
連帯保証人 / 松井計
cc:カーボンコピー / 幸田真音
青薔薇荘殺人事件 / 早見江堂
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>>> 「このミス2010年版」月別ランクイン候補作品(08年12月)
「月別ランクイン候補作品」の一覧は、「このミス」完全読破 読破本リストにてご覧ください。
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>>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<