「このミス2009年版」ランキング(順位)予想
先日書いた“「このミス2009年版」投票者なりきりベスト6”に続いて、今回は“「このミス2009年版」ランキング(順位)予想”を発表してみたいと思います。
この“投票者なりきりベスト6”と“ランキング(順位)予想”に関するトータルでの説明(やろうとしたキッカケだとか)については、同じことを二度書くのもなんなんで、“「このミス2009年版」投票者なりきりベスト6”の方をご覧ください。
さてさて、「このミステリーがすごい!2009年版」のランキング(順位)予想をしてみようと思うのですが、今年になるまで対象となるランキングが発表される前の作品を何冊も読むという経験をしたことがなく、したがってこういった「このミス」の順位予想をするのも今回が初めてとなるのです。
つまりは経験がないため、予想しようとしても何を指針として予想すればよいのかわからないのですよね。これまではただ漠然とランキングが発表されたのを眺めていただけなので、そのランキングがどのような傾向や兼ね合いによって生み出されたのかなど考えたことは全くありませんでしたから。
なので、そんな自分が個人ブログでとはいえ順位予想をするなど恐れ多いことなのですが、そんなことを言っているといつまで経っても未経験者のままなので、ここは思い切って順位予想を発表してしまおう、ということになったのです。
というわけなので、今回はあくまで経験を積むための練習のようなものなので、ベスト20に入れた作品も、その順位も、説得力あるような根拠などないものとなっていますが、その点はご了承ください。ただ、大した根拠がないなりにその理由を頑張って書いてみたので、まあ話半分で読んでみてくださいね。
それから順位予想をするなら、やはり自分が実際に読んだ作品から選んでいくべきだとは思うのですが、ランクイン候補作品を全て読み切ることは自分にはちょっと無理なので、読んでいない作品については情報や評判などを参考にして予想しました。
ちなみに、これを書いている時点で自分が読み終えた「2009年版」が対象となる作品は、“投票者なりきりベスト6”の方にも書いたのですが、せっかくなので一応こちらにも載せておきます(リンク先は、感想ページ)。
愛川晶 > 「芝浜謎噺」 飛鳥部勝則 > 「堕天使拷問刑」
池上永一 > 「テンペスト」 伊坂幸太郎 > 「ゴールデンスランバー」
石持浅海 > 「君の望む死に方」 、 「耳をふさいで夜を走る」
乾くるみ > 「クラリネット症候群」
歌野晶午 > 「舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵」
打海文三 > 「ドリーミング・オブ・ホーム&マザー」
大倉崇裕 > 「聖 域」 乙 一 > 「The Book」
恩田陸 > 「きのうの世界」 霞流一 > 「死写室」
香納諒一 > 「ステップ」 貴志祐介 > 「新世界より」
桐野夏生 > 「東京島」 小林泰三 > 「モザイク事件帳」
日明恩 > 「ギフト」 田中啓文 > 「辛い飴」
鳥飼否宇 > 「官能的」 、 「爆発的」
法月綸太郎 > 「犯罪ホロスコープ I 」
東川篤哉 > 「もう誘拐なんてしない」
東野圭吾 > 「流星の絆」 、 「聖女の救済」
深水黎一郎 > 「エコール・ド・パリ殺人事件」
舞城王太郎 > 「ディスコ探偵水曜日」
牧薩次 > 「完全恋愛」 三雲岳人 > 「少女ノイズ」
汀こるもの > 「パラダイス・クローズド THANATOS」
道尾秀介 > 「ラットマン」 、 「カラスの親指」
三津田信三 > 「山魔の如き嗤うもの」
湊かなえ > 「告 白」 門前典之 > 「浮遊封館」
山口雅也 > 「モンスターズ」 、 「キッド・ピストルズの最低の帰還」
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【 「このミス2009年版」ランキング(順位)予想 】 (リンク先は、感想ページ)
01位 : 「ディスコ探偵水曜日」 舞城王太郎
02位 : 「ゴールデンスランバー」 伊坂幸太郎
03位 : 「完全恋愛」 牧薩次
04位 : 「告 白」 湊かなえ
05位 : 「聖女の救済」 東野圭吾
06位 : 「ラットマン」 道尾秀介
07位 : 「新世界より」 貴志祐介
08位 : 「テンペスト」 池上永一
09位 : 「山魔の如き嗤うもの」 三津田信三
10位 : 「羊の目」 伊集院静
11位 : 「君の望む死に方」 石持浅海
12位 : 「きのうの世界」 恩田陸
13位 : 「ドリーミング・オブ・ホーム&マザー」 打海文三
14位 : 「東京島」 桐野夏生
15位 : 「狐火の家」 貴志祐介
16位 : 「造花の蜜」 連城三紀彦
17位 : 「カラスの親指」 道尾秀介
18位 : 「聖家族」 古川日出男
19位 : 「キッド・ピストルズの最低の帰還」 山口雅也
20位 : 「官能的」 鳥飼否宇
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今年は、圧倒的な票数を獲得する作品はなく、過去2年と同様に混戦になるのではないかと予想しました。
その混戦だった過去2年を振り返ってみますと、2007年版がかなりの異色作「独立するユニバーサル横メルカトル」(平山夢明)、2008年版が上下巻の大河ドラマ的大作「警官の血」(佐々木譲)でした。
そしてやはり混戦になるとすると、もうすでに売れていたり話題になったりしている作品よりも、“上位に入って多くの人に読んでもらいたい”と思うような作品の方が票を集めやすくなるのではないでしょうか。
といったことから考えて1位に予想したのが、舞城王太郎の「ディスコ探偵水曜日」です。
とにかく異色のなんじゃこりゃ~なとんでもない作品でもありますし、舞城王太郎の集大成的な上下巻の大作でもあります。それに、一般的にはそれほど話題にはならなかったものの、評論家筋には結構評判が良かったようですし。
それに、これまでの代表作「煙か土か食い物」が“「このミス」20年のベスト・オブ・ベスト”で14位に入るなど、作者の「このミス」投票者受けも良さそうなので、ここは見事1位に輝くのではないかと。“投票者なりきりベスト6”を見てもらえばわかるように、自分の希望も若干入ってはいますが。
その反対に、「本屋大賞」などの受賞によりすでにフィーバー状態となっている「ゴールデンスランバー」は、そのために1位票(上位票)は余り入らないものの、それでも下位票を満遍なく集め、結局2位まで来るのでは。ただ、“1位票はあまり入らない”という予想が外れた場合、この作品の圧勝もありえそうですね。
あと昨年の「離れた家」(山沢晴雄)や「X橋付近」(高城高)など、玄人受けする作品が例年高順位に入っているのですが、そういったタイプの本はあまりよくわからないので、一応自分の情報範囲内の作品で当てはめてみたところ、牧薩次名義で発表された辻真先の「完全恋愛」がそれに当たるのではないかと。
それに今年は本格ミステリ系で集中的に票を集めそうな作品がなさそうな感じなので、その分もプラスして、思い切って3位という高順位に入れてみました。
「告白」は、評判も売り上げもかなり良いし、新人ながら上位に入りそうですね。「聖女の救済」は、2006年版で圧勝した「容疑者Xの献身」に比べるとインパクトに欠けるものの、これまたかなり良く出来た本格ミステリ作品に仕上がっているので、上位入りは固いでしょう。
他のベスト10作品は、いずれも1位になってもおかしくない作品ばかりですが、そんな中、まだ自分読んでいないけれど、読んだ人の評判がかなり高い「羊の目」を入れてみました。「このミス」常連作家ではないけれどネームバリューはかなりある、といったところがどう出るでしょうか。
11位以下は、順位付けは難しいけれどこの10作を選んでみましたが、ちょっと本格ミステリ系が全体的に見て少ない感じですかね。でも今年はそれ以外のジャンルで大作が多かったので、こんなもんじゃないかな~と思うのですが。
そんな中で、最高のバカミスである「官能的」になんとかランク入りしてもらいたいですねェ。可能性は充分あると見ています。
(後日追記) そして結果が出たということで、この予想を反省して来年の「2010年版」での予想に役立てよう!という「このミス2009年版」ランキング(順位)予想 <反省会>を書いてみました。
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【「このミステリーがすごい!2009年版」関連記事】
> 「このミス2009年版」投票者なりきりベスト6 (08.11.12)
> 「このミス2009年版」ランキング(順位)予想 (08.11.13)
> 「このミステリーがすごい!2009年版」 (08.12.4)
> 「このミス2009年版」ランキング(順位)予想 <反省会> (08.12.8)
> 「このミス2009年版」対象作品を
事前に読んでしまおう!<反省会> (08.12.11)
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