<JC1巻買い> 「どがしかでん!」 濱田浩輔
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今月に発売されたJC(ジャンプコミックス)1巻の2冊目は、「どがしかでん!」です。
2週連続表紙&巻頭カラーというジャンプでは前代未聞の華々しいスタートを切った「トリコ」が同期で、しかもジャンプでは「スラムダンク」という偉大なる先駆者が存在するバスケを題材としているなど、連載前の時点から厳しい条件が揃っていたように感じました。
ただ、そんな逆境の中で始まったからこそ、結果的には大成功を収めるような作品になるのではないかと期待していましたが、早いうちから掲載順を下げていき、残念ながら13週での打ち切り(突き抜け)となってしまいました......。
まあ、“「トリコ」と同期”とか“「スラムダンク」の存在”だとか以前に、ストーリーにしろキャラにしろエピソードにしろ、“この漫画だからこそ”のアピール度が低かったように思うのですよね。第1話を読んだ時点では、ヒロイン&執事の暴れっぷりに“この漫画だからこそ”の面白さを期待していたのですが、回が進むごとに出番が減っていってしまったし。
それで、この単行本のおまけ(下記参照)なんかを見てて思ったのですが、とにかく勢いがあってテンション高くて派手でバカバカしいようなノリがもっと本編にも出てきていれば、“この漫画だからこそ”の魅力になったのではないでしょうか。第1話でのヒロイン&執事の暴れっぷりなんかもこのノリでしたしね。
だから、主人公の武器も“ラダーが速い”なんて地味なものじゃなくて、“2mのジャンプ力”みたいに現実ではありえないものにして、他の登場人物もそれぞれ非現実的な武器をもっていて、それでトンデモ系なバスケが展開される.....、といった感じの方が、この作者には合っていたように思うのです。ってか自分はそういうのを読みたかったですね。
なので次の連載では、果たしてどういった題材の漫画になるのかわかりませんが、とにかく勢いあってテンション高くて派手でバカバカしいようなノリのとんでもない漫画を描いてくれることを個人的には期待したいです。
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単行本ならではの特典ですが、まず帯の表には、女子マネ・皆川葉月の絵と「私をインターハイへ連れてって」というセリフ、それに“←カバー裏に秘密のサービスカットが!!”という文が書かれています。ちなみに、表紙の帯に隠れた部分には八木沢(執事)&主人公の同級生3人のコミカルな絵が描かれています。
裏帯は、大門春吉・皆川葉月・須藤進悟の簡単な説明が絵付きで。あと2巻が12月4日に発売予定であることが書かれていますが、なんと1&2巻でカバー表紙が繋がるのだそうです。どうりで表紙絵に意味不明の足が飛び出しているわけだ.....。
カバーを取った表紙絵は、帯に書かれている通りにサービスカットが!!と思いきや、八木沢(執事)&練馬与一(「チェゲラァ」の人)&高井戸研作(「ぽう」の人)のセミヌードが描かれているというオチ。一応、コミックスならではの乳首解禁&作者のサイン入りという意味のないサービスっぷりです。
そして裏表紙の方には、水着姿で横たわる皆川葉月と、こちらも水着姿で熱湯コマーシャル風に同時収録読切作品「リライト」の番宣をする沢田ひより(「リライト」のヒロイン)、そしてそれを見て興奮している主人公&狭山幸隆の絵が描かれています。表紙も裏表紙もラフな絵ですけどね。
中身の方は、まずは読者に向けた「ごあいさつ」。ここで、質問が多かったという作品タイトル「どがしかでん」の意味を”九州地方の方言で「いくらでも~」という意味の「どがしこでん」が由来”と説明していますが、「ジャンプ魂」(ジャンプ本誌に載っている読者コーナー)の“クローズアップ原題”(連載漫画の没になった仮タイトルを予想する企画)では、“「どがしこでん」にバスケしかない!の「しか」をはめこんだ造語”と説明されていました。ちなみに、没になった仮タイトルは「十凌高校ズンドコ節」とのことです。
それから、大門春吉、皆川葉月&八木沢、須藤進悟&柴倫太郎のキャラクター紹介(パーソナルデータ付き)がそれぞれ1ページずつ。ちなみに、執事の八木沢は身長208cm、体重120kgの巨漢なのだそうです。
そして巻末には、2006年の赤マルジャンプ春号に掲載されたデビュー読み切り「リライト」が収録されています。これもバスケが題材の漫画で、「どがしかでん!」の原型的なものという通りに、主人公とヒロインのキャラや関係などもそっくりです。
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