CHINESE DEMOCRACY / GUNS N' ROSES (CD)
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自分とガンズ・アンド・ローゼスの出会いは、高校1年の時。
CDレンタル店に貼ってあったオリコンチャートを眺めてみたら、海外のバンドなのに1・2位独占していたので、“これはきっと凄いミュージシャンに違いない!!”と思い即借りたのが「USE YOUR ILLUSION I・II」でした(当時は洋楽のアルバムでも発売日にレンタル店にも並んでいました)。
帰って聴いてみたのですが、まだその頃の自分というのは音楽を聴き始たばかりの頃で、バンドブームなどを体験しておらず、その頃のヒットチャートはポップソングがほとんどだったこともあって、このガンズの破壊的で野性的な音楽、特にアクセルのあの独特なボーカルが受け付けられませんでした。
それで“これは自分が聴いてはいけない種類の音楽なんだ”と思い、カセットテープに録音したままほとんど聴かず、押入れの奥で“呪われたテープ”と化して眠り続けるのでした.....。
その後も邦楽がほとんどだったけど様々な音楽を聴いていったのですが、一番好きで聴いていたB'zがハードロック傾向の歌を発表するようになりました。具体的には1993年のシングル「ZERO」やアルバム「RUN」なのですが。
それまでは音楽を聴く時には“歌やメロディ”しか気にしていなかったのですが、その頃からは“音”も気にするようになって、「RUN」に収録されている歌の中では一番激しい「OUT OF CONTROL」なんかでも、その音に対して“カッコイイ~!”と思うようになったのです。
そんな折に思い出したのが、押入れの奥に封印していた“呪われたテープ”の存在。今の自分ならばもうこのガンズの歌も聴けるようなったのではないかと思い、試しに聴いてみることにしました。
そしたら、“なんで今までこんな素晴らしいアルバムを押入れの奥に眠らせていたんだ!?” “なんで今までこの歌の良さがわからなかったんだ!?”って本気で不思議に思ったくらいに、それはもう物凄く気に入ってしまったのでした。
それからはもう、「USE YOUR ILLUSION」をCDで買い直したり、デビュー作「APPETITE FOR DESTRUCTION」やミニアルバム「GN'R LIES」の既発アルバム、そしてカバーアルバム「The Spaghetti Incident?」や映画『インタビュー・ウィズ・ア・ヴァンパイア』の主題歌となったシングル「SYMPATHY FOR THE DEVIL」なども購入し、もうすっかりガンズにハマってしまいました。
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となると(カバー作品ではない)新作の発売が待ち遠しくなるのですが、流れてくるのはマイナスな情報ばかりで、新作が発表されるどころか、メンバーが一人また一人と抜けていって、とうとうアクセルだけが残っている状態となってしまいました.....。
まあ自分は元々“ガンズ=アクセル”って感じで思っていて、アクセルさえいるのならばそれは=ガンズであるということで、この事態も結構すんなり受け入れることが出来ました。もちろん寂しかったですけど。
それなので、映画の主題歌として新曲「OH MY GOD」が発表されたのは素直に嬉しかったです。その映画「エンド・オブ・デイズ」のサントラを買ったのはもちろん、“この歌を大音響を聴きたい”という理由だけで映画館まで観にいきましたからね。ちなみに、エンドロールで流れた大音響の「OH MY GOD」を堪能し満足ていたのですが、いざ場内が明るくなったと思ったら、最後まで残っていたのは自分一人だけだったのですねェ。
この歌自体凄く好きなタイプの歌だっただけに、今度はアルバムの方の期待も大きくなっていったのですが、早いうちから「CHINESE DEMOCRACY」というタイトルは発表されていたにも関わらず、“近々発売予定!?”という情報が出たと思えばしばらくして“やっぱり延期......”、“今度こそ発売か!?” “どうやら延期らしい.....” “今年中に出るかも!?” “音沙汰ないまま年越し.....”といったことがもう何年も続いていて、ホントにもうヤキモキしっぱなしでした。
だから自分の中ではもう、この「CHINESE DEMOCRACY」というアルバムは、ツチノコとか雪男とかと同じような幻の存在となっていました。“存在するかもしれないし、存在しないかもしれない” “いずれは発売されるのかもしれないけれど、たぶん発売されないだろうなぁ”
そうなってからは、ガンズのどんな情報が出ても、それに対して達観の域に至って読んでましたからね。信じるわけでもないし、信じないわけでもない。喜びもしないし、悲しみもしない。もう、実際にアルバムを手に取るまでは、なんの感想も持たないだろうと、そんなところまで行きついてしまいました。
ところが、近年になってライブ活動が活発化していき、昨年には来日ツアーも行われました。これはもう期待しないようにしていても自然と期待してしまっていたのですが、それでもやっぱりアルバムに対する具体的な話は出て来ず。
そして今年もこのまま音沙汰なく例年どおりに年を越すことになるのかな~と普通に受け入れていたのですが、今月の初め頃にiTunes Storeを何気なく開いてみたら、そこには“ガンズのアルバム発売決定”という文字があるではありませんか!しかも具体的に発売日まで!それも、さすがに突然の延期になったりすることはないだろうと思うようなわずかな期間しか空いていない日付が!さらには、アルバムの予約ページを見てみると、全曲のタイトルが並んでいるではないですか!
この時が、幻が現実のものとなった瞬間でした。この時の気持ちは言葉では言い表せられないですからね。あとは発売日まで待つのみ。
その発売日までは短いようでもやはり長く感じましたが、でもその時点でリードトラックの「CHINESE DEMOCRACY」だけは購入することが出来たので、待望の新曲を毎日の様に聴きながら、アルバムの発売日を心待ちにしていました.....。
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そしていよいよ発売日。オリジナルアルバムとしては、「USE YOUR ILLUSION I・II」以来17年ぶりという、とんでもなく待たされた「CHINESE DEMOCRACY」が発売される日。
もう何年も何年もこの日のことを思い描き、一体その時の自分はどのような精神状態でアルバムを手に取り、レジに持っていって購入するのだろうと想像していたのですが、実際にその日になってみると、結構あっさりとしたもんでしたね。普通に手に取って、普通にレジに持っていって、普通に購入して。この時になってもまだ信じることが出来ていなかったのかもしれません。
ただ、家に帰ってからCDを聴き始めるその瞬間のドキドキ感といったらもう、これまでに経験したことのないものでした。なんか聴くのがもったいないような気もして、このまま聴かずに取っておこうかなんて考えちゃったりして。
それで聴いてみた感想ですが、ある意味予想通り、ある意味予想外でしたかね。
というのも、3曲目以降は疾走感溢れる歌というよりは結構ゆったりとした大人のロックって感じで、ちょっと期待していたのとは違っていたのです。それが予想外だったのですが、過去のライブレポート記事なんかを読んでも、大いに盛り上がっていたのは過去の楽曲ばかりだったようなので、ある程度このことは予想できていたわけです。
だけど、こういった歌はじっくりと時間をかけることでその良さを堪能できるようになるタイプだと思うので、アルバム全体及び各楽曲に対する感想は、もう少し聴き込まなければ何も言えなそうです。
ただ、1・2曲目のカッコ良さといったらもうハンパないですからね。特に2曲目の「Shackler's Revenge」が、かつてのガンズを備えつつ今現在のガンズを最大限に表現している様で、これぞ自分が待ち望んでいた、いやそれ以上のものがありました。この歌を聴くためだけでもこのアルバムを買った甲斐があった、そして十何年も発売されるのを待った甲斐があった、ってくらいに気に入ってしまいました。
というわけで、長年待ちつづけてきたアルバムを手にし聴くことができ、いまだに信じられない感じもするのですが、このアルバムの発売がゴールではなく、あくまで新生ガンズのスタートであってほしいですね。
つまりは早くも次の作品が楽しみなわけですが、今度はどのくらい待たされることになるのでしょう。まあ、十年以上も今か今かと待ってきた経験があるので、どんなに待たされても、いくらでも待ち続けますけどね。
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