『告白』 湊かなえ > 「このミス」完全読破 No.127
「このミステリーがすごい!」完全読破 No.127
『告白』 湊かなえ
「このミス」2009年版 : 4位
受賞(候補) : 「小説推理新人賞」受賞作 『聖職者』 収録
総合ランキング : 「SUGOI JAPAN Award 2015」 5位
年度ランキング : 「週刊文春ミステリーベスト10」 1位
「本屋大賞」 1位
「ミステリが読みたい!」 3位
「大学読書人大賞」 3位
「本格ミステリ・ベスト10」 21位
「キノベス」 25位
「闘うベストテン」 次点
読始:2008.10.30 ~ 読終:2008.10.31
読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"
読んだ版 : 単行本 <2008年8月>
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第29回小説推理新人賞を受賞した短編「聖職者」に、書き下ろしなど加筆分を加えて長編として発売されたのがこの「告白」です。
これがデビュー作なのですが、発売前から書店ではPOPなどを使って大々的に宣伝していたり、小説推理新人賞選考委員3人(石田衣良・岩井志麻子・戸梶圭太)による選考座談会の抜粋&出だしの5ページ&編集者のコメントなどが掲載された無料の小冊子が配られたりと、新人とは思えないほどの盛り上がりようでした。
そんなふうに書店やメディアからの一方的な盛り上がりだと、何か裏がありそうで素直に期待はできなかったのですが、発売後に読んだ人の感想はかなり高評価なものが多いようだし、どの書店でも平積みになるほど売れてるようだし、横浜市の図書館では1,000件を超える予約数だしで、結局は発売前以上の盛り上がりとなってしまいましたね。これは素直に期待せざるをえなくなりました。
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内容の方は、この話の中に出てくる登場人物達が、章ごとにそれぞれ告白をしていくことで、事件やその後の出来事の全貌が次第にわかっていく、というものです。
これが、説明的でもなく実況的でもなくただの回想でもなく、その人物が一人語りでする“告白”という形式で書かれているだけに、より切実さや緊迫感や臨場感を味わうことができるのですよね。
その中でも特に「聖職者」の部分に当たる第一章、卒業式後のHRで教師が教え子達に対して行う“告白”が、新たな事実が次々と明らかにされていき、最後には強烈な一撃が振り落とされる、といった感じで、やっぱりよく出来ているのです。
なので、第二章以降は全てエピローグ的にも思えるのですが、まあこの作品の成立過程(まず「聖職者」ありき)をみれば間違ってはいないのかもしれませんね。なので、とりあえずは第一章だけでも読んでみることをお薦めします。
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> 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
本格ミステリ度 : ★★ 鬼畜グログロ度 : ★★
ビックリ驚愕度 : ★★★ おどろおどろ度 : ★★★★
熱アクション度 : ★ 主キャラ魅力度 : ★★
恋愛ラブラブ度 : ★★ 人間味ドラマ度 : ★★★
下ネタエッチ度 : ★★★ 感涙ウルウル度 : ★★
衝撃バカミス度 : ★★★ 読み終り爽快度 : ★★
* <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!
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