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2008年11月

2008年11月29日 (土)

「MDB的ミュージックアウォード2008」 いよいよ発表開始!

 もうすぐ12月に入るということで、毎年年末恒例の「MDB的ミュージックアウォード2008」を発表したいと思います!!

 毎年恒例とはいっても、実際にちゃんとした形で行ったのは昨年が最初だし、そのアクセス数も酷いもんだったので、はっきりいって自己満足なものでしかないのですけどね。まあ、“自己満足”こそがこのブログの大本となっているので、それは構わないのですが。

 それでこの「MDB的ミュージックアウォード」というのは一体何なのか?といったところを説明しますと、普段はある程度ヒットした曲(今だとだいたい5万枚以上の売り上げ曲?)を中心にレンタルしたりしてi-podに入れて聴いているのですが、自分の1年間の“音楽が身近にある生活”を振り返る上でも、自分好みの歌をランキング形式にして発表しよう!ということで始めたランキングなのです。


 さてさて今年は、1位候補に挙がるような歌が何曲もあるなど上位陣はなかなかのハイレベルとなったのですが、“これはランキングに入れたい!”と思うような歌の数はとても少なく、いつもはベスト20を発表しているものの、今年はベスト10に規模を縮小しなければいけないかな?と本気で考えていたほどです。

 しかし、締め切り間際の11月に入ったら“これはランキングに入れたい!”と思うような歌が続々と発売されたので、なんとかベスト20まで発表できることとなりました。ってか、泣く泣くランキングから外した歌が出てしまったくらいですからね。

 というわけで、これから年の瀬にかけて、全5回に渡って発表していきたいと思います。

 ちなみに、対象となる楽曲は、2007年12月1日~2008年11月30日の期間に発売されたシングルとなっています。


 【 MDB的ミュージックアウォード2008 】

 ・〔MDB的ミュージックアウォード2008〕 20位 ⇒16位
 ・〔MDB的ミュージックアウォード2008〕 15位 ⇒11位
 ・〔MDB的ミュージックアウォード2008〕 10位 ⇒ 7位
 ・〔MDB的ミュージックアウォード2008〕 6位 ⇒ 4位
 ・〔MDB的ミュージックアウォード2008〕 3位 ⇒ 1位

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 さらにちなみに、過去のトップ3はこんな感じでした。


 MDB的ミュージックアウォード2007


 > 1位 : SUPER LOVE SONG / B'z

SUPER LOVE SONGSUPER LOVE SONG
稲葉浩志

VERMILLION RECORDS(J)(M) 2007-10-03
オリコン年間ランキング : 19位

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 > 2位 : 群青 / スピッツ

群青群青
スピッツ 草野正宗 亀田誠治

UNIVERSAL J(P)(M) 2007-08-01
オリコン年間ランキング : 171位

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 > 3位 : TONGUE TE TONGUE / SOUL'd OUT

TONGUE TE TONGUETONGUE TE TONGUE
Diggy-MO’ Bro.Hi Shinnosuke

SME Records 2007-10-03
オリコン年間ランキング : -位

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MDB的ミュージックアウォード2006


 > 1位 : 衝動 / B'z

衝動衝動
KOSHI INABA

VERMILLION RECORDS 2006-01-25
オリコン年間ランキング : 22位

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 > 2位 : 恋のメガラバ / マキシマム ザ ホルモン

恋のメガラバ恋のメガラバ
マキシマムザ亮君

バップ 2006-07-05
オリコン年間ランキング : 133位

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 > 3位 : シャングリラ / チャットモンチー

シャングリラシャングリラ
高橋久美子 福岡晃子

キューンレコード 2006-11-15
オリコン年間ランキング : 299位

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 【「MDB的ミュージックアウォード」関連記事】

  > MDB的ミュージックアウォード2011 (11.12.24)
  > MDB的ミュージックアウォード2010 (10.12.8)
  > MDB的ミュージックアウォード2009 (09.12.10)

  > MDB的ミュージックアウォード2008 (08.11.29)
  > MDB的ミュージックアウォード2007 (07.12.8)
  > MDB的ミュージックアウォード2006 (07.12.2)

2008年11月27日 (木)

CHINESE DEMOCRACY / GUNS N' ROSES (CD)

チャイニーズ・デモクラシーチャイニーズ・デモクラシー
ガンズ・アンド・ローゼズ

UNIVERSAL INTERNATIONAL(P)(M) 2008-11-22
売り上げランキング : 257

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 自分とガンズ・アンド・ローゼスの出会いは、高校1年の時。

 CDレンタル店に貼ってあったオリコンチャートを眺めてみたら、海外のバンドなのに1・2位独占していたので、“これはきっと凄いミュージシャンに違いない!!”と思い即借りたのが「USE YOUR ILLUSION I・II」でした(当時は洋楽のアルバムでも発売日にレンタル店にも並んでいました)。

 帰って聴いてみたのですが、まだその頃の自分というのは音楽を聴き始たばかりの頃で、バンドブームなどを体験しておらず、その頃のヒットチャートはポップソングがほとんどだったこともあって、このガンズの破壊的で野性的な音楽、特にアクセルのあの独特なボーカルが受け付けられませんでした。

 それで“これは自分が聴いてはいけない種類の音楽なんだ”と思い、カセットテープに録音したままほとんど聴かず、押入れの奥で“呪われたテープ”と化して眠り続けるのでした.....。

 その後も邦楽がほとんどだったけど様々な音楽を聴いていったのですが、一番好きで聴いていたB'zがハードロック傾向の歌を発表するようになりました。具体的には1993年のシングル「ZERO」やアルバム「RUN」なのですが。

 それまでは音楽を聴く時には“歌やメロディ”しか気にしていなかったのですが、その頃からは“音”も気にするようになって、「RUN」に収録されている歌の中では一番激しい「OUT OF CONTROL」なんかでも、その音に対して“カッコイイ~!”と思うようになったのです。

 そんな折に思い出したのが、押入れの奥に封印していた“呪われたテープ”の存在。今の自分ならばもうこのガンズの歌も聴けるようなったのではないかと思い、試しに聴いてみることにしました。

 そしたら、“なんで今までこんな素晴らしいアルバムを押入れの奥に眠らせていたんだ!?” “なんで今までこの歌の良さがわからなかったんだ!?”って本気で不思議に思ったくらいに、それはもう物凄く気に入ってしまったのでした。

 それからはもう、「USE YOUR ILLUSION」をCDで買い直したり、デビュー作「APPETITE FOR DESTRUCTION」やミニアルバム「GN'R LIES」の既発アルバム、そしてカバーアルバム「The Spaghetti Incident?」や映画『インタビュー・ウィズ・ア・ヴァンパイア』の主題歌となったシングル「SYMPATHY FOR THE DEVIL」なども購入し、もうすっかりガンズにハマってしまいました。

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 となると(カバー作品ではない)新作の発売が待ち遠しくなるのですが、流れてくるのはマイナスな情報ばかりで、新作が発表されるどころか、メンバーが一人また一人と抜けていって、とうとうアクセルだけが残っている状態となってしまいました.....。

 まあ自分は元々“ガンズ=アクセル”って感じで思っていて、アクセルさえいるのならばそれは=ガンズであるということで、この事態も結構すんなり受け入れることが出来ました。もちろん寂しかったですけど。

 それなので、映画の主題歌として新曲「OH MY GOD」が発表されたのは素直に嬉しかったです。その映画「エンド・オブ・デイズ」のサントラを買ったのはもちろん、“この歌を大音響を聴きたい”という理由だけで映画館まで観にいきましたからね。ちなみに、エンドロールで流れた大音響の「OH MY GOD」を堪能し満足ていたのですが、いざ場内が明るくなったと思ったら、最後まで残っていたのは自分一人だけだったのですねェ。

 この歌自体凄く好きなタイプの歌だっただけに、今度はアルバムの方の期待も大きくなっていったのですが、早いうちから「CHINESE DEMOCRACY」というタイトルは発表されていたにも関わらず、“近々発売予定!?”という情報が出たと思えばしばらくして“やっぱり延期......”、“今度こそ発売か!?” “どうやら延期らしい.....” “今年中に出るかも!?” “音沙汰ないまま年越し.....”といったことがもう何年も続いていて、ホントにもうヤキモキしっぱなしでした。

 だから自分の中ではもう、この「CHINESE DEMOCRACY」というアルバムは、ツチノコとか雪男とかと同じような幻の存在となっていました。“存在するかもしれないし、存在しないかもしれない” “いずれは発売されるのかもしれないけれど、たぶん発売されないだろうなぁ”

 そうなってからは、ガンズのどんな情報が出ても、それに対して達観の域に至って読んでましたからね。信じるわけでもないし、信じないわけでもない。喜びもしないし、悲しみもしない。もう、実際にアルバムを手に取るまでは、なんの感想も持たないだろうと、そんなところまで行きついてしまいました。

 ところが、近年になってライブ活動が活発化していき、昨年には来日ツアーも行われました。これはもう期待しないようにしていても自然と期待してしまっていたのですが、それでもやっぱりアルバムに対する具体的な話は出て来ず。

 そして今年もこのまま音沙汰なく例年どおりに年を越すことになるのかな~と普通に受け入れていたのですが、今月の初め頃にiTunes Storeを何気なく開いてみたら、そこには“ガンズのアルバム発売決定”という文字があるではありませんか!しかも具体的に発売日まで!それも、さすがに突然の延期になったりすることはないだろうと思うようなわずかな期間しか空いていない日付が!さらには、アルバムの予約ページを見てみると、全曲のタイトルが並んでいるではないですか!

 この時が、幻が現実のものとなった瞬間でした。この時の気持ちは言葉では言い表せられないですからね。あとは発売日まで待つのみ。

 その発売日までは短いようでもやはり長く感じましたが、でもその時点でリードトラックの「CHINESE DEMOCRACY」だけは購入することが出来たので、待望の新曲を毎日の様に聴きながら、アルバムの発売日を心待ちにしていました.....。

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 そしていよいよ発売日。オリジナルアルバムとしては、「USE YOUR ILLUSION I・II」以来17年ぶりという、とんでもなく待たされた「CHINESE DEMOCRACY」が発売される日。

 もう何年も何年もこの日のことを思い描き、一体その時の自分はどのような精神状態でアルバムを手に取り、レジに持っていって購入するのだろうと想像していたのですが、実際にその日になってみると、結構あっさりとしたもんでしたね。普通に手に取って、普通にレジに持っていって、普通に購入して。この時になってもまだ信じることが出来ていなかったのかもしれません。

 ただ、家に帰ってからCDを聴き始めるその瞬間のドキドキ感といったらもう、これまでに経験したことのないものでした。なんか聴くのがもったいないような気もして、このまま聴かずに取っておこうかなんて考えちゃったりして。

 それで聴いてみた感想ですが、ある意味予想通り、ある意味予想外でしたかね。

 というのも、3曲目以降は疾走感溢れる歌というよりは結構ゆったりとした大人のロックって感じで、ちょっと期待していたのとは違っていたのです。それが予想外だったのですが、過去のライブレポート記事なんかを読んでも、大いに盛り上がっていたのは過去の楽曲ばかりだったようなので、ある程度このことは予想できていたわけです。

 だけど、こういった歌はじっくりと時間をかけることでその良さを堪能できるようになるタイプだと思うので、アルバム全体及び各楽曲に対する感想は、もう少し聴き込まなければ何も言えなそうです。

 ただ、1・2曲目のカッコ良さといったらもうハンパないですからね。特に2曲目の「Shackler's Revenge」が、かつてのガンズを備えつつ今現在のガンズを最大限に表現している様で、これぞ自分が待ち望んでいた、いやそれ以上のものがありました。この歌を聴くためだけでもこのアルバムを買った甲斐があった、そして十何年も発売されるのを待った甲斐があった、ってくらいに気に入ってしまいました。

 というわけで、長年待ちつづけてきたアルバムを手にし聴くことができ、いまだに信じられない感じもするのですが、このアルバムの発売がゴールではなく、あくまで新生ガンズのスタートであってほしいですね。

 つまりは早くも次の作品が楽しみなわけですが、今度はどのくらい待たされることになるのでしょう。まあ、十年以上も今か今かと待ってきた経験があるので、どんなに待たされても、いくらでも待ち続けますけどね。

2008年11月25日 (火)

『辛い飴』 田中啓文 > 「このミス」完全読破 No.129

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.129

 『辛い飴』 田中啓文

   「このミス」2009年版 : ランク外

   受賞(候補) : 「日本推理作家協会賞(短編部門)」
               受賞作 『渋い夢』 収録

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 25位

   読始:2008.11.5 ~ 読終:2008.11.6

   読んだ時期: 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2008年8月>

辛い飴 (永見緋太郎の事件簿) (創元推理文庫)辛い飴 (永見緋太郎の事件簿) (創元推理文庫)
田中 啓文

東京創元社 2010-11-11
売り上げランキング : 81090

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 「このミス」2007年版で14位にランクインしたNo.82「落下する緑」に続くジャズ・ミステリー第2弾が、この「辛い飴」です。

 その前作は、「落下する緑」「揺れる黄色」「遊泳する青」など各タイトルに色に関する名前が付いていましたが、今回は表題作「辛い飴」の他、「酸っぱい酒」「甘い土」「塩っぱい球」など味に関する名前が付いています。

 ただ、作者自身があとがきで書いているように、味の種類は色に比べてずっと少ないので、中身を書くよりもタイトルを考える方が大変だったようですね。

 となると、次作のタイトルには一体どんなシリーズが使われるのが気になるところです。まあ、すでに雑誌の方で連載は続いているそうなので、調べればすぐにでもわかるのですが、そこは単行本化まで楽しみに待っていたいと思います。

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 内容の方は前作同様に、ジャズバンドの唐島英治&永見緋太郎コンビがジャズにまつわる謎に遭遇しジャズ風に解いていくという“日常の謎”系ミステリです。

 ジャズというと、あまり関心がない人からしたら、難解で敷居が高くて地味な印象があるのではないでしょうか。でもこの作品に限っては、全然難しいことないし、敷居もちょうどいいくらいだし、なにより主人公がアホキャラでとても軽いので、ジャズのことを全く知らない人でも、知らないからこそ楽しめるのではないでしょうか。

 そしてもちろんジャズ好きの方でも、必ず謎にジャズが絡んでいるし、その謎を解くのにもジャズが欠かせないので、ジャズが好きならば好きなほど面白いのではないでしょうかね。自分はジャズ初心者なので憶測になってしまいますが。

 それにやはり前作同様に、ジャズの演奏シーンの迫力がまた凄いです。文章の中から音が溢れ出てくるようですから。この作品を読めば、必ずやジャズを聴きたくなってしまうでしょう。しかも生で。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★★★     鬼畜グログロ度 : ★
   ビックリ驚愕度 : ★★★       おどろおどろ度 : ★
   熱アクション度 : ★★★       主キャラ魅力度 : ★★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★          人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★         感涙ウルウル度 : ★★★★
   衝撃バカミス度 : ★★       読み終り爽快度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “田中啓文”関連記事 】

  > No.1035 「宇宙探偵ノーグレイ」

  > No.0678 「シャーロック・ホームズたちの冒険」
  > No.0453 「獅子真鍮の虫 永見緋太郎の事件簿」
  > No.0413 「郭公の盤」
  > No.0129 「辛い飴 永見緋太郎の事件簿」
  > No.0082 「落下する緑 永見緋太郎の事件簿」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「聖女の救済」 東野圭吾

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

2008年11月24日 (月)

『キッド・ピストルズの最低の帰還』 山口雅也 > 「このミス」完全読破 No.128

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.128

 『キッド・ピストルズの最低の帰還』 山口雅也

   「このミス」2009年版 : 32位

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング : 「本格ミステリ・ベスト10」 25位

   読始:2008.10.31 ~ 読終:2008.11.4

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2008年5月>

キッド・ピストルズの最低の帰還キッド・ピストルズの最低の帰還
山口雅也

光文社 2008-05-22
売り上げランキング : 236717

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 パラレル英国を舞台にパンク刑事のキッド&ピンクが大活躍する“キッド・ピストルズ”シリーズは、これまでNo.80「キッド・ピストルズの冒涜」、「13人目の探偵士」、No.15「キッド・ピストルズの妄想」、「キッド・ピストルズの慢心」の4作が発表されていました。

 この4作全てが「このミス」でベスト20にランクインし、「~冒涜」と「~妄想」はベスト10入り、しかも「~妄想」は1994年版の2位にランクインしていることからも、かなりの人気シリーズだということがわかります。

 ただ、4作目の「~慢心」が発表されたのが1995年なので、このシリーズはかなりの間音沙汰ない状態が続いていたわけですが、実に13年ぶりという待望の帰還を果たしたのがこの最新作「~最低の帰還」なのです。

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 収録されているのは、2007年に雑誌「ジャーロ」に掲載された3編に、1995年に発表されていた30ページほどの短めな2編。新しい3編の間に古い2編が挟まれるようにして並んでいます。なので、新作とはいえ13年前の話も入っているのですが、読んでいてもその年代の違いに違和感は全然感じませんでしたね。

 これまで読んだ「~冒涜」「~妄想」との比較としましては、この2作よりは衝撃度や“なんだこりゃ~”度は控え目になっている感じでしょうか。

 ただ、キッドとピンクとブル博士が奇妙奇天烈な事件の謎に挑む、というシチュエーションがあるだけで、なんとも嬉しくなってしまいますねェ。

 でもまだその暴れっぷりには満足していないので、またそんなに間を置かずに新作を読ませていただきたいもんです。ってその前に「13人目の探偵士」と「~慢心」を読まねば。

 あと、冒頭に収録されている「キッドとピンクの伝記作家による本書に関する覚書」には、「~慢心」のネタバレ的なことが書かれていたので、「~慢心」をまだ読んでいない自分は“しまった!”と思ったわけですが、本書を読む限りはそれほど影響はない感じでしょうかね。まあ、「~慢心」の方も読んでみないことにはわかりませんが。


  > 個人的評価 : ★★★☆☆ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★★★★   鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★       おどろおどろ度 : ★★
   熱アクション度 : ★★        主キャラ魅力度 : ★★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★         人間味ドラマ度 : ★★
   下ネタエッチ度 : ★         感涙ウルウル度 : ★
   衝撃バカミス度 : ★★★      読み終り爽快度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “山口雅也”関連記事 】

  > No.971 「落語魅捨理全集 坊主の愉しみ
  > No.777 「ミステリマガジン700 【国内篇】」
  > No.604 「謎の謎その他の謎」
  > No.489 「狩場最悪の航海記」
  > No.128 「キッド・ピストルズの最低の帰還」

  > No.109 「モンスターズ」
  > No.080 「キッド・ピストルズの冒涜」
  > No.051 「生ける屍の死」
  > No.028 「ミステリーズ」
  > No.015 「キッド・ピストルズの妄想」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「辛い飴」 田中啓文

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

2008年11月20日 (木)

クイック・ジャパン(QJ) Vol.80 > 「モヤモヤさまぁ~ず2」特集

クイック・ジャパン80クイック・ジャパン80
堀北 真希

太田出版 2008-10-14
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 先月発売された「クイック・ジャパン」は、待望の「モヤモヤさまぁ~ず2」の特集です(表紙と巻頭特集は見ての通り堀北真希ですが)。

 ちなみに、自分が「モヤさま」を知ったキッカケというのは、以前に「モヤモヤさまぁ~ず2(モヤモヤ大江麻理子アナウンサー) 」で“昨年の10月頃にある雑誌でさまぁ~ずの番組が特集されていたのを読み興味を持ちまして.....”と書きましたが、その雑誌というのが1年前に発売された「QJ(Vol.74)」だったのです。

 買ったわけではないので、その1年前の「QJ」の中身についてはうろ覚え状態たったのですが、今回久々にその号の表紙を見てみたら、当時のことを少し思い出しました。その頃に知ったばかりで気になっていたPrefumeが表紙&巻頭特集だったためにこの「QJ」を手にし、そのついでに「モヤさま」特集も目にしたのでした。“ついで”に見て知った番組を、こんなにも好きになってしまうとはねェ。

クイック・ジャパン74 (Vol.74)クイック・ジャパン74 (Vol.74)
Perfume さまぁ~ず 銀杏BOYZ

太田出版 2007-10-12
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 1年前と今回の特集との大きな違いといえば、なんといっても大江麻理子アナウンサーの扱いでしょう。

 1年前は、この雑誌がキッカケで「モヤさま」を観るようになり、それからそんな時間も掛からずに大江アナの魅力に気付くようになったのですが、その時点でもう一度「QJ」の特集記事を読んでみたら、大江アナはほとんどスルー状態だったのです。

 それを見て、「なぜこんなに大江アナの扱いが悪いのだ!?大江アナあってこその「モヤさま」なのに!」と憤慨したものです.....(まあ実際にはちょっと残念に思っただけでしたが)。

 ただ今回久々に表紙を見てみたら、この時は別に「モヤさま」の特集だったわけではなく、さまぁ~ずそのものの特集だったんですねェ。それならば納得です。納得するのに1年掛かってしまいました。

 まあその分、「モヤさま」自体の特集となった今回は、大江アナ(とついでに伊藤P)にも思う存分スポットが当たっていて、大変満足できましたね。やはりさまぁ~ず大江アナの3人&スタッフ陣が揃ってこその「モヤさま」ですから。

 この4人(さまぁ~ず大江アナ伊藤P)の対談形式でのインタビューも、なんとも「モヤさま」的だし裏話なんかも知れて面白かったですが、まだ存在を知らなかった時期(つまりは2007年9月以前)の記述も興味深かったですね。自分が知らない「モヤさま」がそこには埋もれているのですから。漏れなくDVDに収録して発売してもらいたいものです.....。

 昨年がさまぁ~ず特集で、今年は「モヤさま」特集。となれば、来年はぜひとも「モヤさま」での表紙&巻頭特集に期待したいですね。


モヤモヤさまぁ~ず2 VOL.1 伝説のお正月SP”北特集編” [DVD]モヤモヤさまぁ~ず2 VOL.1 伝説のお正月SP”北特集編” [DVD]
さまぁ‾ず, 大江麻理子(テレビ東京アナウンサー), 街の人々

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 【「モヤモヤさまぁ~ず2」関連記事】

  > モヤモヤさまぁ~ず2 > 大江麻理子アナウンサー
        名場面リスト(2012年7-9月) (13.2.24)
        名場面リスト(2012年4-6月) (12.5.6)
        名場面リスト(2012年1-3月) (12.1.11)

        名場面リスト(2011年10-12月) (11.10.25)
        名場面リスト(2011年7-9月) (11.7.6)
        名場面リスト(2011年4-6月) (11.4.15)
        名場面リスト(2011年1-3月) (11.1.10)

        名場面リスト(2010年9-12月) (11.1.16)
        名場面リスト(2010年5-8月) (10.7.14)
        名場面リスト(2010年1-4月) (10.1.21)

        名場面ベスト10(2009年7-12月) 候補リスト (10.5.9)

        名場面ベスト10(09年上半期) 候補リスト (09.7.20)
        名場面ベスト10(09年上半期) 10位 → 6位 (09.12.17)
        名場面ベスト10(09年上半期) 5位 → 1位 (09.12.25)

        MDB的名場面ベスト10(08年下半期) 候補リスト (09.1.17)
        MDB的名場面ベスト10(08年下半期) 10位 → 6位 (09.2.12)
        MDB的名場面ベスト10(08年下半期) 5位 → 1位 (09.4.10)

        MDB的名場面ベスト10(08年上半期) 10位 → 6位 (08.10.1)
        MDB的名場面ベスト10(08年上半期) 5位 → 1位 (08.10.9)

  > モヤモヤさまぁ~ず2(モヤモヤ大江麻理子アナウンサー) (08.7.23)

  > クイック・ジャパン(QJ) Vol.80 > 「モヤモヤさまぁ~ず2」特集 (08.11.20)

  > ミニミニさまぁ~ず2009 (09.01.15)
  > ミニミニさまぁ~ず (07.12.30)

2008年11月19日 (水)

『告白』 湊かなえ > 「このミス」完全読破 No.127

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.127

 『告白』 湊かなえ

   「このミス」2009年版 : 4位

   受賞(候補) : 「小説推理新人賞」受賞作 『聖職者』 収録

   総合ランキング : 「SUGOI JAPAN Award 2015」 5位

   年度ランキング : 「週刊文春ミステリーベスト10」 1位
               「本屋大賞」 1位
               「ミステリが読みたい!」 3位
               「大学読書人大賞」 3位
               「本格ミステリ・ベスト10」 21位
               「キノベス」 25位
               「闘うベストテン」 次点

   読始:2008.10.30 ~ 読終:2008.10.31

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2008年8月>

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)
湊 かなえ

双葉社 2010-04-08
売り上げランキング : 847

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 第29回小説推理新人賞を受賞した短編「聖職者」に、書き下ろしなど加筆分を加えて長編として発売されたのがこの「告白」です。

 これがデビュー作なのですが、発売前から書店ではPOPなどを使って大々的に宣伝していたり、小説推理新人賞選考委員3人(石田衣良・岩井志麻子・戸梶圭太)による選考座談会の抜粋&出だしの5ページ&編集者のコメントなどが掲載された無料の小冊子が配られたりと、新人とは思えないほどの盛り上がりようでした。

 そんなふうに書店やメディアからの一方的な盛り上がりだと、何か裏がありそうで素直に期待はできなかったのですが、発売後に読んだ人の感想はかなり高評価なものが多いようだし、どの書店でも平積みになるほど売れてるようだし、横浜市の図書館では1,000件を超える予約数だしで、結局は発売前以上の盛り上がりとなってしまいましたね。これは素直に期待せざるをえなくなりました。

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 内容の方は、この話の中に出てくる登場人物達が、章ごとにそれぞれ告白をしていくことで、事件やその後の出来事の全貌が次第にわかっていく、というものです。

 これが、説明的でもなく実況的でもなくただの回想でもなく、その人物が一人語りでする“告白”という形式で書かれているだけに、より切実さや緊迫感や臨場感を味わうことができるのですよね。

 その中でも特に「聖職者」の部分に当たる第一章、卒業式後のHRで教師が教え子達に対して行う“告白”が、新たな事実が次々と明らかにされていき、最後には強烈な一撃が振り落とされる、といった感じで、やっぱりよく出来ているのです。

 なので、第二章以降は全てエピローグ的にも思えるのですが、まあこの作品の成立過程(まず「聖職者」ありき)をみれば間違ってはいないのかもしれませんね。なので、とりあえずは第一章だけでも読んでみることをお薦めします。
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  > 個人的評価 : ★★★★☆ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★        鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★       おどろおどろ度 : ★★★★
   熱アクション度 : ★          主キャラ魅力度 : ★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★        人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★★★      感涙ウルウル度 : ★★
   衝撃バカミス度 : ★★★      読み終り爽快度 : ★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “湊かなえ” 関連記事 】

  > No.833 「リバース」
  > No.637 「望郷」
  > No.438 「花の鎖」

  > No.345 「夜行観覧車」
  > No.306 「Nのために」
  > No.211 「贖罪」
  > No.165 「少女」
  > No.127 「告白」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「キッド・ピストルズの最低の帰還」 山口雅也

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

2008年11月18日 (火)

<JC1巻買い> 「どがしかでん!」 濱田浩輔

どがしかでん! 1 (ジャンプコミックス)どがしかでん! 1 (ジャンプコミックス)
濱田 浩輔

集英社 2008-11-04
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 今月に発売されたJC(ジャンプコミックス)1巻の2冊目は、「どがしかでん!」です。

 2週連続表紙&巻頭カラーというジャンプでは前代未聞の華々しいスタートを切った「トリコ」が同期で、しかもジャンプでは「スラムダンク」という偉大なる先駆者が存在するバスケを題材としているなど、連載前の時点から厳しい条件が揃っていたように感じました。

 ただ、そんな逆境の中で始まったからこそ、結果的には大成功を収めるような作品になるのではないかと期待していましたが、早いうちから掲載順を下げていき、残念ながら13週での打ち切り(突き抜け)となってしまいました......。

 まあ、“「トリコ」と同期”とか“「スラムダンク」の存在”だとか以前に、ストーリーにしろキャラにしろエピソードにしろ、“この漫画だからこそ”のアピール度が低かったように思うのですよね。第1話を読んだ時点では、ヒロイン&執事の暴れっぷりに“この漫画だからこそ”の面白さを期待していたのですが、回が進むごとに出番が減っていってしまったし。

 それで、この単行本のおまけ(下記参照)なんかを見てて思ったのですが、とにかく勢いがあってテンション高くて派手でバカバカしいようなノリがもっと本編にも出てきていれば、“この漫画だからこそ”の魅力になったのではないでしょうか。第1話でのヒロイン&執事の暴れっぷりなんかもこのノリでしたしね。

 だから、主人公の武器も“ラダーが速い”なんて地味なものじゃなくて、“2mのジャンプ力”みたいに現実ではありえないものにして、他の登場人物もそれぞれ非現実的な武器をもっていて、それでトンデモ系なバスケが展開される.....、といった感じの方が、この作者には合っていたように思うのです。ってか自分はそういうのを読みたかったですね。

 なので次の連載では、果たしてどういった題材の漫画になるのかわかりませんが、とにかく勢いあってテンション高くて派手でバカバカしいようなノリのとんでもない漫画を描いてくれることを個人的には期待したいです。

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 単行本ならではの特典ですが、まず帯の表には、女子マネ・皆川葉月の絵と「私をインターハイへ連れてって」というセリフ、それに“←カバー裏に秘密のサービスカットが!!”という文が書かれています。ちなみに、表紙の帯に隠れた部分には八木沢(執事)&主人公の同級生3人のコミカルな絵が描かれています。

 裏帯は、大門春吉・皆川葉月・須藤進悟の簡単な説明が絵付きで。あと2巻が12月4日に発売予定であることが書かれていますが、なんと1&2巻でカバー表紙が繋がるのだそうです。どうりで表紙絵に意味不明の足が飛び出しているわけだ.....。

 カバーを取った表紙絵は、帯に書かれている通りにサービスカットが!!と思いきや、八木沢(執事)&練馬与一(「チェゲラァ」の人)&高井戸研作(「ぽう」の人)のセミヌードが描かれているというオチ。一応、コミックスならではの乳首解禁&作者のサイン入りという意味のないサービスっぷりです。

 そして裏表紙の方には、水着姿で横たわる皆川葉月と、こちらも水着姿で熱湯コマーシャル風に同時収録読切作品「リライト」の番宣をする沢田ひより(「リライト」のヒロイン)、そしてそれを見て興奮している主人公&狭山幸隆の絵が描かれています。表紙も裏表紙もラフな絵ですけどね。

 中身の方は、まずは読者に向けた「ごあいさつ」。ここで、質問が多かったという作品タイトル「どがしかでん」の意味を”九州地方の方言で「いくらでも~」という意味の「どがしこでん」が由来”と説明していますが、「ジャンプ魂」(ジャンプ本誌に載っている読者コーナー)の“クローズアップ原題”(連載漫画の没になった仮タイトルを予想する企画)では、“「どがしこでん」にバスケしかない!の「しか」をはめこんだ造語”と説明されていました。ちなみに、没になった仮タイトルは「十凌高校ズンドコ節」とのことです。

 それから、大門春吉、皆川葉月&八木沢、須藤進悟&柴倫太郎のキャラクター紹介(パーソナルデータ付き)がそれぞれ1ページずつ。ちなみに、執事の八木沢は身長208cm、体重120kgの巨漢なのだそうです。

 そして巻末には、2006年の赤マルジャンプ春号に掲載されたデビュー読み切り「リライト」が収録されています。これもバスケが題材の漫画で、「どがしかでん!」の原型的なものという通りに、主人公とヒロインのキャラや関係などもそっくりです。

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 【「濱田浩輔」関連記事】

  > 週刊少年ジャンプ新連載! 「パジャマな彼女。」 濱田浩輔 (12.2.25)
  > <JC1巻買い> 「パジャマな彼女。」 濱田浩輔 (12.6.26)

  > <JC1巻買い> 「AKABOSHI -異聞水滸伝-」 天野洋一 (09.10.14)

  > 赤マルジャンプ2009SUMMER(「戦国主義 信長×コント」) (09.8.19)

  > <JC1巻買い> 「いぬまるだしっ」 大石浩二 (09.2.9)

  > 週刊少年ジャンプ新連載! 「どがしかでん!」 濱田浩輔 (08.6.3)
  > <JC1巻買い> 「どがしかでん!」 濱田浩輔 (08.11.18)


 【「2007&2008年発売の“JC1巻買い”」関連記事】

  > 「どがしかでん!」 濱田浩輔 (08.11.18)
  > 「トリコ」 島袋光年 (08.11.10)

  > 「ダブルアーツ」 古味直志 (08.8.9)
  > 「バリハケン」 鈴木信也 (08.8.6)
  > 「ぬらりひょんの孫」 椎橋寛 (08.8.5)

  > 「私立ポセイドン学園高等部」 大江慎一郎 (08.7.9)
  > 「MUDDY」 藍本松 (08.5.15)
  > 「K.O.SEN」 村瀬克俊 (08.5.12)
  > 「PSYREN-サイレン-」 岩代俊明 (08.5.7)

  > 「初恋限定。-ハツコイ リミテッド-」 河下水希 (08.2.25)
  > 「SKET DANCE」 篠原健太 (07.11.20)
  > 「ベルモンド Le VisteuR」 石岡ショウエイ (07.11.19)

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  >>> 「週刊少年ジャンプ」関連記事リスト <<<

2008年11月17日 (月)

『新世界より』 貴志祐介 > 「このミス」完全読破 No.126

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.126

 『新世界より』 貴志祐介

   「このミス」2009年版 : 5位

   受賞(候補) : 「日本SF大賞」受賞
            (「吉川英治文学新人賞」候補)

   総合ランキング : 「SUGOI JAPAN Award 2015」 2位
              「ゼロ年代SFベスト30」 10位
              「2014オールタイム・ベストSF(国内長編部門)」 44位

   年度ランキング : 「ベストSF2008」 1位
              「闘うベストテン」 3位
              「本屋大賞」 6位
              「週刊文春ミステリーベスト10」 9位
              「ミステリが読みたい!」 12位

   読始:2008.10.5 ~ 読終:2008.10.30

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本(上・下) <2008年1月>

新世界より(上) (講談社文庫)新世界より(上) (講談社文庫)
貴志 祐介

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 貴志祐介といえばやはり代表作はNo.12「黒い家」で、自分もこれしか読んでいないのですが、そのためにホラー作家としてのイメージのみがインプットされた状態です。そのくらい怖く恐ろしい作品でしたし。

 そんな貴志祐介がエンターテイメント作品を手掛けて、しかも某評論家が称するに「出だしはハリポタ風」とのことなので、一体どんな作品になるのか全く予想がつきませんでした。

 それでいて評判はかなり良い感じだったので、もう期待しまくりで読むのが待ち遠しくなってしまいましたねェ。とはいえ実際読むのはずいぶん経ってからになってしまいましたが。

 それで実際読んでみたら、ホントに出だしは“ハリポタ風”という表現がピッタリなくらいのファンタジーでした。ただ舞台が(時代が違うとはいえ)日本で、出てくるのもみな日本人なので、「ハリーポッター」の世界よりも身近な分、物語にリアルさが加わっていたように感じました。

 その後も「ハリポタ」風ファンタジーな話が進んでいくのかなと思っていたら、最初は方向性が同じだったのだけれど、徐々に自分が思い描いていた貴志祐介作品的なものが見え隠れしてくるうちに、進む向きが次第に反れていき、ファンタジーの世界なんだけれど妙に現実的というか大人的というか、華やかなファンタジーさよりも妖しいミステリアスさ&グロテスクさが少し浮き上がってきましたね。

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 そんな感じで“貴志祐介的ファンタジー”をを楽しんでいたつもりだったのですが、「黒い家」を読んでからずいぶんと日が経っていたこともあってか、どうやら“貴志祐介的”というものを見誤っていたようなのです.....。

 というのも、物語も終盤に入ったところで、突如とホラー的展開となってゆくのですが、これがもうハンパじゃないほどの迫力なのですねェ。

 とにかく怖さ・恐ろしさというのが「黒い家」に通じるようなタイプのもので、なんか表面的でいかにもな恐怖というのではなく、心の芯まで震え上がるような、とにかく圧倒されるような恐怖なのです。

 そんな恐怖に襲われ巻き込まれているのが、それまでじっくりと読んで味わってきた世界なだけに、その恐怖は我が身に降り掛かっているように感じてしまいました。

 この終盤はまさに“貴志祐介の真骨頂!”って感じでしたが、そこに至るまでの展開や世界観なども、こちらの想像の枠を超えているようなものばかりなので、もう圧巻の一言でしたね。読み終えた時には「ホントにすごいものを読んでしまった.....」ってなりましたから......。


  > 個人的評価 : ★★★★★ ★★★☆☆


   本格ミステリ度 : ★★        鬼畜グログロ度 : ★★★★
   ビックリ驚愕度 : ★★★       おどろおどろ度 : ★★★★
   熱アクション度 : ★★★★★    主キャラ魅力度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★★       人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★★★★★   感涙ウルウル度 : ★★★
   衝撃バカミス度 : ★★       読み終り爽快度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “貴志祐介” 関連記事 】

  > No.991 「ミステリークロック」
  > No.698 「雀蜂」
  > No.469 「鍵のかかった部屋」

  > No.466 「硝子のハンマー」
  > No.428 「ダークゾーン」
  > No.361 「悪の教典」
  > No.126 「新世界より」
  > No.012 「黒い家」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「告白」 湊かなえ

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

2008年11月13日 (木)

「このミス2009年版」ランキング(順位)予想

 先日書いた“「このミス2009年版」投票者なりきりベスト6”に続いて、今回は“「このミス2009年版」ランキング(順位)予想”を発表してみたいと思います。

 この“投票者なりきりベスト6”と“ランキング(順位)予想”に関するトータルでの説明(やろうとしたキッカケだとか)については、同じことを二度書くのもなんなんで、“「このミス2009年版」投票者なりきりベスト6”の方をご覧ください。


 さてさて、「このミステリーがすごい!2009年版」のランキング(順位)予想をしてみようと思うのですが、今年になるまで対象となるランキングが発表される前の作品を何冊も読むという経験をしたことがなく、したがってこういった「このミス」の順位予想をするのも今回が初めてとなるのです。

 つまりは経験がないため、予想しようとしても何を指針として予想すればよいのかわからないのですよね。これまではただ漠然とランキングが発表されたのを眺めていただけなので、そのランキングがどのような傾向や兼ね合いによって生み出されたのかなど考えたことは全くありませんでしたから。

 なので、そんな自分が個人ブログでとはいえ順位予想をするなど恐れ多いことなのですが、そんなことを言っているといつまで経っても未経験者のままなので、ここは思い切って順位予想を発表してしまおう、ということになったのです。

 というわけなので、今回はあくまで経験を積むための練習のようなものなので、ベスト20に入れた作品も、その順位も、説得力あるような根拠などないものとなっていますが、その点はご了承ください。ただ、大した根拠がないなりにその理由を頑張って書いてみたので、まあ話半分で読んでみてくださいね。

 それから順位予想をするなら、やはり自分が実際に読んだ作品から選んでいくべきだとは思うのですが、ランクイン候補作品を全て読み切ることは自分にはちょっと無理なので、読んでいない作品については情報や評判などを参考にして予想しました。

 ちなみに、これを書いている時点で自分が読み終えた「2009年版」が対象となる作品は、“投票者なりきりベスト6”の方にも書いたのですが、せっかくなので一応こちらにも載せておきます(リンク先は、感想ページ)。


 愛川晶    > 「芝浜謎噺」     飛鳥部勝則 > 「堕天使拷問刑
 池上永一   > 「テンペスト」     伊坂幸太郎 > 「ゴールデンスランバー
 石持浅海   > 「君の望む死に方」 、 「耳をふさいで夜を走る
 乾くるみ   > 「クラリネット症候群
 歌野晶午   > 「舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵
 打海文三   > 「ドリーミング・オブ・ホーム&マザー
 大倉崇裕   > 「聖 域」       乙 一  > 「The Book
 恩田陸    > 「きのうの世界」   霞流一 > 「死写室

 香納諒一   > 「ステップ」       貴志祐介 > 「新世界より
 桐野夏生   > 「東京島」       小林泰三 > 「モザイク事件帳
 日明恩    > 「ギフト」        田中啓文 > 「辛い飴
 鳥飼否宇   > 「官能的」 、 「爆発的
 法月綸太郎 > 「犯罪ホロスコープ I
 東川篤哉   > 「もう誘拐なんてしない
 東野圭吾   > 「流星の絆」 、 「聖女の救済
 深水黎一郎 > 「エコール・ド・パリ殺人事件

 舞城王太郎 > 「ディスコ探偵水曜日
 牧薩次    > 「完全恋愛」     三雲岳人  > 「少女ノイズ
 汀こるもの  > 「パラダイス・クローズド THANATOS
 道尾秀介   > 「ラットマン」 、 「カラスの親指
 三津田信三 > 「山魔の如き嗤うもの
 湊かなえ   > 「告 白」        門前典之 > 「浮遊封館
 山口雅也   > 「モンスターズ」 、 「キッド・ピストルズの最低の帰還

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 【 「このミス2009年版」ランキング(順位)予想 】 (リンク先は、感想ページ)


   01位 : ディスコ探偵水曜日 舞城王太郎
   02位 : ゴールデンスランバー 伊坂幸太郎
   03位 : 完全恋愛 牧薩次
   04位 : 告 白 湊かなえ
   05位 : 聖女の救済 東野圭吾

   06位 : ラットマン 道尾秀介
   07位 : 新世界より 貴志祐介
   08位 : テンペスト 池上永一
   09位 : 山魔の如き嗤うもの 三津田信三
   10位 : 「羊の目」 伊集院静

   11位 : 君の望む死に方 石持浅海
   12位 : きのうの世界 恩田陸
   13位 : ドリーミング・オブ・ホーム&マザー 打海文三
   14位 : 東京島 桐野夏生 
   15位 : 「狐火の家」 貴志祐介

   16位 : 「造花の蜜」 連城三紀彦
   17位 : カラスの親指 道尾秀介
   18位 : 「聖家族」 古川日出男
   19位 : キッド・ピストルズの最低の帰還 山口雅也
   20位 : 官能的 鳥飼否宇

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 今年は、圧倒的な票数を獲得する作品はなく、過去2年と同様に混戦になるのではないかと予想しました。

 その混戦だった過去2年を振り返ってみますと、2007年版がかなりの異色作「独立するユニバーサル横メルカトル」(平山夢明)、2008年版が上下巻の大河ドラマ的大作「警官の血」(佐々木譲)でした。

 そしてやはり混戦になるとすると、もうすでに売れていたり話題になったりしている作品よりも、“上位に入って多くの人に読んでもらいたい”と思うような作品の方が票を集めやすくなるのではないでしょうか。

 といったことから考えて1位に予想したのが、舞城王太郎の「ディスコ探偵水曜日」です。

 とにかく異色のなんじゃこりゃ~なとんでもない作品でもありますし、舞城王太郎の集大成的な上下巻の大作でもあります。それに、一般的にはそれほど話題にはならなかったものの、評論家筋には結構評判が良かったようですし。

 それに、これまでの代表作「煙か土か食い物」が“「このミス」20年のベスト・オブ・ベスト”で14位に入るなど、作者の「このミス」投票者受けも良さそうなので、ここは見事1位に輝くのではないかと。“投票者なりきりベスト6”を見てもらえばわかるように、自分の希望も若干入ってはいますが。


 その反対に、「本屋大賞」などの受賞によりすでにフィーバー状態となっている「ゴールデンスランバー」は、そのために1位票(上位票)は余り入らないものの、それでも下位票を満遍なく集め、結局2位まで来るのでは。ただ、“1位票はあまり入らない”という予想が外れた場合、この作品の圧勝もありえそうですね。

 あと昨年の「離れた家」(山沢晴雄)や「X橋付近」(高城高)など、玄人受けする作品が例年高順位に入っているのですが、そういったタイプの本はあまりよくわからないので、一応自分の情報範囲内の作品で当てはめてみたところ、牧薩次名義で発表された辻真先の「完全恋愛」がそれに当たるのではないかと。

 それに今年は本格ミステリ系で集中的に票を集めそうな作品がなさそうな感じなので、その分もプラスして、思い切って3位という高順位に入れてみました。

 「告白」は、評判も売り上げもかなり良いし、新人ながら上位に入りそうですね。「聖女の救済」は、2006年版で圧勝した「容疑者Xの献身」に比べるとインパクトに欠けるものの、これまたかなり良く出来た本格ミステリ作品に仕上がっているので、上位入りは固いでしょう。

 他のベスト10作品は、いずれも1位になってもおかしくない作品ばかりですが、そんな中、まだ自分読んでいないけれど、読んだ人の評判がかなり高い「羊の目」を入れてみました。「このミス」常連作家ではないけれどネームバリューはかなりある、といったところがどう出るでしょうか。

 11位以下は、順位付けは難しいけれどこの10作を選んでみましたが、ちょっと本格ミステリ系が全体的に見て少ない感じですかね。でも今年はそれ以外のジャンルで大作が多かったので、こんなもんじゃないかな~と思うのですが。

 そんな中で、最高のバカミスである「官能的」になんとかランク入りしてもらいたいですねェ。可能性は充分あると見ています。


 (後日追記) そして結果が出たということで、この予想を反省して来年の「2010年版」での予想に役立てよう!という「このミス2009年版」ランキング(順位)予想 <反省会>を書いてみました。

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 【「このミステリーがすごい!2009年版」関連記事】

  > 「このミス2009年版」投票者なりきりベスト6 (08.11.12)
  > 「このミス2009年版」ランキング(順位)予想 (08.11.13)

  > 「このミステリーがすごい!2009年版」 (08.12.4)

  > 「このミス2009年版」ランキング(順位)予想 <反省会> (08.12.8)
  > 「このミス2009年版」対象作品を
             事前に読んでしまおう!<反省会> (08.12.11)

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

2008年11月12日 (水)

「このミス2009年版」投票者なりきりベスト6

 “「このミステリーがすごい!」にランクインした作品を全て読もう!”ということで始めた“「このミス」完全読破”ですが、去年までは過去にランクインした作品のみを読んでいたものの(例外はありましたが)、今年に入ってからは、まだランキングが発表されていない作品(つまりは昨年11月以降に発売された作品)も読むようになりました。

 その理由としましては、前にも書きましたが、“すでに発表されたランキングに入った作品を読む”という楽しみ方以外にも、「この作品が上位に入ったか~」「これがなぜランクインしないの?」と一喜一憂するという楽しみ方もしてみたいと思ったからのです。

 実際やってみたら、これが予想以上に楽しかったですね。やはり評価がまだ出ていない作品を読むということで、中身についての事前知識をそれほど入れずに素直な状態で読むことが出来たし、一方で「この作品はランクインしそうだ」と予測する上で様々な情報や評判を仕入れることで、今まで感じることの出来なかったミステリ&エンタメ小説界の漠然とした流れを感じることが出来たし。なので、途中からはほぼ「2009年版」対象作品しか読まなくなっちゃったくらいですからね。

 そうやって読んでみまして、あとは来月頭に発売される「このミス2009年版」の発売を心待ちにするだけなのですが、せっかく読んできたのですから、その成果というものをランキングが発表される前にここに書いてみたいと思ったのです。

 なので、今回は「このミス」の投票者になりきって個人的ベスト6を発表する“「このミス2009年版」投票者なりきりベスト6”を、そして後日に「2009年版」のランキングを恐れ多くも予想してしまおうという“「このミス2009年版」ランキング(順位)予想”を書いてみたいと思います。

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 というわけで今回書くのは、“「このミス2009年版」投票者なりきりベスト6”。

 「このミス」とは、70人を超える読書家(評論家など)の投票を集計し、その結果をもとにその年のランキングが作られます。

 もう少し詳しく説明すると、投票者は1人につき6作品に投票することができ、その6作品を1位から6位まで順位付けすることで、1位に10点、2位に9点.....、といった具合にそれぞれ点数が付けられます。全投票者が投じた得点を合計し、その結果がランキングとして発表されるというわけです。

 この投票者というのは、話によると年に数百冊ほども読んでいるとのことなので、精一杯読んでも37冊(「2009年版」対象作品のみ)だった自分は、肩書き以前の問題でさえ投票者の資格などないわけなのです。

 まあそれでも投票者になりきって個人的なベスト6を考えることは、ミステリ好きなら皆やってそうですしね。今年になって初めてランキング発表前の作品をいくつか読んだ自分にとっては、そういうことができるのも初めてのチャンスですから。なので、“自分の1票でランキングが変わってしまう!?”って思い込むほどに本気モードになって自分なりのベストを考えてみました。

 ちなみに対象となる作品、つまりは自分がこれを書いている時点で読み終えた2007年11月~2008年10月に発売された作品は、「このミス」完全読破 読破本リストのNo.56~No.131の中の「2009年版」対象作品です。と書くだけでは味気ないし不親切なので、以下に書き出してみます(リンク先は、感想ページ)。


 愛川晶    > 「芝浜謎噺」     飛鳥部勝則 > 「堕天使拷問刑
 池上永一   > 「テンペスト
 伊坂幸太郎 > 「ゴールデンスランバー
 石持浅海   > 「君の望む死に方」 、 「耳をふさいで夜を走る
 乾くるみ   > 「クラリネット症候群
 歌野晶午   > 「舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵
 打海文三   > 「ドリーミング・オブ・ホーム&マザー
 大倉崇裕   > 「聖 域」       乙 一  > 「The Book
 恩田陸    > 「きのうの世界」   霞流一 > 「死写室

 香納諒一   > 「ステップ」       貴志祐介 > 「新世界より
 桐野夏生   > 「東京島」       小林泰三 > 「モザイク事件帳
 日明恩    > 「ギフト」        田中啓文 > 「辛い飴
 鳥飼否宇   > 「官能的」 、 「爆発的
 法月綸太郎 > 「犯罪ホロスコープ I
 東川篤哉   > 「もう誘拐なんてしない
 東野圭吾   > 「流星の絆」 、 「聖女の救済
 深水黎一郎 > 「エコール・ド・パリ殺人事件

 舞城王太郎 > 「ディスコ探偵水曜日
 牧薩次    > 「完全恋愛」     三雲岳人  > 「少女ノイズ
 汀こるもの  > 「パラダイス・クローズド THANATOS
 道尾秀介   > 「ラットマン」 、 「カラスの親指
 三津田信三 > 「山魔の如き嗤うもの
 湊かなえ   > 「告 白」        門前典之 > 「浮遊封館
 山口雅也   > 「モンスターズ」 、 「キッド・ピストルズの最低の帰還

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 【 6位 : 堕天使拷問刑 / 飛鳥部勝則 】

堕天使拷問刑 (ハヤカワ・ミステリワールド) (ハヤカワ・ミステリワールド)堕天使拷問刑 (ハヤカワ・ミステリワールド) (ハヤカワ・ミステリワールド)
PARADISE D

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 ★5つの満点評価が4作品あったため、残りの2議席を★4つ評価の14作品で争うことになったわけですが、その激選区を勝ち抜いた1作品目がこの「堕天使拷問刑」です。

 話の最初からオカルト的な不気味さが漂っているのですが、そこに本格ミステリ的謎が絡んでいくことで得体の知れなさが増していって、さらに魅力的な世界観となってこちらに襲いかかって来るかのようでした。

 そんな中で、謎が現実的に解決するのか超常現象的に解決するのか最後までわからなかったりして、もう一気に読まずにはいられませんでしたから。ホントに読んでいて圧倒されっぱなしでした。

(後日追記)
 この記事を書いていた時は★5段階評価でしたが、その後に★10段階評価に変更しました。


  この作品の感想記事はこちら!!
       >> No.103 『堕天使拷問刑』 飛鳥部勝則

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 【 5位 : ドリーミング・オブ・ホーム&マザー / 打海文三 】

ドリーミング・オブ・ホーム&マザードリーミング・オブ・ホーム&マザー
打海 文三

光文社 2008-02-21
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 ★4つの残り1議席を獲得したのが、昨年亡くなった打海文三の遺作「ドリーミング・オブ・ホーム&マザー」です。

 まあ読んだキッカケというのが“遺作ということで票が集まってランクインするのではないか”という少々失礼な理由だったのですが、読んでみたらもう遺作とかそんなの関係なく衝撃を受けちゃいました。

 とにかく前半のゆったりとした話と、後半に入ってからの破滅的で暴発的な展開の対比が、あまりに違い過ぎてもう読んでいるこちらまで破壊されてしまうようでした。この作品も読んでいて圧倒されっぱなしでしたね。

(後日追記)
 この記事を書いていた時は★5段階評価でしたが、その後に★10段階評価に変更しました。


  この作品の感想記事はこちら!!
       >> No.98 『ドリーミング・オブ・ホーム&マザー』 打海文三

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 【 4位 : ラットマン / 道尾秀介 】

ラットマンラットマン
道尾 秀介

光文社 2008-01-22
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 ここからは全て★5つ満点評価の作品です。

 道尾秀介作品は元々好きだったのですが、この「ラットマン」は、仕掛けの部分でも気持ち良く騙されてしまったし、それに加えてこの作品はドラマ性の部分でも胸に来るものがありましたからね。道尾作品の中でも一番好きな作品となりました。

 なので、読み終えたときには「これが(個人的)1位かな」と思ったものですけど、“読後からしばらく経ってからの印象度”で順位を決めてみたら、結局この順位となってしまいました。

(後日追記)
 この記事を書いていた時は★5段階評価でしたが、その後に★10段階評価に変更しました。


  この作品の感想記事はこちら!!
       >> No.121 『ラットマン』 道尾秀介

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 【 3位 :テンペスト / 池上永一 】

テンペスト  上 若夏の巻テンペスト 上 若夏の巻
池上 永一

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 ベスト3は、全て上下巻の大作となりました。

 この「テンペスト」は、琉球王国を舞台とした主人公とその周囲の人々の、波乱万丈という言葉だけでは伝えきれないくらいのストーリーが展開されていく大河ドラマ的小説なのですが、難しいことなくシンプルに書かれているため、この長さを感じることなく一気に読んでしまいました。

 内容的にミステリ要素がほぼ皆無なため、「このミス」での評価がどのようになるのか蓋を開けてみなければわかりませんが、それでも自分だったら高ポイントをあげたいくらいに楽しませてもらいましたね。


  この作品の感想記事はこちら!!
       >> No.124 『テンペスト』 池上永一

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 【 2位 : 新世界より / 貴志祐介 】

新世界より 上新世界より 上
貴志 祐介

講談社 2008-01-24
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 2位は、これも上下巻の大作「新世界より」です。

 貴志祐介作品は「黒い家」しか読んでいないので、序盤の(某評論家が称した)ハリポタ風な世界や、その後に続くファンタジー的展開に驚いたものですが、やはりそんな中でも自分が思い描いていた貴志祐介作品的なものが見え隠れしていましたね。

 そんな意外に思ったストーリーも充分に楽しんで読んでいたのですが、終盤に入ったらまさに貴志祐介ならではのホラー全開な展開に様変わりして、これはもう圧倒されてしまいました。さすがは真骨頂!って感じで。読み終えた時には「ホントにすごいものを読んでしまった.....」ってなりましたからねェ。


  この作品の感想記事はこちら!!
       >> No.126 『新世界より』 貴志祐介

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 【 1位 : ディスコ探偵水曜日 / 舞城王太郎 】

ディスコ探偵水曜日 上 (1)ディスコ探偵水曜日 上 (1)
舞城 王太郎

新潮社 2008-07
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 そして栄えある1位に選んだのが、この「ディスコ探偵水曜日」です。2~5位の間は甲乙付けがたくかなり悩みましたが、この1位だけは何の迷いもなく決まりました。

 ここまで書いた中で“圧倒された”という表現を何度か使いましたが、その“圧倒度”はこの作品が圧倒的に上ですからね。読んでる時も読み終えた後も圧倒されっぱなしだったし、読み終えてずいぶん経つ今でも圧倒され続けているくらいですから.....。

 まあ自分の理解・想像力の枠を遥かに越えてしまっているのですが、そういった作品を読むことができたのは、なんとも言えずに幸せでしたね。自分の中ではあらゆる面でダントツに1位でした。


  この作品の感想記事はこちら!!
       >> No.119 『ディスコ探偵水曜日』 舞城王太郎

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 というわけでベスト6を発表してみたわけですが、「2009年版」対象作品を読み始めた当初は“投票したいと思うような作品が6作も出てくるかな~”と不安に思っていたのもどこ吹く風、6作に絞るのはかなりの難作業となってしまいました。

 そんな中で“選びたかったけど泣く泣く諦めた”という次点作品は、「きのうの世界」「芝浜謎噺」「山魔の如き嗤うもの」「モザイク事件帳」「辛い飴」「君の望む死に方」といったところでしょうか。差はわずかなのですが、決め手になったのはやっぱり“圧倒度”ですかね。

 それから、「2009年版」対象作品で読んでおきたかったのに結局読むことのできなかった作品もいくつかありました(「モダンタイムス」伊坂幸太郎、「羊の目」伊集院静、「黒の狩人」大沢在昌、「狐火の家」貴志祐介、「弥勒世」馳星周、「聖家族」古川日出男、「造花の蜜」連城三紀彦 など)。これらは、ランクインされたなら読んでみたいと思います。

 というわけで、次は“「このミス2009年版」ランキング(順位)予想”の発表です。

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 【「投票者なりきりベスト6」関連記事】

  > 「このミス2013年版」投票者なりきりベスト6 (12.11.21)
  > 「このミス2012年版」投票者なりきりベスト6 (11.11.19)
  > 「このミス2011年版」投票者なりきりベスト6 (10.11.24)
  > 「このミス2010年版」投票者なりきりベスト6 (09.11.28)
  > 「このミス2009年版」投票者なりきりベスト6 (08.11.12)


 【「このミステリーがすごい!2009年版」関連記事】

  > 「このミス2009年版」投票者なりきりベスト6 (08.11.12)
  > 「このミス2009年版」ランキング(順位)予想 (08.11.13)

  > 「このミステリーがすごい!2009年版」 (08.12.4)

  > 「このミス2009年版」ランキング(順位)予想 <反省会> (08.12.8)
  > 「このミス2009年版」対象作品を
             事前に読んでしまおう!<反省会> (08.12.11)

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

2008年11月11日 (火)

『ゴールデンスランバー』 伊坂幸太郎 > 「このミス」完全読破 No.125

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.125

 『ゴールデンスランバー』 伊坂幸太郎

   「このミス」2009年版 : 1位

   受賞(候補) : 「山本周五郎賞」受賞

   総合ランキング : 「キング・オブ・キングス(「このミス」30周年企画)」 8位

   年度ランキング : 「ミステリが読みたい!」 1位
              「本屋大賞」 1位
              「週刊文春ミステリーベスト10」 2位
              「闘うベストテン」 9位
              「キノベス」 15位

   読始:2008.10.16 ~ 読終:2008.10.17

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2007年11月>

ゴールデンスランバー (新潮文庫)ゴールデンスランバー (新潮文庫)
伊坂 幸太郎

新潮社 2010-11-26
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 この作品は、ホントは発売して間もないうちに読んでおくつもりでいましたが、特に理由があったわけではないのだけれど、なんだかんだで伸び伸びになってしまいました。

 そうこうしているうちに、「本屋大賞」や「山本周五郎賞」を受賞するなど、この作品を巡って凄い盛り上がりとなってしまいました。特に「本屋大賞」受賞によりどこの書店に行っても大々的に宣伝されるようになったので、少々捻くれ者の自分には手の出しにくい本となってしまったのです......。

 そんな好意的な評価がある一方で、「それほど大したことはない」などこのフィーバーに疑問を投げかけるような意見も多く目にしてもいたのですよね。

 やはり自分が読む前には他者の評価や予備知識というのはなるべくインプットせずに、偏見を持たずに出来るだけ真っ白な状態で読みたいものですが、この作品に対しては事前にかなりの量の情報が入ってきてしまったので、どうも読む気になれず、結局発売から1年近くも経ってしまいました。

 ただ、それだけ時間を開けた影響からか、変に穿った目線で読んだり斜に構えて読んだりってことはなく、素直な気持ちで読み進めることができましたけどね。

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 それで中身の方ですが、主人公がいつのまにか事件の渦中に放り込まれ、状況が掴めない中での逃亡劇が始まる、サスペンス風味溢れる作品です。

 その事件については最初に、第三者がメディアを通して見たリアルタイムな状況と、事件から20年後の情報が書かれているので、大まかなあらましについてはあらかじめ読み手に提示されています。

 その後に主人公自身が体験した話に入っていくわけですが、メディア目線で伝えられた事件の概要が、主人公目線(および関係者目線)で見た時どのように変化するのか、これがこの作品の見所・読み所ですね。この変化の中で、細部にまで張り巡らされた伏線が縦横無尽に回収されていく様は、もう見事としか言いようがないです。

 そしてこの作品のテーマの一つであろう「メディアから一方的に流される情報というのは全てが正しいというわけではないんだよ」というのが、ちょうどこの本を読む直前にロス疑惑の三浦和義氏の自殺騒動があったこともあり、「三浦和義事件」島田荘司 (Amazon.co.jp)を思い出してしまいました。

 この作品も、前半でロス疑惑について一般的に認識させられているメディア目線での情報を伝え、後半で作者の取材による情報を三浦和義目線で伝えているのですが、その両者のあまりの違いように驚いたものです。この時と同じ感覚をこの「ゴールデンスランバー」を読んでいてぶり返されました。

 あと、伊坂幸太郎特有の洒落た言い回しは、やはりサスペンス物ということもあってかいつもより控え目な感じなので(といっても自分はまだ「重力ピエロ」と「アヒルと鴨のコインロッカー」しか読んでいないのですが)、この伊坂節が苦手だという人でも、この作品ならいくらか大丈夫なのではないでしょうか。

 といっても伊坂節が全くないのではなく、随所に散りばめられているのですが、これがサスペンスという緊迫した話の流れの中で絶妙な味付けになっているように、自分には感じられましたね。
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  > 個人的評価 : ★★★★★ ★☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★        鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度 : ★★        おどろおどろ度 : ★★★
   熱アクション度 : ★★★★     主キャラ魅力度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★★★       人間味ドラマ度 : ★★★
   下ネタエッチ度 : ★★        感涙ウルウル度 : ★★
   衝撃バカミス度 : ★★         読み終り爽快度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


  【 “伊坂幸太郎” 関連記事 】

  > No.809 「火星に住むつもりかい?」
  > No.794 「キャプテンサンダーボルト」
  > No.732 「首折り男のための協奏曲」

  > No.695 「ガソリン生活」
  > No.672 「死神の浮力」
  > No.627 「死神の精度」
  > No.618 「残り全部バケーション」
  > No.612 「夜の国のクーパー」

  > No.528 「PK」
  > No.384 「マリアビートル」
  > No.381 「グラスホッパー」
  > No.367 「バイバイ、ブラックバード」
  > No.312 「蝦蟇倉市事件 1」

  > No.310 「オー! ファーザー」
  > No.289 「SOSの猿」
  > No.125 「ゴールデンスランバー」
  > No.084 「アヒルと鴨のコインロッカー」
  > No.021 「重力ピエロ」


  NEXT MYSTERY ⇒⇒⇒⇒ 「新世界より」 貴志祐介

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  >>> 「このミス」完全読破 説明&読破本リスト <<<

2008年11月10日 (月)

<JC1巻買い> 「トリコ」 島袋光年

トリコ 1 (1) (ジャンプコミックス)トリコ 1 (1) (ジャンプコミックス)
島袋 光年

集英社 2008-11-04
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 今月に発売されたJC(ジャンプコミックス)1巻の1冊目は、「トリコ」です。

 2週連続表紙&巻頭カラーというジャンプでは前代未聞の華々しいスタートを切り、その後もすでに準看板作品かのように本誌の前の方に掲載され続けるなど、とにかく近年稀に見るほどのプッシュぶりで編集陣の期待の高さが窺えた作品です。

 ただ、連載開始から半年近く経った今でも掲載順を下げることなく、すっかり準看板の位置にいるのが当たり前の様になっているので、読者人気もかなりのものがありそうですね。

 それでは実際に人気のほどはどのくらいのものなのか?というのを計るために重要なアイテムとなる単行本がいよいよ発売されたのですが、前代未聞の連載スタートとなっただけあって、やはり単行本の方も普通には出さず、なんと1&2巻同時発売というのですから驚きです。

 そしてなにやら噂では、発売から数日は売り切れ店続出で単行本難民が久々に出たようですね(発売から1週間くらい後に戸塚周辺の本屋を見て回ってみたら、ホントにどこも売り切れ状態で、「予約受付中」の紙が貼ってありました)。これは売り上げの方も期待できそうです。


 改めて1巻を読んでみて、やっぱり面白くて一気に読んでしまったのですが、その面白さは一体どこから来ているのか?と考えてみると、これが具体的に“これだ!”というのが思い浮かばないのですよね。

 強いて言えば、曖昧な表現だけど“シンプルさ”でしょうか。

 キャラクターなどの絵も、豪快でマッチョで荒々しいものの、無駄な描写をなるべく省いているためにとても見やすいし、ストーリーも、1巻収録分を改めて読んでみてもこれといって特別なことをしているわけでもないし、主人公や動物達の技・武器・特性なども、ちゃんと説明はされているものの、別にそれを読まなくても絵を目で追うだけで充分伝わるし。それにタイトルもとてもシンプルですからね。

 最近は妙に小難しい漫画が増えてきているように感じるので、こういった頭を空っぽにした状態で読み始めても面白さが存分に伝わるという、単純明快でスカッとする漫画が受けるのは当たり前なのかも。

 ただ、そんだけシンプルでありながらも面白いものを作るというのは、並大抵のことではないのですけどね。それをやってのけているってことは、凄いことですよねェ。

 後は、読者と同じ目線でバケモノ級の主人公や動物達を見ていて、それでいて読者が親しみやすく尊敬する対象にも成り得る、小松というキャラクターがとても秀逸ですよね。このキャラがいるのといないのとでは、面白さの度合いが全く変わっていたと思うのです。

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 単行本ならではの特典ですが、まず帯の表には「いただきます」というシンプルで目立つ煽り文句が斜めに大きく書かれています。裏には、トリコがガララワニとの戦いで見せた「フォーク」という技を使った場面が2コマ分使われています。

 カバーを取った表紙絵も背表紙絵裏表紙絵も、カバーと全く同じ。

 中身の方は、単行本ならではの特典というのはほとんどなくて、各話の間には登場人物や動物や植物のカット絵(具体的には「ガララワニ」「トリコ」「トロルコング」「バナナきゅうり」「虹の実」)があるだけだし、作者によるコメントなんかは見返し部分に書いてあるのだけだし。単行本用の企画などはこれからじっくりと練り上げていくのでしょうかね。

 そして唯一の特典といえるのが、巻末に掲載されている番外編2作。ただこれは書き下ろしではなく、ジャンプ本誌と赤マルジャンプに載ったものなのですが。

 内容の方は、本編では控え目になっているギャグ要素が満載の1ページ&2ページ漫画なのですが、やはり元々本職ということもあってか、単なるやっつけのオマケ漫画ではなく、センスあるとこを見せてくれています。これを読むとこの作者のギャグ漫画も読みたくなってしまいますが、まあ「トリコ」は当分終わりそうもないですからねェ。

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 【「島袋光年」関連記事】

  > 「尾田さんとの思い出漫画!by しまぶー」 島袋光年
     > 週刊少年ジャンプ読切! (17.7.10)

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  > 「笑いの神々~最終回~」 島袋光年 > 週刊少年ジャンプ読切! (15.6.1)

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  > 「トリコ」 島袋光年 > 週刊少年ジャンプ新連載! (08.5.20)


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