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2008年10月19日 (日)

『ギフト』 日明恩 > 「このミス」完全読破 No.123

「このミステリーがすごい!」完全読破 No.123

 『ギフト』 日明恩

   「このミス」2009年版 : ランク外

   受賞(候補) :

   総合ランキング :

   年度ランキング :

   読始:2008.9.29 ~ 読終:2008.10.2

   読んだ時期 : 「このミス」ランキング発表"前"

   読んだ版 : 単行本 <2008年6月>

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日明 恩

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 ある謎の能力を持つ少年と、ある謎の過去を背負う青年が主人公の、ハートフルミステリ作品です。

 まあ、両者の謎というのは帯にはっきりと書かれているくらいなので、別にここで伏せる必要はないのですけどね。でも、やっぱりなるべく作品の情報を仕入れずに読む方がより楽しめると考えているので、あえて自分が書くこともないかな、と思いまして。

 だけど全く情報を出さずに感想を書くのもなかなか厳しいので、少年の方の謎だけは書いてしまいましょうかね。この少年が持つ能力というのは、“死んだ人の霊を見ることができる”というものなのです。

 こういった設定だと、ブルース・ウイリス主演の映画「シックスセンス」を思い出す人も多いのではないしょうか。自分も多分に漏れずそうだったのですが、もう一方の主人公がレンタルビデオ屋で働いていることもあり、作中にこの「シックスセンス」の話題が出るばかりか、かなり重要な役目を担っているのです。

 それで、「シックスセンス」の“観ていない人にこれだけは言ってはいけない!”って所はもちろん書かれていませんが、終盤近くの結構大事なシーンについての話が作品中に出てくるのです。

 なので、観てない人にはちょっとしたネタバレになってしまうし、観た人ならばこの作品のテーマというものを自然と感じることが出来るだろうから、この作品を読む前に「シックスセンス」は観ておいた方が良いかもしれません。

 ただ、「シックスセンス」を観ていなかった場合、少々ネタバレになってしまうものの、この映画を観ていないことで先の展開などが予想しにくく、逆にこの作品自体を楽しめそうな感じもするのですよね。

 なので、「シックスセンス」を観てから読むべきか、観る前に読むべきか、自分にはちょっと判断できそうにありませんねェ。

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 それでこの作品は、主人公2人と霊との交流を通して感動的に仕上げられた連作集なのですが、ただ感動の押し売りになったり、単なる良い話止まりになるのではなく、結構意外な方に話が進んだり、感動以外の要素でも読ませてくれるので、ちょっと捻くれ目線な人でも楽しめるんじゃないでしょうか。

 そして、その霊たちとの出会いや別れの話が進むにつれて、主人公2人の間の感情の変化や、主人公それぞれの心情の変化などが、とても微笑ましくもあり、それでいて切なくもあるのです。

 だけど、じんわりとではありますが、とても暖かく前向きにさせてもくれるので、読みながら主人公2人を応援していたのが、読後にはいつのまにか自分が応援されていたような気分になってしまいましたねェ。
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  > 個人的評価 : ★★★☆☆ ☆☆☆☆☆


   本格ミステリ度 : ★★       鬼畜グログロ度 : ★★
   ビックリ驚愕度 : ★★        おどろおどろ度 : ★★
   熱アクション度 : ★★        主キャラ魅力度 : ★★★
   恋愛ラブラブ度 : ★         人間味ドラマ度 : ★★★★
   下ネタエッチ度 : ★★       感涙ウルウル度 : ★★★★
   衝撃バカミス度 : ★★       読み終り爽快度 : ★★★

  * <個人的評価&項目別評価>の説明はこちら!


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